今年こそ会いたいね また旅行に行きたいね ゆっくり話したいよ 近くに来たら知らせて そんなやりとりを 郵便受けのチラシのように扱っていた 自分もそんなひとことをばら…
夕暮れのイオンの脇道 歩道に枝を広げる木の下を通り過ぎる時 フードコートから漏れる明るい光 僕は 君の生きていない今日にいて 君が 僕の生きている今日にいない 君…
真夜中の読書感想文 原稿用紙の上で 思いついただけなのに ずっと思っていたかのような 感動、疑問、反論、共感を 猛スピードで書き連ねて 2000文字を誤字なく埋めれ…
古の英知に祈りを捧げ 終わりに向かう夏 残る暑さは 濡れタオルを何度当てても 冷めぬ子の額のように ただじっとやり過ごすだけ 庭に落ちた蝉の 魂なき姿に 水をかける
本当に自分が悪かったのに 心が 自己弁護のカードを次から次に繰り出し 私を安心させようとする 私も そのカードを一つ一つ 長い間眺めている 夜 ふと ずっと一緒だった…
真夏の太陽に耐えている 庭のゴーヤは 待てば雨が降ることを知ってるようで 地球も 季節も 夜空の星も 僕の毎日も ぐるりぐるりと廻ってる 降った雨も じょうろから受け…
夏休みという 旅に出る いつもと違う時の流れの中を 絶対自由に泳ぐんだ 何かを成し遂げたり 成長したり 目標とか計画とか 宿題はさっさと片付けて 毎日を心に刻み込んで…
昨日休んだからって 今朝は 一昨日からワープしただけ 昨日の僕は今日の僕を 励ますことも出来ず 息を吐く 空が雲無く晴れて セミはもう喚いてる 窓の外に世界があること…
遺された 私の気持ちが あなたの中で生きながらえても 星の瞬きの間に 消えていく 空の彼方に吹き溜まり さらさらと 微かに光る 記憶によく似た 時の砂は 行き先も 戻…
雨が止めば鳴く蝉の 土から出てくるその晩は 月が明るく照らされて 風もそよとだけ吹くでしょう 遅く来て 早く逝く 100年生きる人間に 何度も巡り来る夏
まだアラームもならないうちに 窓の外から強引な 久しぶりの朝陽と蝉の声 3日前のじめついた気分も 怖いくらいのスピードで乾き始める ああ軽い僕の心 うっかりまた何…
僕を見ないで 判断しないで 連想しないで 助言しないで 同情しないで 共感しないで 昨日の僕は僕じゃない 僕が思う僕じゃない 明日こそ 本当の姿で 行きたいのに 夏の…
言の葉の 舞い散る世界 薄いトゲを持つ 青く長い葉が 頬をかすめ 傷をつけ 掌に乗ったひとひらを 振り払う時もある 気づいて 君の背に留まる 小さな枯れ葉の いとま乞い…
暮らしていくには仲間が 生きていくには友達が いるといいと 君は言う 僕にとって 君は 人生も命も懸けられる 唯一無二 と錯覚する魔法 時に永遠に続く 呪い
薄いカーテンが あちこちにかかるような 静かな雨の日 その向こうに誰かがいると 君はどうしてるかなと ふと思う 雨がやみ 日が差せば すべてとつながっているような 青…
非常口のない迷路に 君を送り出す どの謎にも答えがあり どの敵にも隙があり どの危険にも前触れがある 君だけの剣と盾 君だけの呪文 君だけの薬草 どんな苦しみにも安…
戸原 多津子
2024年9月24日 09:21
今年こそ会いたいねまた旅行に行きたいねゆっくり話したいよ近くに来たら知らせてそんなやりとりを郵便受けのチラシのように扱っていた自分もそんなひとことをばらまいて何かをつないでいるような気になっていて時にそれは一番言いたいことは書けないけど合って顔を見たら言えるんじゃないかってそんな思いを込めた手紙かもしれないと気づいていたなら
2024年9月16日 10:16
夕暮れのイオンの脇道歩道に枝を広げる木の下を通り過ぎる時フードコートから漏れる明るい光僕は 君の生きていない今日にいて君が 僕の生きている今日にいない君は あちこちにかくれんぼして時々 不意に見つかろうとするだろう図書館の棚でファミレスのメニューの中で駅の改札で自転車置き場で
2024年8月27日 10:11
