泣きたくなる程大切な人はいますか

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貴方が貴方を救うための

出逢って七年経った今でさえ、貴方から教えてもらう事がまだまだある。溢れてしまいそうなくらい、ある。 あえて隠さずに記すけれど、死ねと言われることが本当に嫌いだっ…

澄
1年前
154

冷えた西瓜

一方的な想いが恋から愛に変わることは問題ないけれど、双方向的な想いが恋から愛に変わるのは、少しだけ怖いな、なんて身勝手に思っていた。もう、夏だ。 長期休暇を取っ…

澄
3日前
29

『』

『宝石の先』2024.04.07 擽ったいくらいの肯定を 花束にできたら僕等は いつかはすべて言葉になるけれど 思うより言葉はちっぽけなものだ 悲しくなれるから夢を見ること…

澄
1か月前
35

人生通り

随分と久しぶりになってしまった。 みなさんお元気ですか と言って、元気です、とかぼちぼちかな、とか心の中で返してくれる人はどれくらいいるんだろうか。まだこのnote…

澄
1か月前
36

おはようサマー

あっという間の四月だった。気付けばもう末日で、一ヶ月泣いたり笑ったり出逢って別れて、もう何も失いたくないし嫌いになりたくないけれどきっとこれからもいろんなものを…

澄
2か月前
35

さよならガーデン

書き始めたのが随分前のことだから、どうしてこの題にしたのかもう思い出せない。けれど、何となく今でも気に入っている。 内見で良いことと悪いことが一つずつあった。良…

澄
2か月前
29

朝まだき、春の月

空が遠い。 彼にすきだと伝える余裕も前よりぐんと減ってしまったくらい、社会人になって毎日が慌ただしい。こっぴどく疲弊した身体が人との繋がりをより一層希薄にする。…

澄
3か月前
24

どうやっても靴擦れする

とにかく自分が情けなかった。嫌というほど自分自身が最低なことを再認識した。 封筒に入れられたお金とたった二文だけの手紙。母にごめんなさいと言わせてしまったことが…

澄
3か月前
25

母にごめんなさいと言わせてしまったことに涙が止まらない、最低だな、私は

澄
3か月前
12

春の紫陽花

白い紫陽花の花言葉は「ひたむきな愛情」らしい。 この一週間、気持ち悪いぐらい両親が優しかった。母は機嫌の悪い日が全然無くて、家事をちっとも手伝わずだらけきった私…

澄
3か月前
41

夢見月

大好きな彼が少し前にカメラを買って写真を撮り始めた。私はカメラも彼も大好きなので本当にそれが嬉しくて。彼もデジタルから入ったのだけれど、すぐにフィルムへ転向した…

澄
3か月前
35

雨、恋が息をする

雨音、雨音、雨音。久々の長雨だった。 良い夜だなんて安牌な言葉にするのもどうかと思うけれど、窓を少しだけ開けて吸い込む空気も、耳に入る遠くの音も、微かに香る無花…

澄
4か月前
36

スプートニク

雨が好きだ、という話を友人と車の中でしたことがある。私の尊敬する、大学で初めて友達になった女の子。卒業旅行の帰り際だった。彼女は雨が好きではなかった。雨の空気感…

澄
4か月前
47

大学を卒業しました。noteも更新しました。大学で始めたことの一つがこのnoteで、改めていつも見てくださる方々に、貴方に、感謝の気持ちいっぱいです。ありがとうございます。
大学は卒業したけれど、noteはもう少し続けてみようと思います。

いつか辿り着く日まで。愛を持って

澄
4か月前
26

大切だったからさようならを言うんだよ

卒業です。最後の卒業式。 大学は温暖化でちらほらと桜が咲き始めていて、コロナ禍で入学した私達にとっては目に余るくらい沢山の人がいて。久々に会った人もいたり、一週…

澄
4か月前
38

夢だと言わせて

最近日記っぽいものを書けていなかった気がする。日々を書き留めておくのは自分の中で意外と大事なこと。 少し前の話、もう何の帰りだったか思い出せないけれど、家の近く…

