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AugLab活動まとめ

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身体的・感性的な拡張技術によるWell-beingの実現を目指して、パナソニックが進めるAugLabの活動メモです。
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#コラム

「ホントはロボットよりヒトのが好き」というロボット開発者の原点

「ホントはロボットよりヒトのが好き」というロボット開発者の原点

「いつからロボットの研究を始めたんですか??」

今週は就活生と話したり、インタビューを受けたりと「キャリアの原点」的な質問をいくつか受けたので、それに関連した話題として、自分の事例も踏まえながら、スキがどのように仕事に繋がっていったのかを書いておきたいと思います。

noteのプロフィールにも書かせてもらっているのですが、「ホントはロボよりヒトが好き」というのが、私の中に結構なコアな想いとして存

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異分野融合を阻む社会的境界と認知的境界

異分野融合を阻む社会的境界と認知的境界

この3年くらい日本機械学会の中で、「少子高齢化社会を支える革新技術の提案」という学会横断の取り組みを担当させて頂いています。活動の一環で、年1回の講演会みたいなものを開催。

ご興味ある方向けには、2021年、2022年の公開動画を貼ってきます。

今年の話の中で、ヘルスケアに限らず一般論としても面白いなと思った話があったので、紹介しておきたいと思います。それは、「異分野連携における壁」の話。

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動物園のウェルビーイングから学んだ与えないことの大切さ

動物園のウェルビーイングから学んだ与えないことの大切さ

今日は昔からお世話になっている学会の特別講演で、旭川市旭山動物園元園長で現在、札幌市環境局参与(札幌市円山動物園担当)の小菅正夫先生のお話を伺いました。

タイトルは、『動物たちと 人間たちの共生 -動物園にみるウェルビーイング』。

あー面白かった!

いろんな観点での話があったわけですが、特になるほどなーと思ったのは、動物園の動物にとってのウェルビーイングとはどういう環境かという話。

「アニ

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ロボットの提供価値を整理してみたので意見ください~

ロボットの提供価値を整理してみたので意見ください~

この一ヶ月はたまたま大学での理工系学生やMBA学生への講義、SPEEDAでの業界レクチャーと普段ロボットに絡みの少ない方々に、「なぜロボティクスが重要なのか?」ということを話す機会がいくつかありました。

せっかくの機会なので、改めて、ロボットがユーザに提供する価値は何なのか?ということを整理してみました。まだまだ抜け漏れや思考が浅いところがあるので、是非様々なご意見を頂けると嬉しいです。

纏め

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ロボットの社会実装時間軸で本当にSDGsへの貢献は間に合うのか?

SDGsブームが続いています。「SDGs」という言葉を聞かない日はないくらいメディアでも当たり前の言葉になり、Eテレみたいな子供向け番組でも使われていて、スゴイ時代になったもんだと思うわけです。

いや、ちょっと待てよ。このSDGsを作ったのは国連だったはず。そんなバズワードだけみたいな取り組みは、流石にしないでしょと思い、ちゃんと調べてみると、ガチガチに時間軸が切られたKPI設定されていて、迂闊

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9日間だけの個展。自然とテクノロジーの関係で和歌は詠めるか?

9日間だけの個展。自然とテクノロジーの関係で和歌は詠めるか?

今日から始まりました、9日間だけの個展。
私のではないです。we+さんの。

Nature Study: MISTと題された個展には、パナソニックAug Labの立場でご一緒にさせて頂いた「霧」の振る舞いを活かしたインスタレーション"Waft"が複数種類展示されています。

そして、インスタレーションと共に結構圧巻だなぁと思ったのは、作品の裏にある「霧」をさまざまな切り口から考察した膨大なリサーチ

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「あわてないあわてない。一休み一休み。」と言える一休さんのネガティブケイパビリティ。

「あわてないあわてない。一休み一休み。」と言える一休さんのネガティブケイパビリティ。

今回は、「決めない」というのも1つの能力だよなぁと思った話です。

きっかけは、

と会社の偉いさんとの会話の中でポロッと出た言葉。
「確かにそうだなぁ」と思ったわけです。

例えば、アンケートでサービスやプロダクトの感想をヒヤリングして、「安心感を感じましたか?」と5点満点のアンケートを取ったとしても、それぞれの5点はどれ1つ同じ安心感はない。もし言葉で定義しようとしても、同じである。家族と一緒

