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想い入れ。

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本当の美は、未完成なものを完成させようとする心の動きにある

本当の美は、未完成なものを完成させようとする心の動きにある

結果論と過程論、どちらを重視するか。

仕事に限っては結果論として、ある程度の成果物や数字が価値の尺度となる。

けれど人生は仕事じゃない。

生きる事は何かを完成させることが目的じゃない。

他者と人生を歩む場合、残念ながらお互いの事を100%理解し合うのは絶対に無理だ。

同じ人間は存在しない、してはいけない。

理解し合えないのに社会的な生き物だなんて、随分と酷な矛盾を押し付けられたものだと

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ぼくらの夏、青い春

ぼくらの夏、青い春

いつだってどうしようもないぼくらは、ただ瞬間的な夏を生きている。人生は夏みたいだ。恋しくて、いざ来ると最悪で、終わってしまうのは悲しくて。振り返ればきらめく思い出たちが、心に焼き付いて離れない。痛みと隣り合わせの愛は、わたしをどうしようもなく狂わせる。そんな、夏。



しばらく前から、ゲストハウスに滞在している。わたしが働く本屋さんのオーナーが経営する、大きな古民家だ。といっても、2〜3人しか

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世界一脆い、ダイアモンド

世界一脆い、ダイアモンド

「ねえ、大きくなったら何になりたい?」無邪気に問いかける姿は、いまだ少女のようで。そんな彼女にわたしは答える。「いつか、必ずエッセイストになるよ」誰にも言ってこなかった秘めた想いを、震えながら口に出した。彼女は静かに微笑んで、「やっぱりあなたは、どうしようもなく"あなた"だね」とつぶやく。

金木犀の香りが微かにする、大学のカフェテリア。テラスで交わした、二人にとってはじめての約束だった。


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『』

『宝石の先』2024.04.07

擽ったいくらいの肯定を
花束にできたら僕等は
いつかはすべて言葉になるけれど
思うより言葉はちっぽけなものだ

悲しくなれるから夢を見ることができた
何も知らなくていいから怖がらずにほら

空が遠くて 音楽を書いた
貴方はずっと花だった
どこか遠い場所まで逃げて 逃げて
出逢えたら今度こそ恋に成ろう

100年先まで100世紀先まで
約束ができたら僕等は
流星群

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箱庭の灯

箱庭の灯

久しぶりに書こうと思ってnoteを開いた。

私がnoteを始めて、結構な頻度でここに訪れていた時期にも、何人かの更新頻度が減り、いつのまにか書かなくなっていった。

きっと少し楽になれたんだろうなって。日々が充実したんだろうなって。

そう思いながら、でもやっぱり寂しくもあった。

だからと言ってはなんだけど、私はnoteをやめる時、最後の文章と称して何かを書こうと思った。

本当の意味でなくて

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教育実習生

教育実習生

高校2年か3年の時。
私の学年に教育実習生がいた。

ここで学年がふわふわしているのは、私自身はその教育実習生の授業を受けていなかったからだ。

同じバンドを組んでいた同級生が鼻の下を伸ばして「教育実習生が可愛い」と言っていた事だけが鮮明に頭に残っている。

高校1年生の時は、私のクラスに教育実習生がいたからよく覚えている。

その実習生は保健体育を担当していた。
保健の授業でやたらと班を組ませた

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けれど、2人の夜を望んでしまう

けれど、2人の夜を望んでしまう

あなたが私の瞳を見て「きれい」と言ったとき、瞬きをする一瞬さえ惜しかった。その言葉のあとで笑うことを知っているから見ていたい、目を離せない。愛しくて恋しくて、でもそれを言葉にするとどれも嘘っぽくて真実味がない。だから触れる、逸らさずに目を見る。