澄
4か月前
60
貴方が貴方を救うための

貴方が貴方を救うための

出逢って七年経った今でさえ、貴方から教えてもらう事がまだまだある。溢れてしまいそうなくらい、ある。

あえて隠さずに記すけれど、死ねと言われることが本当に嫌いだった。口の悪い姉によく言われていた。(今は言われないし普通に仲が良いと思う。)最低の言葉を平然と何度も投げてくる人の気持ちが解らなかった。私だったら言葉にする側になってさえ傷つくと思うからだ。ついでに言うと私は嫌いという言葉を口に出すことも

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冷えた西瓜

冷えた西瓜

一方的な想いが恋から愛に変わることは問題ないけれど、双方向的な想いが恋から愛に変わるのは、少しだけ怖いな、なんて身勝手に思っていた。もう、夏だ。

長期休暇を取っていた。
気持ちが死んだとか働けなくなったとかではない。会社のルールで一年のうち一度五日間連続の休暇を取る必要があるのだ。幸いかなりホワイトな会社に就職できたので今のところはなんとか仕事ができている。
休暇は土日を合わせて10日になる。な

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『』

『宝石の先』2024.04.07

擽ったいくらいの肯定を
花束にできたら僕等は
いつかはすべて言葉になるけれど
思うより言葉はちっぽけなものだ

悲しくなれるから夢を見ることができた
何も知らなくていいから怖がらずにほら

空が遠くて 音楽を書いた
貴方はずっと花だった
どこか遠い場所まで逃げて 逃げて
出逢えたら今度こそ恋に成ろう

100年先まで100世紀先まで
約束ができたら僕等は
流星群

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人生通り

人生通り

随分と久しぶりになってしまった。

みなさんお元気ですか
と言って、元気です、とかぼちぼちかな、とか心の中で返してくれる人はどれくらいいるんだろうか。まだこのnoteを見てくれるだろうか。

私は社会人になってからめっきりnoteを見ることも書くこともできなくなってしまって、というか、時間はないようできっとあるけれど、私が何を書いたらいいのかわからないくらいてんやわんやしていただけだと思う。

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おはようサマー

おはようサマー

あっという間の四月だった。気付けばもう末日で、一ヶ月泣いたり笑ったり出逢って別れて、もう何も失いたくないし嫌いになりたくないけれどきっとこれからもいろんなものを失って、嫌いになっていく。そんな風に思ったし、それでもきらきらと光る日々にまた救われて、少しずつ前に進むのでしょう。もう、夏が始まるんだね。

やっぱり自分は人間関係が下手だし恋愛はもっと下手で、自分の考えすぎてしまう性格に改めて嫌気がさし

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さよならガーデン

さよならガーデン

書き始めたのが随分前のことだから、どうしてこの題にしたのかもう思い出せない。けれど、何となく今でも気に入っている。

内見で良いことと悪いことが一つずつあった。良いことは東京を少しだけ好きになれたこと。東京のビルの多さに自然の物足りなさを感じていたけれど、ビルが多い分それぞれに木漏れ日が映る。カラフルな看板のお店のビルに映る木漏れ日、清楚でシンプルなオフィスビルに映る木漏れ日、少しだけあたたかみの

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朝まだき、春の月

朝まだき、春の月

空が遠い。

彼にすきだと伝える余裕も前よりぐんと減ってしまったくらい、社会人になって毎日が慌ただしい。こっぴどく疲弊した身体が人との繋がりをより一層希薄にする。合う、合わないが、曖昧ではあるがどことなくはっきり、それも早い段階でわかってしまう私は一度合わないと思ってしまえば途端に目を合わせて話すことができなくなってしまう。自分の苦手だという感情が露呈するのではないか、と恐れている。それが結局、嫌

