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創作に役立ちそうな記事

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小説やエッセイを書く上で役立ちそうな記事を集めてみました。自分にも、他の皆様にも役に立てれば良いと思っています。
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【短編は長編より難しい?】短編に必要な5つの要素とは(2014年6月号特集)

【短編は長編より難しい?】短編に必要な5つの要素とは(2014年6月号特集)


※本記事は2014年6月号の川又千秋先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

短編に必要な条件――長編と短編は、長さ以外では何が違いますか。

 基本的な構造は同じだと思うのですね。
 ただ、長編の場合は、大アイデア、中アイデア、小アイデアと、ピラミッド型になっていて、短編の場合はそんなにたくさんのことは書けませんから、核になるアイデアを一個選んで書くんですね。

――何を核とすればいいで

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【基本が一番難しい】今すぐ直せる! うまくなった気になる! 文章の基本(2018年6月号特集)

【基本が一番難しい】今すぐ直せる! うまくなった気になる! 文章の基本(2018年6月号特集)


本記事は下記記事の続きを掲載しています。

文の問題15.係り受け距離

「文章を書く」の「文章を」と「書く」の関係を係り受け関係と言い、係る文節と受ける文節の距離を係り受け距離と言う。
 係り受け距離は離さないほうがいい。「文章を」と言われれば、読み手は「文章を直すかな、書くかな」とどんな動詞が来るか探すが、それが出てこないと落ち着かず、そのうち係る文節がなんだったか忘れてしまう。
 「とても

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【その小説、視点がぶれてない?】具体例から視点のブレのNG文例を学ぶ(2017年11月号特集)

【その小説、視点がぶれてない?】具体例から視点のブレのNG文例を学ぶ(2017年11月号特集)


 ナラティブ、日本語で言うと語り方。ここではその中の人称と視点について解説。小説は視点について知らなくても書けないことはないが、知っていれば強みに!

長編を書くなら、三人称がおすすめ 長編を書く場合も、書く前に人称を決めなくてはならない。
 長編は、一般的には話も複雑で、登場人物も多い。その点を考えると三人称で書くのがいい。
 三人称小説は、「タカシは」とか「山本は」のように、主人公を第三者と

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【普通の話もおもしろく!】導入部の工夫で物語は劇的に面白くなる(2017年6月号特集)

【普通の話もおもしろく!】導入部の工夫で物語は劇的に面白くなる(2017年6月号特集)


 ここでは、なんということもない話を面白く変えてしまうテクニックを紹介します。
 ごく普通の日常を笑い話にする、面白くなかった話をリメイクするときに使えます。

持ち上げておいて一気に落とす まったく同じ体験をしても、どう書くか、どのような組み立てにするかによって、話の面白さは全然違ってきます。
 その実例として、ひとつ皆さんに練習問題をやってもらうとしましょう。

当博物館の訪問者数はあまりに

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【ご都合主義に見えないか?】語る順番を考えて、「作為の自然」を作り上げる方法(2017年11月号特集)

【ご都合主義に見えないか?】語る順番を考えて、「作為の自然」を作り上げる方法(2017年11月号特集)


 現実の世界には「偶然」があるが、小説の中でそれをやると作り物めく。創作でも、創作だからこそ作為によって自然を作り上げなくてはならない。その方法を学ぶ!

どの順に語るかも事前に考えること 出来事が起きた順に並べればいいだけなら話は簡単。しかし、
「死体がある⇒捜査するとAという男が死体を遺棄したらしい⇒Aを事情聴取すると⇒ケンカして殴り殺したことがわかった」
という順で書くべきところ、
「恋人

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【創作好きな人は普段どんな記事を読んでいる?】Kouboで読まれている記事を集めました。

【創作好きな人は普段どんな記事を読んでいる?】Kouboで読まれている記事を集めました。

こんにちは、
公募ガイド社公式noteです。

本noteでは主に雑誌「公募ガイド」の記事を転記する形で記事を更新していますが、おおもとの「Koubo」にはハウツー記事のほかにも多くの記事を更新しています。

そこで今回は、他にどんな記事があるのかも知っていただきたくて、「2024年上半期読まれた記事ランキングTOP10」の内容をご紹介させていただきます! 気になる記事があったらご確認下さい!

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【短編は書けるけど長編だといまいち…】長編をうまく書けない人が勘違いしていることとは(2018年3月号特集)

【短編は書けるけど長編だといまいち…】長編をうまく書けない人が勘違いしていることとは(2018年3月号特集)


5枚~10枚の短編なら書けるのに、長編となるととたんに挫折する。そこでプロの童話作家3名に長編の書き方のコツを聞いた!