彼が笑うとき、私もつられて笑う。そんなことの繰り返しのなかで、ただひたすらに、笑うことも忘れてしまうくらい見惚れてしまう瞬間に出会う。

あなたが私に触

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なんか嫌だなあ

なんか嫌だなあ

美容院に行った。

カラーと、ストレートと、
トリートメントをする日。

10年ほど通い続けている美容院がある。
今日も行ってきた。

行けば何人かは顔見知りで、指名しなくてもなんかいつもこの人が担当してくれるなあ みたいな人もいる。

今日は、初めて見た人だ。

第一印象、なんか嫌だった。

人を第一印象で決めつける人にはなりたくないし、
人を否定する人にもなりたくないのでこんな事は言いたくない

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バイトで学んだこと

バイトで学んだこと

バイトで学んだこと。シンプルなタイトル。

先日、大学を卒業したと同時にアルバイトも卒業しました。
卒業したバイト先は私鉄の駅員バイトで、2年とちょっと勤めさせていただき、多くのことを学びました。社会人になるにあたってバイトでの学びを文字に起こしてまとめておきたいと思って筆を執ります。(読んでくれた人の参考になれば嬉しいね!)

学生時代にバイトをやる意義

まず、なぜバイトをやる必要があるのだろ

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愛を注ぐ

真実の愛を注いでくれるはずの両親にさえ裏切られた私が、血縁関係のない他人からの愛を信じられるわけがない。

親からの愛を神格化しすぎているのかもしれない。母と父からは無性の愛を貰えるのだと、それが絶対なのだと、それさえも間違いなのだろうか。

交際相手にどれだけ愛の言葉を囁かれたとしても、どれだけ行動に表し時間とお金を費やしてくれたとしても、その愛を真実なのだと受け入れ信じることができない。

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雑談(承認欲求、創作で結果を残すこと)

雑談(承認欲求、創作で結果を残すこと)

ツイッターで女性がホストに行くのは性欲でしょ?みたいなツイートを見た。このようなテーマの言い争いはツイッターではよく見かける。それに対してそれは承認欲求だと言ってる人を見た。なるほどなぁと思いつつ、それを性欲って言うんじゃないのかなとも思った。

承認欲求についての文章を書きたいとずっと思っていたけれど、なかなか言葉にできなかった。欲求って一貫性がないし、そのときそのときで考え方が変わってしまう。

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幸せとは星が降る夜と眩しい朝が繰り返すようなものじゃなく

幸せとは星が降る夜と眩しい朝が繰り返すようなものじゃなく

彼氏のことは好きだけど彼氏より私のことを幸せにしてくれる人はいると思う、と言った呟きを見て、だからお前はダメなんだよと内心思った。それに対してめっちゃわかると共感を示す人たちもいて、そう思ってる限りお前らが幸せになれることはないよと強めの感情を抱いたりもした。

幸せになりたいと思っているのは自分の方なのに、どうして他者に幸せにしてもらうことを前提にしているのだろうか。自分の人生なのに主導権を他人

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朝はいつだって過不足なく満ちている

朝はいつだって過不足なく満ちている

春が近いと感じる。まだまだ寒いけれど快晴の日に当たる陽の温かさとか柔らかさとか、外から聞こえる自然の音とか。

目を閉じると草木が揺れる音がもうすぐそこに聞こえてくるような気がする。目を開ける時自然と口角が上がる。

冬は外がとても静かだし陽が沈むのが早い。けれど雪が降りよく積もった日は、手元や足元が電灯なしでもよく見えるほど明るい。それがものすごく好き。

朝起きて、温もりを溜め込んだベッドから

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貴方にまた出逢えるのなら

貴方にまた出逢えるのなら

久々に彼に会えるからここ数日ふわふわしている。身も心もふわふわ。身も?

少しでも可愛い姿で会いたくて美容院にも行ったし、眉毛サロンにも行って眉毛も整えて一緒にまつ毛パーマもしてもらって。気になってたアイシャドウも買ってみたり。シルバーが雪のように光る、ピンクのアイシャドウ。あれ、なんだかお金使ってばっかりだな、まいっか。みたいな浮かれ具合で。
家ではニキビができないように小麦を摂るのも極力控えた

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