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どうやっても靴擦れする

どうやっても靴擦れする

とにかく自分が情けなかった。嫌というほど自分自身が最低なことを再認識した。

封筒に入れられたお金とたった二文だけの手紙。母にごめんなさいと言わせてしまったことがあまりにつらくて情けなくて最低で、前日入りした寮の自室でずっと泣いていた。
口では言えないから、けじめのつもりだったのかもしれない。これでチャラね、今からまた仲良くしようね、という意味だったのかもしれない。けれど、そう汲み取るには言葉が足

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母にごめんなさいと言わせてしまったことに涙が止まらない、最低だな、私は

春の紫陽花

春の紫陽花

白い紫陽花の花言葉は「ひたむきな愛情」らしい。

この一週間、気持ち悪いぐらい両親が優しかった。母は機嫌の悪い日が全然無くて、家事をちっとも手伝わずだらけきった私にも怒らないし、夜ご飯の時間より二、三時間遅く帰っても自分でできるのにわざわざ立ち上がってご飯を温めてくれた。向こうで食べなさいとお菓子やオートミール、使うでしょうと歯ブラシや下着、スーツ用のシャツと、本来自分で揃えるべき物たちも全て買っ

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夢見月

夢見月

大好きな彼が少し前にカメラを買って写真を撮り始めた。私はカメラも彼も大好きなので本当にそれが嬉しくて。彼もデジタルから入ったのだけれど、すぐにフィルムへ転向した私と違って上達速度が著しい。表現活動が得意だからあんなにインプットアウトプットが早いんだろうし、とても感性的で誠実で、素敵な人だから、それが写真にもどこか滲んでいてすごくすごく好き。写真はその人を写し出すものでもあるから選り好みがしっかりあ

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雨、恋が息をする

雨、恋が息をする

雨音、雨音、雨音。久々の長雨だった。
良い夜だなんて安牌な言葉にするのもどうかと思うけれど、窓を少しだけ開けて吸い込む空気も、耳に入る遠くの音も、微かに香る無花果の香水も、全てが調和している夜だった。早くこんな電子光からは離れたかった。けれど、書きたくて仕方なかった。文学処女ではいられないらしい。

終夜雨の日は孤独を享受することが苦しくない夜だと思う。低気圧で偏頭痛に悩まされたり、春に花粉で困っ

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スプートニク

スプートニク

雨が好きだ、という話を友人と車の中でしたことがある。私の尊敬する、大学で初めて友達になった女の子。卒業旅行の帰り際だった。彼女は雨が好きではなかった。雨の空気感が好きだし、雨だからこそ部屋にいることもドライブも楽しくなったりする、ということを話したら、私のおかげで雨が良いものに思えてきた、と言ってくれた。きっと雨が降るたびに私はこの話を思い出すんだろう。救われたのは私の方だよ。

そんなこと言って

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大学を卒業しました。noteも更新しました。大学で始めたことの一つがこのnoteで、改めていつも見てくださる方々に、貴方に、感謝の気持ちいっぱいです。ありがとうございます。
大学は卒業したけれど、noteはもう少し続けてみようと思います。

いつか辿り着く日まで。愛を持って

大切だったからさようならを言うんだよ

大切だったからさようならを言うんだよ

卒業です。最後の卒業式。

大学は温暖化でちらほらと桜が咲き始めていて、コロナ禍で入学した私達にとっては目に余るくらい沢山の人がいて。久々に会った人もいたり、一週間ぶりの友達がいたり。

終わるんだという明確な意識がありました。思えばそれは意識というよりも意志だったのかもしれません。今日という日をきちんと終わりとして迎えなければ、私はいつまでも学生気分に引きずられていたいと思ってしまうだろうから。

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夢だと言わせて

夢だと言わせて

最近日記っぽいものを書けていなかった気がする。日々を書き留めておくのは自分の中で意外と大事なこと。

少し前の話、もう何の帰りだったか思い出せないけれど、家の近くの公園で幼稚園児が遊んでいた。冬と春の間の穏やかな光に包まれて、遊具で身体を揺らして遊んでいる、風に靡く頭に付けた紫と青のリボン、そういう健やかで幸福な瞬間が、見ていてとても心地良い、と思った。

子どもはあまり好きじゃないけれど、そうい

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