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#エッセイ
「生命誕生」は奇跡なのか、必然なのか?|高橋昌一郎【第36回】
待ち遠しい「ドラゴンフライ計画」「生命の起源」に関しては多種多様な議論があるが、多くのデータを検証した結果、時期的には今から約44億年前の地球に最初の生命が誕生したという点でおよその意見が一致している。この時点の原始地球の大気は、主として水素とメタンとアンモニアであり、そこに彗星や小惑星が衝突を繰り返した。とくに水分を含んだ大量の隕石が落下した結果、海が形成されたと考えられている。
1953年、
なぜ「BBCだけ」が伝えてNHKが伝えないのか?|高橋昌一郎【第32回】
不偏不党の「公共放送」の意味1999年から2000年にかけて、『週刊文春』が「芸能界のモンスター」というタイトルで14週にわたってジャニー喜多川の「性加害」を追及した。喜多川といえば、「ジャニーズ事務所」の創業者として代表取締役社長に就任し、「最多第1位シングル」「最多第1位アーティスト」「最多コンサート」のギネス記録を達成した「芸能界の神様」である。文春は、その喜多川が1960年代から少年たちを
もっとみるなぜ日本は「詭弁社会」になってしまったのか?|高橋昌一郎【第21回】
「ウソ」と「詭弁」という「二匹の怪物」「【聞かれても答えない国家】国会の答弁拒否。過去最高を更新中。#お答えを差し控える」という立命館大学産業社会学部准教授・桜井啓太氏のポスト がX(Twitter)のタイムラインに流れてきた(@sakuey、2024年1月27日付)。
桜井氏は「いつからこんなに国会は答えなくても許される場所になったのか?」という疑念から「国会会議録検索システム」を利用して「お
なぜ「原爆初動調査」の真実が隠されたのか?|高橋昌一郎【第12回】
「放射性残留物」の隠蔽1942年9月、46歳のレズリー・グローヴス准将が原子爆弾プロジェクトの責任者に任命された。彼は、ニューヨーク州ウェストポイントの陸軍士官学校を卒業後、アメリカ陸軍司令部・参謀本部大学校および陸軍大学校を経て、陸軍マンハッタン工兵管区司令官となった。原爆開発が「マンハッタン計画」と呼ばれるようになったのは、総司令部がマンハッタンに設置されたためである。
グローヴスをよく知る
平日の夕方、役所のトイレで泣いてしまった
この文章は、ツムラ#OneMoreChoiceがnoteで開催する「 #我慢に代わる私の選択肢 」コンテストの参考作品として主催者の依頼により書いたものです。
数年前にできたのであろう、白を基調とした清潔感たっぷりのトイレで、私は泣いていた。なるべく息が漏れないように、歯を食いしばり、顔を手で覆いながら涙が止むまでじっと耐える。めんどくさいヤツだと思われるだろうが、小学生の時からたまにトイレに閉
シエナ国際写真賞2021・受賞作品の発表
シエナ国際写真コンテストについては、昨年度も受賞作品をnoteで紹介しました。私のマガジン「国際写真コンテストの優秀作品」に収録されています。今年はさらにパワフルな作品が集まった気がいたします。
どのくらい力強いかって? こういう画像を前にするといつも、言葉は無力だと感じます。
「嘆き悲しむ移民の少女」ドキュメンタリー&フォトジャーナリズム部門の特別賞:
2020年2月3日にギリシャのレ
言葉の「手垢」に目を凝らす|『まとまらない言葉を生きる』刊行記念対談|荒井裕樹×はらだ有彩
5月に刊行された文学者・荒井裕樹さんの著書『まとまらない言葉を生きる』の帯には、「テキストレーター」として活躍中のはらだ有彩さんによる推薦の言葉が並んでいます。
直接の面識のないお二人ではありましたが、荒井さんから「ぜひ一言御礼を伝えさせてください。ついでに軽いお話でも……」と打診をしたところ、「私もぜひ一度ご挨拶したいです!」とはらださんもご快諾。今回の対談が実現しました。
お二人は日
【エッセイ】地下室から見た青空
大衆に共感を得る文章よりも、自分が心から書きたいことを尊重して。アンダーグラウンドの帝王を目指すべきか。お風呂で髪を洗いながら考えていた。王道かオルタナティブか、その二つだけが、文芸の道ではないとは思うけど、最近、方向性に悩んでいる。
そこでふと忌野清志郎のことを想う。彼はロックンロールの王様であり、界隈のシンボルとして君臨していたが、初期のRCサクセションはフォーク編成で、アンプラグドな演奏を