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「マスター ・ ビーイング」
南の台地に到着すると、
風は呼吸に合わせて流れる。
よろめいた過去は、
私を支えようとするだろう。
その手を振り払って、進めばいい。
宙(そら)の中では、
もう、君の花が咲いたから。
ビルの向こう側、
菊星がぽっかりと浮き上がる。
頭脳を超えて 言葉を聴く。
ひとびとが紡いできた 歴史を知る。
託したものは たくさんある。
創造は 拡大している。
創造は 表現している。
創造は 自分と
「彼/彼女 (月からの視点) 」
気持ちがすっきりするはずの半月に、
雲がかかっている、と彼/彼女は思いました。
「もう、大丈夫と内側から言い続けるのは飽きたんよ」
個が立つことの出来ない脆さに参っている今月、
不要なものを手放せと言わんばかりに、
嫌な夢が彼らをノックをしました。
「誰かを変えようとしたわけじゃないけど、世界が全部反発してくるみたいだ」
と、彼は靴を洗いながら思いました。
「私は穏やかな呼吸をしていて、自
「プラネット・ラブ」
君はずっとヨット
辿り着きたい島とは違う
ぼろぼろになって
ようやく、別の惑星地球に着いた
頭は分からなかった
目的や意味や 透るルートが
ようやく、澄んで 着いた
身を投げ出す砂の上
眩い太陽が祝福の唄を注ぐ
君のメロディであったもの
全て間違いなどなく正しかった
しかも最短ルートで駆け抜けた
1ミリのズレもなく
ゴールを解き放って別の惑星に
やってきたんだ
傷のように見せかけた 風
「ルーズソックスで月を走る」
むかーしの月面探査のとき、
「宇宙に最も連れていってはいけない人物は、詩人だ」って
とある宇宙飛行士が言ったんだって。
月から地球を眺めた詩人は恍惚としちゃって、
その後の任務をぜんぶ忘れちゃったから、だってさ。
ねえー、
生まれてくる前のことって覚えてる?
月面から地球を 何度も見おろしたあの感じ。
灰色の砂ばっかで 見えるのは漆黒の淵だし。
青く輝く水の惑星なんて、
ただぼうっと見つめる
「サーフズ ・ アップ !(波乗り期は今) 」
《遅すぎたり早すぎることはありません。そこはちゃんと、あなたを待っていますよ》
と優しい手紙をくれたのは、未来の自分でした。
《なぜ2度も経験した悲しみを、また味わおうとするのですか?》
人生のらせん階段は、440Hzの波を何度も生みました。
《あなたは経験を、知恵と光に変えてきたんです》
身体が痛かったから、太陽さえも見つけることが出来ませんでした。
《みずからへ心からの拍手を贈れた時
「叶える彼女の3夢」
彼女はいつも夢を見て寝ぼけてばかりだし新年の決意なんてしないけど、
今は次の3つの夢を叶えるんだと、密かに情熱を抱いている。
深呼吸をする。
重力を解放する。
私に立つ。
この絵は彼女が2020年頃、家に閉じこもって何をしたらいいのか分からなかった時に描いたものだった。ひたすら眠りの中で悪夢と戦って、いらない感情を手放して、蛹が小さな部屋で羽化する時を待っていたような頃。
何かを手放し離
「A+B→→Cになるまで」
またやってしまった。
起き上がると時刻は午後1時50分だった。慌てて時間割を確認すると、今は体育の授業中だ。私は再び、授業をさぼってしまった。
起き出したばかりの布団が散らばる教室で、たったひとり取り残されている。
今ごろみんなは校庭だろう。これから走って行ったとして、授業は残り30分しかない。行くか、行かないかと逡巡した。しかも次の5限目は苦手な数学だ。今から少しだけ、数学の方の予習をしておこ
「夢のゴミ出しは深夜4時マデ」
何度も何度もあの人の肌の温もりに戻っていく
二人は同じ掛け物の中でくっついたり離れたり
抱きしめたり追いかけたりしている
家族が覗きにやってきてバスタオルで姿を隠す
いないふりを貫いて堂々とできないことばかり
人生の中で実際に過ごした時少なし
つるりとした肩まわりの筋肉が愛しいのか何か
延々と側で寄り添っては別れを告げようと思う
たった、10代の恋なのに
いちいち口を出す先祖もすまんが、やか