泣きたくなる程大切な人はいますか

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貴方が貴方を救うための

出逢って七年経った今でさえ、貴方から教えてもらう事がまだまだある。溢れてしまいそうなくらい、ある。 あえて隠さずに記すけれど、死ねと言われることが本当に嫌いだった。口の悪い姉によく言われていた。(今は言われないし普通に仲が良いと思う。)最低の言葉を平然と何度も投げてくる人の気持ちが解らなかった。私だったら言葉にする側になってさえ傷つくと思うからだ。ついでに言うと私は嫌いという言葉を口に出すこともあまり得意ではなかった。 好きだ嫌いだという以前にそもそも言っていい言葉ではない

    • 透明流星涙罪

      星が見える夜に貴方が泣いていたら、なんて美しい夜だろう、と思う。人間はみな孤独で、それなのに誰もがそこから逃げたいと思ってしまう。昼間に感じた透明な孤独は夜になればもっと純度を増すだろうし、あまつさえあの星が嘘だって言ってしまうこともできる。 このままどこまでも行ってしまえたら、と何度思ったことだろう。本当はこのまま、の答えも、どこまでも、の先も、少したりともわかってはいないのに。だけれど、わかっていないからこそ、何度も何度もそう思えたのだ。 時間を共にする、ではなく、時間と

      • 手を振れば金木犀

        私は面倒な人間なので、飲食店で好きなアーティストの曲が流れると嬉しい気持ちと一緒に「流し聴くような曲じゃないんだ、この曲は」なんて生意気に思ってしまい、アーティストが望んでもない慢心で生きていることを反省する。 苦しくなると同じ曲をずっと流し聴いて逃げている私が言えることなんて何にもなくて、そもそも私はどこから逃げているのだろう。昨日もぐずぐず泣いた夜の最中で、二時まで同じ音楽を聴いた。約二時間。狂っていると理解していながら、それがやめられることはなかった。 苦しくなったのは

        • 忘れられない音をしている

          やはり愛は祈りになるのだと、思う。 冷たい雨。確かにそれは秋雨で、もう半袖を着られないことが当たり前になっていく日々に、過ぎていく季節を感じたり、する。 冷たく降る雨の中、あまりにお腹が空いてコンビニで買ったほしいもがとても美味しいことに気づいた。ほしいも、苦手だったのに。 久々に記事が伸びていて、noteを開いて通知が5件とか、もっと多いと9件あったりして、本当にびっくりする。みんな、好きでしたか。 日々、心から感謝です、ありがとうございます。 夏ぶりに彼に逢った。い

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        貴方が貴方を救うための

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          恋が枯れていく

          秋になる。心が弱くなる。弱った心で紡ぐ言葉がどうしようもなく孤独で救えない、美しい言葉であることを、知っている。 友人から貰った遅めの誕生日祝いは香水だった。香り物を貰うことが多く、つけるたびに贈り主のことを思い出せるからいいな、といつも思う。お風呂上がりのような本能的な甘さと爽やかさのある、林檎の香りだった。 以前音楽番組でaikoの特集が組まれていて、「失恋している自分を俯瞰的に見ることがある」という話が印象的だった。 一般人の私が大それた話だがなんだか妙に納得してし

          恋が枯れていく

          言葉にしてきた先には

          帰省。意外と涼しい。キャミワンピース2枚しか持ってこなかったのであまりの涼しさに驚いている。 自分の瞳を見て、月夜を思い出すことがある。 久々に本を買った。出版されると知った時から楽しみにしていた本だった。初版はサイン本を数量限定で販売してくれる著者だったので有楽町の書店でサイン本を取り置きしてもらい、帰省前に東京駅へ行く道すがら購入してきた。普段詩を書く人のエッセイ本というのは言葉の伝え方、愛の書き方がそれはもう上手なことで、「私はこれを書きたかったんだな」と、烏滸がまし

          言葉にしてきた先には

          夏が迷っている

          秋服が届いたから、着てみたら夏。どうしてこんなに蒸し暑いのか。数週間前は朝晩涼しくて虫の音が心地よくて、あまりにも愛おしい秋のことを思い出していたというのに。夏が迷っている。 まとめ髪に籠る汗に夏の匂いはするだろうか。部活に向かう男子高校生の制汗剤とか、蛍光色の運動靴とか、リュックのポケットに突っ込まれた飲み終わりのウィダーインゼリーとか、そういうものの方が、夏だって、ね。 恋人の家から駅へ向かう途中、大きく開けた公園がある。名前のわからない濃いピンクの花が大きな木の枝先

          夏が迷っている

          月と齢

          最近やけに月が綺麗だなと思う。いや、前から綺麗だったけれど、なんだか、さらっとしていて、すべすべしていそうな、輪郭の柔らかい、やっぱり綺麗な、淡麗な、月。 毎年、齢を重ねたときはnoteを開いて何かしらの言葉を綴っていたというのに、今年に関してはもう一ヶ月も経ってしまった。元々文章を書くことは好きだったし、今も好きなんだけれど、きっとそこには満たされない気持ちがあったことも事実で、それが少しずつ少しずつ、満たされてきているからこんなに書かずにいられたのかな、と。 私はやっぱ

