マガジンのカバー画像

日本以外のアジアに関する本のレビュー集

137
日本以外のアジア諸国、地域に関する本のレビューを集めてあります。日本については、「日本史に関する本のレビュー集」に集めました。
運営しているクリエイター

#竜

絵画のなかの動物たち―神話・象徴・寓話 カラー版

絵画のなかの動物たち―神話・象徴・寓話 カラー版

絵画のなかの動物たち―神話・象徴・寓話 カラー版

 西洋の絵画に現われる動物たちについて、解説した本です。一部に、西アジアの絵画も載っています。
 ヨーロッパ人(と、一部の西アジア人)が、動物をどのように見ていたのかが、わかります。

 分類するならば、「文化誌」という分野の本でしょう。主にヨーロッパの動物文化誌です。

 類書は、少ないですね。日本人に馴染みの薄い分野でもあります。
 

もっとみる
ドラゴン~世界の真龍大全~ (HOBBY JAPAN大全シリーズ)

ドラゴン~世界の真龍大全~ (HOBBY JAPAN大全シリーズ)

ドラゴン~世界の真龍大全~ (HOBBY JAPAN大全シリーズ)

 ドラゴン・龍のたぐいの図鑑です。
 類書の中では、最も詳しいといえるかも知れません。さすが、辰年【たつどし】の二〇一二年に出たばかりだけのことはあります(^^)

 どういうわけか、人類は、世界の各地で、ドラゴンや龍と呼ばれる生き物を、空想してきました。
 空想動物の中で、ドラゴンや龍は、王者といえる存在ですね。どこでも

もっとみる
アジア遊学 (No.28) ドラゴン・ナーガ・龍

アジア遊学 (No.28) ドラゴン・ナーガ・龍

アジア遊学 (No.28) ドラゴン・ナーガ・龍

 雑誌というよりは、ムックに近い『アジア遊学』シリーズの一冊です。
 アジアについて、何かしら学ぼうという方なら、一度は、お世話になる雑誌です。

 この号は、「ドラゴン・ナーガ・龍」を特集しています。

 東洋の龍も、西洋のドラゴンも、その中間に位置する南アジアのナーガも、取り上げられています。
 ペルシア、スリランカ、ベトナム、インド

もっとみる
中国の神話伝説〈下〉

中国の神話伝説〈下〉

中国の神話伝説〈下〉

 中国の神話や伝説を知りたい方に、自信を持ってお勧めできる本です(^-^)
 これは、上下巻の下巻です。上巻から、お読み下さい。

 本書は、厚いです。索引まで入れると、四百ページ以上あります。上巻も、同じくらいの厚さがあります。
 内容も、それなりに濃いです。読み通すには、けっこう気力が必要です。

 それでも、中国の神話伝説に詳しくなりたいなら、日本語で読める文

もっとみる
中国の神話伝説〈上〉

中国の神話伝説〈上〉

中国の神話伝説〈上〉

 以下のレビューには、環境依存文字があります。お使いの環境によっては、正しい文字が表示されないかも知れません。御容赦下さい。
 また、どうしても、普通のPCでは表示できない文字もあります。その文字は、〔〕でくくって、無理やり表記してあります。この点も、御容赦下さい。

 中国の神話や伝説を知りたい方に、自信を持ってお勧めできる本です(^-^)

 ただし、厚いです。注

もっとみる
龍の100の物語―あなたは龍を見たか

龍の100の物語―あなたは龍を見たか

龍の100の物語―あなたは龍を見たか

 題名どおり、龍に関わる物語を、100話集めた本です。

 物語は、すべて、日本の話です。他の国のものは、一切、ありません。その点が、もの足りないと感じる方もいるでしょう。

 そのかわり、日本の龍の話で、主なものは、網羅されていると思います。
 日本の龍の説話を知りたいなら、本書ほど優れたものは、少ないでしょう。

 本書には、日本の古典文学から集

もっとみる
幻獣辞典

幻獣辞典

幻獣辞典

 古今東西の、架空の生き物たちを集めた本です。妖怪辞典、怪物辞典ということもできますね。

 日本語で読めるこの手の本としては、古くから出ているものの一つです。新紀元社の『Truth In Fantasy』シリーズが出る、はるか前に出版されました。
 私が持っている版は、一九七四年初版、一九八五年十八刷、となっています。これを見てわかるとおり、長く、たくさん売れ続けている本です。