真夜中の読書感想文原稿用紙の上で思いついただけなのにずっと思っていたかのような感動、疑問、反論、共感を猛スピードで書き連ねて2000文字を誤字なく埋めれば夏の終わり君はどうしてるかな
2024年8月17日 10:10
古の英知に祈りを捧げ終わりに向かう夏残る暑さは濡れタオルを何度当てても冷めぬ子の額のようにただじっとやり過ごすだけ庭に落ちた蝉の魂なき姿に水をかける
2024年7月25日 07:34
本当に自分が悪かったのに心が自己弁護のカードを次から次に繰り出し私を安心させようとする私もそのカードを一つ一つ長い間眺めている夜 ふとずっと一緒だったよね と「不安」が話しかけてきたその「不安」と一緒に常夜灯のともる階段にそっと座り正しい人になろうとカードを伏せる
2024年7月22日 09:47
真夏の太陽に耐えている庭のゴーヤは待てば雨が降ることを知ってるようで地球も季節も夜空の星も僕の毎日もぐるりぐるりと廻ってる降った雨もじょうろから受けた水も空と地上を行ったり来たり雨を待ちながら人間の気まぐれな水やりに耐え先をゆっくり伸ばし根元から順に葉を枯らすゴーヤはどうすればいいのか知っている
2024年7月21日 09:22
夏休みという旅に出るいつもと違う時の流れの中を絶対自由に泳ぐんだ何かを成し遂げたり成長したり目標とか計画とか宿題はさっさと片付けて毎日を心に刻み込んで自分に夏があったことをいつまでも人気のない真昼の道に佇めば蝉の声を聴けば夕立が光ればいつでも戻れる記憶を僕の片隅に残したいんだ
2024年7月18日 07:16
昨日休んだからって今朝は一昨日からワープしただけ昨日の僕は今日の僕を励ますことも出来ず息を吐く空が雲無く晴れてセミはもう喚いてる窓の外に世界があることを無視できないんだ
2024年7月15日 09:59
遺された私の気持ちがあなたの中で生きながらえても星の瞬きの間に消えていく空の彼方に吹き溜まりさらさらと微かに光る記憶によく似た時の砂は行き先も 戻る地もなく寄せては返すを延々と
2024年7月14日 09:22
雨が止めば鳴く蝉の土から出てくるその晩は月が明るく照らされて風もそよとだけ吹くでしょう遅く来て早く逝く100年生きる人間に何度も巡り来る夏
2024年7月13日 08:38
まだアラームもならないうちに窓の外から強引な久しぶりの朝陽と蝉の声3日前のじめついた気分も怖いくらいのスピードで乾き始めるああ軽い僕の心うっかりまた何かやらかしてからからの心が汗と涙に湿っても何度でも繰り返すだけってただそれだけでとにかく今日は元気なんだ楽しいんだ今日の気分をずっとなんて言わないまた 何度でも
2024年7月10日 05:37
僕を見ないで判断しないで連想しないで助言しないで同情しないで共感しないで昨日の僕は僕じゃない僕が思う僕じゃない明日こそ 本当の姿で行きたいのに夏の始まりの暴走する陽射しに僕がだらだらと溶けていく
2024年7月6日 10:15
言の葉の舞い散る世界薄いトゲを持つ青く長い葉が頬をかすめ傷をつけ掌に乗ったひとひらを振り払う時もある気づいて君の背に留まる小さな枯れ葉のいとま乞い強く風が吹く前に
2024年7月5日 09:19
暮らしていくには仲間が生きていくには友達がいるといいと君は言う僕にとって君は人生も命も懸けられる唯一無二と錯覚する魔法時に永遠に続く呪い
2024年6月28日 08:47
薄いカーテンがあちこちにかかるような静かな雨の日その向こうに誰かがいると君はどうしてるかなとふと思う雨がやみ日が差せばすべてとつながっているような青い空のその先
2024年6月27日 10:13
非常口のない迷路に君を送り出すどの謎にも答えがありどの敵にも隙がありどの危険にも前触れがある君だけの剣と盾君だけの呪文君だけの薬草どんな苦しみにも安らぎが訪れいつの涙も必ず乾くからいつかきっと誰か 言葉 歌君が信じるものと一緒に君は出口を見出すそしてそれはどこかへ続く入り口世界は君を取り巻いて離さない