          月と齢

          恋愛天体観測

          恋人と喧嘩をする度、こんな私が好きでいてごめん、と思う。 何もかも足りないのかもしれない。倫理観も、自身の価値も、努力も。 好きでいてごめん、傷つけてばかりでごめん。でも、泣いている私に気付けない貴方も、きっと完璧じゃないはずなんだよな。 これは世界に星の数ほどある恋愛の一つでしかない。簡単に爆発してしまうだろうし、あるいは簡単に消滅するだろう。自分は恋愛体質だと近しい友人には言われるし、その節があるなと思う時があるけれど、同時になんて恋愛に不向きなんだろうとも思う。伝える

          恋愛天体観測

          冷えた西瓜

          一方的な想いが恋から愛に変わることは問題ないけれど、双方向的な想いが恋から愛に変わるのは、少しだけ怖いな、なんて身勝手に思っていた。もう、夏だ。 長期休暇を取っていた。 気持ちが死んだとか働けなくなったとかではない。会社のルールで一年のうち一度五日間連続の休暇を取る必要があるのだ。幸いかなりホワイトな会社に就職できたので今のところはなんとか仕事ができている。 休暇は土日を合わせて10日になる。なんと多い。! 大阪に帰ってきているので友人に会ったり、美容院に行ったり、ゴロゴ

          冷えた西瓜

          『』

          『宝石の先』2024.04.07 擽ったいくらいの肯定を 花束にできたら僕等は いつかはすべて言葉になるけれど 思うより言葉はちっぽけなものだ 悲しくなれるから夢を見ることができた 何も知らなくていいから怖がらずにほら 空が遠くて 音楽を書いた 貴方はずっと花だった どこか遠い場所まで逃げて 逃げて 出逢えたら今度こそ恋に成ろう 100年先まで100世紀先まで 約束ができたら僕等は 流星群の記憶 藍色が靡いている 心はどこまでだって嘘をついて 忘れてしまえるから傷つ

          人生通り

          随分と久しぶりになってしまった。 みなさんお元気ですか と言って、元気です、とかぼちぼちかな、とか心の中で返してくれる人はどれくらいいるんだろうか。まだこのnoteを見てくれるだろうか。 私は社会人になってからめっきりnoteを見ることも書くこともできなくなってしまって、というか、時間はないようできっとあるけれど、私が何を書いたらいいのかわからないくらいてんやわんやしていただけだと思う。 下書きはあったのに上手くまとまらなくて下書きのまま。出すこともなく終わるんだろうな

          人生通り

          おはようサマー

          あっという間の四月だった。気付けばもう末日で、一ヶ月泣いたり笑ったり出逢って別れて、もう何も失いたくないし嫌いになりたくないけれどきっとこれからもいろんなものを失って、嫌いになっていく。そんな風に思ったし、それでもきらきらと光る日々にまた救われて、少しずつ前に進むのでしょう。もう、夏が始まるんだね。 やっぱり自分は人間関係が下手だし恋愛はもっと下手で、自分の考えすぎてしまう性格に改めて嫌気がさした。結局前向きになってきたと思っても心根はネガティヴなんだよなあ。 誰も傷つけ

          おはようサマー

          さよならガーデン

          書き始めたのが随分前のことだから、どうしてこの題にしたのかもう思い出せない。けれど、何となく今でも気に入っている。 内見で良いことと悪いことが一つずつあった。良いことは東京を少しだけ好きになれたこと。東京のビルの多さに自然の物足りなさを感じていたけれど、ビルが多い分それぞれに木漏れ日が映る。カラフルな看板のお店のビルに映る木漏れ日、清楚でシンプルなオフィスビルに映る木漏れ日、少しだけあたたかみのあるオフホワイトに映る木漏れ日、それぞれがそれぞれなりの軽やかさと美しさを持って

          さよならガーデン

          朝まだき、春の月

          空が遠い。 彼にすきだと伝える余裕も前よりぐんと減ってしまったくらい、社会人になって毎日が慌ただしい。こっぴどく疲弊した身体が人との繋がりをより一層希薄にする。合う、合わないが、曖昧ではあるがどことなくはっきり、それも早い段階でわかってしまう私は一度合わないと思ってしまえば途端に目を合わせて話すことができなくなってしまう。自分の苦手だという感情が露呈するのではないか、と恐れている。それが結局、嫌われることを恐れているのか、傷つけてしまうことを恐れているのかはわからない。 新

          朝まだき、春の月

          どうやっても靴擦れする

          とにかく自分が情けなかった。嫌というほど自分自身が最低なことを再認識した。 封筒に入れられたお金とたった二文だけの手紙。母にごめんなさいと言わせてしまったことがあまりにつらくて情けなくて最低で、前日入りした寮の自室でずっと泣いていた。 口では言えないから、けじめのつもりだったのかもしれない。これでチャラね、今からまた仲良くしようね、という意味だったのかもしれない。けれど、そう汲み取るには言葉が足りなすぎた。 ごめんなさいと言わせるくらいなら実家を離れる決断なんてしなければよ

          どうやっても靴擦れする