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どんな日も、佳き一日。
10年くらい前、とある大きな仕事を思い切って辞めた。
その結果、かなり時間のゆとりができたことがある。
トータル2年くらいだったろうか。
存分に眠って、ゆっくりと朝起きて。
食事をつくり、気ままに散歩して、お茶を飲み、読書した。
もちろん、仕事をすべて辞めたわけではないので、ちょこちょこ仕事はしていたが、その2年間は「暮らし」を大切にした時間だったように思う。
その頃、ぶらぶら散歩をしていた
「長続きする関係」に、あるもの。
男友達の家に、泊めてもらった。
以前から、奥様大好き話と、息子さんのユニークさを愛でる話を聞いていたので、直接お会いできるのがとっても楽しみだった。
仕事を終えての訪問だったので、夜まあまあ遅かったのだけれど、奥様は可愛らしい笑顔で大歓迎してくれた。
お店ですよね?と言いたくなるほど美味しいご飯と、「幸福」と書いて「仲睦まじい」と読ませたくなるようなご夫婦のやりとり。
奥様とは初めてお目にかかる
世界はどうも、こうなっているみたいなのだけれど。
昔から、夢をみるのが得意だった。
得意、という言葉がフィットするのか些か疑問が残るものの、おそらく、やっぱり、得意な方なのだと思う。
夜、寝ている間にみる、夢のことだ。
小学生から大学生まで、甘えの限りを尽くしてベッタリさせてもらった、母方の祖母。
そこで飼っていた雑種の犬。
大好きな相手は、亡くなる「直前」に夢の中へやってきて、別れの挨拶をしてくれた。
末期ガンを患っていた友人が夢に出てき
怖ろしいほどに愛おしい、生き物としての衝動。
大学一年生の冬。
明け方、私は祖母の夢をみていた。
祖母からすると末娘の長女である私は、彼女にとって可愛くて仕方ない孫だったようで、常に惜しみない愛情を注いでもらっていた。
祖母は、私が物心ついたころにはリウマチで外出できなくなっていて、室内を押し車で歩く程度。一日中ベッドの上で過ごすことが多かった。それでも頭はシャッキリしていて、遊びに行くと、私はベッドのある部屋の畳にダラリと座り、日がな一日