マガジンのカバー画像

※時間を置いて読み返したい

124
運営しているクリエイター

#人生

ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』から得た、生きる上で忘れたくないこと。

ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』から得た、生きる上で忘れたくないこと。

今回のnoteは私が人生で最も影響を受けた本、ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」について、特に印象に残った2つのシーンについて綴ろうと思います。

ちなみにヴィクトール・E・フランクルはこんな人です。

「夜と霧」は、フランクルが過ごした収容所生活のリアルな記録です。
かなりリアルな描写もあるので、読むのに心の負担が少しかかるかもしれません。私は一度は観ておきたいと思い、映画も観ましたが、少

もっとみる
日常のふとした瞬間に溢れ出る虚無感は どうしたら埋められるのだろう

日常のふとした瞬間に溢れ出る虚無感は どうしたら埋められるのだろう

小さな幸せに気づけない。

誰とも約束が出来ないというのは人生を放棄しているようだ。
わたしは刺し殺したいほど好きな相手もいないし、刺し殺されるほど人と関わりを持っていない。電話をするほどの相手もいないし、煙草を一緒に吸ってくれる相手もいない。ほとんどの時間わたしはひとりで過ごしている。仕事をしている時は引っ切り無しに人と会話をしているが、どこか壁に向かって話をしているみたいだ。別になんの感情の跳

もっとみる

トラウマは乗り越えたから見るものである

私は最近、何度もトラウマを思い出す。
今の職場は従業員の数が数百人もいて、人数やら上下関係やら仕事の内容的にも、色んな意味で学校の環境と似ているのだが、そのせいで学生時代のトラウマがフラッシュバックしてしまうのである。
私は学生時代、散々人に迷惑をかけ周りに白い目で見られながら、追い出される形で学校を中退した。あの時の後悔や悲しみ、恐怖が、まるで今起こっているかのように鮮明に湧いてくるのだ。そして

もっとみる
感情の中を泳いでゆく

感情の中を泳いでゆく

感情って不思議ですね。

いつもと変わらぬ同じ空を眺めながら、

昨日はあれだけ感傷的になっていたのに、
今日は、一変して穏やかな気持ちなんですね。




目の前で満ち引きする波のように。

また青空を流れてゆく雲のように。


人の感情も、その時々で変化をし移りゆくもの。

そう、あらためて感じます。



明日、自分が何をどう考えているかなんてわかりませんし、
来年の自分がどう思いながら海を

もっとみる
大切なものに気がつけること

大切なものに気がつけること

みなさん、いかがお過ごしですか?

遥か孤島から失礼します。

実は、昨日の投稿から「おはようございます」を控えてみたんです。
というのもフランスにいる友人がこの「note」を見てくれているらしく、「こっちでは、おはようではないんだけど、、、」と。

そういえばそうですよね、、、、
世界ではそれぞれ迎える時間が違う。

僕は日本語でこうして投稿してはいますが、
世界中の(日本語を読める)方に向けて

もっとみる
セクハラを会社で報告したら、つながった勇気のこと

セクハラを会社で報告したら、つながった勇気のこと

「言わなければよかった」

"大丈夫"の境目がわからない。

つらく、苦しいことを体と心の中で馴染ませ、ごまかしている。いつまで経っても報連相がうまくできないわたしは、涙と手を繋ぎながら話している。誰かに寄り掛かってばかりだから、自分を"負担"と捉えてしまうのかもしれない。

頼ってもいいのかな。
頼ったら、迷惑なのかな。

聞きたくなかった言葉ほど、ぬるい風にのって律儀に届く。昔勤めていた会社で

もっとみる
ゲイになったら、職場で自分が消えた

ゲイになったら、職場で自分が消えた

「おはようございます」

聞こえていないのかな。

不安になってもう一度挨拶を試みるが、やはり、届いていなそうである。というよりも、体を動かしても視界に入れてもらえていない、そんな気がする。

わたしは昔から声が小さい。

ガラス細工か、絹糸のようなものと自分に対しては言えない。ただ、「そうだったらいいのにな」と妄想をしたことは何度もある。天然を願い、涙が落ちたその場から、生まれ変わりたいと想う。

もっとみる

失うものが何もない人なんて、いないでしょう?