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「エスノグラフィー」って元はデザインシンキングではなく、文化人類学の言葉だったのね

「エスノグラフィー」って元はデザインシンキングではなく、文化人類学の言葉だったのね

2019年にデザインシンキングというものに触れるようになって以来、ちょこちょこ聞くようになった「エスノグラフィー」。

そもそもエスノグラフィーって??ネットで調べると、

と書いてありました。感覚的には、ユーザというか、対象者の日常に入り込んで、困りごととか特徴とかを何気ない行動とかから紐解いていく、みたいな印象です。

業務の中で必要なところで活用するという感じの接し方だったなので、あまり深く

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よく見て、よく聞いて、よく味わって、、、よく感じる年にしたいと思います。

よく見て、よく聞いて、よく味わって、、、よく感じる年にしたいと思います。

本年も宜しくお願いします!
新年1週目なので、今年の抱負的なやつです。
特に、2021年に感じた自分自身の組織開発力について。

改めて2021年を振り返ると、担当する部署全体で見るとでは色々ありました。紹介すれば、キリがないほど多くの取り組みがありましたが、代表的なところだけでも、配送ロボットが街の中を走り回ったり、模擬コンビニでロボットがオニギリを持ったり、トイレを掃除したり、苔に脚を生やして

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そもそもヘルスケアとは何なのか??ヘルスケアはライフケア!?

そもそもヘルスケアとは何なのか??ヘルスケアはライフケア!?

今週は中外製薬が開催したCHUGAI DIGITAL DAYというところで、取組みのご紹介やパネルディスカッションをさせて頂く機会を頂きました。

動画自体はそのうち公開されるということなので、興味ある方は少々お待ち頂いて、そちらをご覧ください。

テーマが『ヘルスケア×デジタル』ということだったのですが、今回のNoteでは、そもそも【ヘルスケア】とは何なのか?ということを考えてみたいと思います。

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コミュニケーションをオンライン・オフライン、同期・非同期で考える

コミュニケーションをオンライン・オフライン、同期・非同期で考える

最近、ウェブ会議で一緒のお弁当とかお菓子とかを食べてるんだよねーという話を立て続けに聞きました。

同じ釜の飯のオンライン版みたいだなぁと思ったので、今回はこの話題について色々と考えてみます。

緊急事態宣言も終わりました。とは言え、完全には元に戻らないよねというのは、いろんなところで言われています。小さいながらも1つの組織の責任者として、考えざるを得ないのは「在宅勤務」の対応です。在宅勤務の対応

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近くが遠くに、遠くが近くに。溶ける境界。

近くが遠くに、遠くが近くに。溶ける境界。

今週は30代が中心となった2つの取組みに参加する機会がありました。

1つはアカデミアの最先端研究国が2050年に目指すべき野心的な研究開発目標を設定したムーンショットプロジェクト。その中の目標の1つに「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」というものがあります。

この目標に対して、「誰もが夢を追求できる社会」の実現」、「「100歳まで健康不安なく、人生を楽し

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「ロバストなウェルビーイング」というキーワードが巡り巡って。

「ロバストなウェルビーイング」というキーワードが巡り巡って。

おおよそ1年前に「2030年 テクノロジーと生きるわたしたちのWell-being」というテーマのパネルディスカッションを企画しました。

『WIRED』日本版編集長の松島 倫明さんのモデレートのもとで、Enhance代表の水口 哲也さん、大阪大学 社会技術共創研究センター 赤坂 亮太さんとのトークという貴重なお時間を頂くことができました。

トークの内容自体の詳細は是非↑のyoutubeを見て頂

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Noteに週1回100本記事を書いて、わかったこと。

Noteに週1回100本記事を書いて、わかったこと。

このNoteは101本目の記事。ということは、これまでに100本の記事を書いたことになります。

我ながら、よく続いてるなぁと思いますが、笑 振り返れば、約2年前の2019年7月14日に1本目の記事を書きました。それ以来、なんだかんだで週一回更新。6500名以上の方にフォロー頂き、読んで頂き、リアクション頂けることが、こんなに励みになるとは思っていませでした。本当にありがとうございますっ!!

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