もっとみる
龍の起源

龍の起源

龍の起源

 題名のとおり、龍の起源を探った本です。
 ただし、最後のほうは、龍の話ではなく、文明論になります。この部分を、蛇足と感じる方もいるでしょう。
 それでも、龍が好きな方は、ぜひ、お読み下さい。

 龍は、幻想生物の王者ですよね。不思議なことに、ほぼ世界じゅうに、「龍」といえる幻想生物の伝承が、語り継がれています。
 これは、なぜでしょうか? 本書は、この疑問の答えに迫っています

もっとみる
龍の百科

龍の百科

龍の百科

 東洋の龍について、たいへん詳しく、さまざまなことを載せた本です。
 東洋(東アジア)の龍に関しては、本書が一冊あれば、ほぼ、理解できると思います。

 西洋(ヨーロッパ)のドラゴンや、南アジアのナーガについては、少ししか載っていません。『龍の百科』というわりには、そこが不満に感じる方も、いるかもしれませんね。

 とはいえ、世界の龍について知りたいならば、無視できない本でしょう

もっとみる
日本の美術 第510号 特集「龍」

日本の美術 第510号 特集「龍」

日本の美術 第510号 特集「龍」

 『日本の美術』という雑誌の、「龍」の特集号です。
 日本の美術品のうち、龍が登場するもので、有名な作品は、ほぼすべて、本書で見ることができます(^^)

 登場する分野は、絵画、彫刻、陶芸など、多岐にわたります。やはり、絵画と彫刻が多いですね。
 カラー図版も多いですが、すべてがカラーでない点は、残念です。

 薄い本のわりには、解説も、充実していま

もっとみる
ドラゴン(アルケミスト双書)

ドラゴン(アルケミスト双書)

ドラゴン(アルケミスト双書)

 架空生物であるドラゴンについて、解説した本です。

 薄い本ですので、解説の分量は、あまりありません。事典的なものを期待される方には、ちょっと肩すかしでしょう。

 でも、本書は、一応、東アジア、西アジア、ヨーロッパ、南北アメリカ大陸、オーストラリアのドラゴンについて、解説しています。これだけ広い範囲のドラゴンを扱う本は、珍しいです。
 一つ一つの解説は、短

もっとみる
図説 龍とドラゴンの世界 (遊子館歴史選書 6)

図説 龍とドラゴンの世界 (遊子館歴史選書 6)

図説 龍とドラゴンの世界 (遊子館歴史選書 6)

 東洋の龍と、西洋のドラゴンについて、解説した本です。
 龍とドラゴンに関する、さまざまな説話や、美術品や、図版を紹介しています。『図説』というとおり、ほとんどのページに絵があるのは、嬉しいですね(^^)

 ただし、西洋のドラゴンについては、少し触れられるだけです。
 東洋の龍、それも、中国と日本の龍について、多く書かれています。事実上、

もっとみる
龍のファンタジー

龍のファンタジー

龍のファンタジー

 龍に関する民話や神話を集めた本です。三十以上のお話が載っています。

 中でも、ヨーロッパから西アジアにかけて(西洋)の龍について、充実しています。いわゆるドラゴンですね。
 これは、著者がアメリカ人だからでしょう。ヨーロッパ系の文化の素養を身に付けた人、だと思います。

 東アジア(東洋)の龍についても、載っています。中国と、日本の龍ですね。
 けれども、この本に登

もっとみる
世界の龍の話

世界の龍の話

世界の龍の話

 世界の龍に関する民話を集めた本です。全部で、九十話あります。

 ただし、世界といっても、ほとんどがユーラシア大陸のものです。アジアとヨーロッパですね。アフリカ・オセアニア・北米の話は、一つもありません。

 南米の話も、三つだけです。それらは、すべて、ヨーロッパ文化に影響された龍の話です。

 この本の編著者の考えでは、「龍とは、ユーラシア大陸の文化に登場するもの」だそう

もっとみる