「気楽でいいよな、お前は」

丸裸で、なにも武器は持っていない。丁寧に言葉を使おうと必死になって、それはもはや、「滑稽」になる。雑草が目に入れば、人は毟る。本当は「花」になって摘まれたかった。大切な花瓶の中で束になり、瑞々しく生きていたかった。

「もう失うものはなにもない」

そう思って踏み出したあの日、もしかすると足裏には悲鳴を上げていた虫たちがいたかもしれない。命は"消える"というよりは、薄

もっとみる
下書きばかりの人生も悪くない

下書きばかりの人生も悪くない

noteの下書きを確認したら45個ほどあった。

完成しているものもあったし、途中まで書いてあるのもある。中にはタイトルだけものもある。

以前はエディタで下書きすることが多かったが、最近はnoteに直接書くスタイルに変更した。noteでどう表示されるのかを見ながら書きたいからである。

書きたいと思ったことはまずタイトルだけ書いて下書き保存する。すぐに続きを書くこともあるが、書けないこともある。

もっとみる

写真家の恋人が、わたしのことを撮らない理由

ひどい顔をしていた。

鏡の前に立つ必要なんてない。今まで生きてきた中で何度も理解していたから。比べるものではないのかもしれない。花瓶に入った水を交換する時に、わたしは花の表情を見なくなっていた。皿に柄は、少しでいい。乗った心と向かい合えるよう、影になっている。窓枠を抱えてそのまま、わたしは昇るようにして、屋上から——

簡単なことだった。

「撮らないでください」とわたしが強く言っていたから。瑠

もっとみる
恋人でもあり親友でもある関係に名前を付けた日

恋人でもあり親友でもある関係に名前を付けた日

現在アメリカーカナダ間で遠距離恋愛をしている彼と、LINE電話を通して会う頻度を上げよう!と決意したのは8月のこと。

遂にアメリカに行く時がやってきて、今回
半年ぶりに彼の住むバージニア州を訪れた。

たったの3日間だったけど、今回確信した
とてつもなく嬉しい事実が1つある。

それは

彼は恋人だけど、同時に私の
親友でもあるということ。

その発見を彼に話したのは、映画鑑賞のために
ポップコ

もっとみる
『愛してる』をどう翻訳するか

『愛してる』をどう翻訳するか

告白のときに『好きだよ』の代わりに
『愛してるよ』を使う人はごく稀だ。

口が上手いプレイボーイは相手に好きっぽさを醸し出すのはお手のもんだと思うし、『好きだよ』というリップサービスをすることに抵抗は無いだろう。でも、芯からの愛してる感を醸し出すことは至難だし、出会って間もない人に対して『愛してるよ』とは言わない。

愛してるよの価値はここにあると思う。

大量生産出来ない、好意の頂点。気持ち

もっとみる

SNSで、あなたにとって大切な人格を。

鏡の前にいる自分と、目を逸らした。

「こんなの、わたしじゃないのに。」

顔を洗い、肌を剃っている。
わたしにとって、途轍もなく苦しい時間。
これがなくなっても他にもあるし、きりがない。ずっと、ずっとわたしがなりたかったわたしは違うのに。だからこのSNSを使って、海に潜った。肯定されるまで息を止めた。誰かが振り向いてくれるまで、叫び続けた。

「終わりましたよ。」

何度も、わたしが呼ばれたかっ

もっとみる
それは言わないものなのか、言えないものなのか。誰しもが秘密を抱えて生きているとしたら。

それは言わないものなのか、言えないものなのか。誰しもが秘密を抱えて生きているとしたら。

自分自身のことがわからないという、なんとも贅沢な悩みを抱えている。

「真面目な人」になるのが格好悪いと思っていた当時。ひたむきに頑張ることはせずに、どこか破天荒な自分を演じていた。

頭のおかしい人間だと思われたかった。
話が通じない、面白い人間だと思われたかった。簡単に無茶をして、他人の人生を生きているかのような人が羨ましかった。わたしが今も夜に街へひとりで出かけるのも、そういう自分を心のどこ

もっとみる