長編は木全体を書く。人間を書く。短編を伸ばしただけでは長編にはならない

 長編となると、小学校低学年や中学年では読み切れない枚数なので、読者対象は必然的に小学校高学年以上となる。小学校高学年、中学生、高校生を対象とした長編は一般的には童話ではなく児童文学と言うことが多い。

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【発想の転換で物語は紡がれる】今日からできる創作の「アイデア」を生み出す方法(2017年10月号特集)

【発想の転換で物語は紡がれる】今日からできる創作の「アイデア」を生み出す方法(2017年10月号特集)


 小説や童話の場合は、実体験ではない話でも、現実にはありえない話でも、なんでも自由に想像できる。その発想法を解説します。

既存の発想法は役に立たない。創作系は言葉から発想する 世の中に発想法はいろいろあるが、小説・童話は言葉から連想していったほうがいい。

たったひとつのことばが物語を生むことも

 落語に三大噺がある。お客にお題を三つもらい、その3つを入れ込んだ話を即興で作るというもの。
 

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【作品の目指すべき姿を明確に】現役作家が「時間を忘れるような作品」を作るために考えたこと(2013年2月号特集)

【作品の目指すべき姿を明確に】現役作家が「時間を忘れるような作品」を作るために考えたこと(2013年2月号特集)


※本記事は2013年2月号に掲載した山本文緒先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

少女小説で学んだ小説の手法――山本先生が小説家を目指されたきっかけを教えてください。

 一人暮らしをしたくて、そのための足しにしようと思いました。

――なぜ小説を選んだのですか。

 本当は漫画家になりたかったんですが、なにしろ私は絵が描けない。でも、お話を作ることはできたし、小説は初期投資もいりませ

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【小説に取材なんて必要ない】面白い話を書くのに必要なのは読書と3つの○○力だ!(2013年8月号特集)

【小説に取材なんて必要ない】面白い話を書くのに必要なのは読書と3つの○○力だ!(2013年8月号特集)


※本記事は2013年8月号に掲載した中山七里先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

プロットはしっかりと煮詰める――長編小説を書き始めるまでには、どんな準備をされるんですか。

 プロットだけは神経をつかって煮詰めます。字数は2000字に収めようと思っているんです。2000字で面白いと思わせられなかったら、たぶん面白くないだろうなって思うんですね。プロットで原稿用紙何十枚も使うような話は

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【書きたいことをうまく書けない…】自分が楽しく書けるものを楽しく書き続けるコツとは(2020年12月号特集)

【書きたいことをうまく書けない…】自分が楽しく書けるものを楽しく書き続けるコツとは(2020年12月号特集)


※本記事は2020年12月号に掲載した三浦しをん先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

インタビューの前半はこちらから!

興味があり、気持ちを入れられるものがいい――二番煎じではだめですね。ほかの誰でもないという個性はどうしたら身につきますか。

 個性とかは、あんまり考えなくていいと思うんですよね。とにかく書けば、その人の何かが絶対ににじむから。これが私の個性だと意図するまでもなく出

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【漫然と読書をしていても身につかない】「良いセリフ」を自分のものにするための読書術(2012年7月号特集)

【漫然と読書をしていても身につかない】「良いセリフ」を自分のものにするための読書術(2012年7月号特集)


※本記事は2012年7月号に掲載した黒川博行先生のインタビューを再掲載したものです。
下記リンクインタビューの続きとなっています。

方言と符牒を活用する――「と言った」は書かなくていいと言いますが、それを省略した結果、誰が言ったのか分からなくなったりします。「誰それは――と言った」とは書かず、しかし、誰が言ったのかを分からせる方法はありますか。

 それは二人やったら簡単ですわ。二人やったら上

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【書きあげてからが本当のスタートライン】より良い作品に仕上げるために意識したいこと(2020年9月号特集)

【書きあげてからが本当のスタートライン】より良い作品に仕上げるために意識したいこと(2020年9月号特集)


※本記事は2020年9月号掲載に掲載したはやみねかおる先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

なにがなんでも書きたいという熱い気持ちが大事――小説執筆の初心者が、書く前に準備しておくべきことはありますか。

 大前提となるのは、たくさん本を読むこと。そうすると自分の中に文章のストックやパターンができて書きやすいんです。また、楽しみながら読むほうがいいですね。

 そうしなければ続かないし

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【本を読んで書き続けるしかない】仕事をしながら小説を書き続けるために必要なこと(2014年1月号特集)

【本を読んで書き続けるしかない】仕事をしながら小説を書き続けるために必要なこと(2014年1月号特集)


※本記事は2014年1月号に掲載した赤川次郎先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

とにかく書くことが楽しかった――中学生の頃から小説を書き始め、高校3年間で原稿用紙3000枚を書かれたとか。

 兄が買ってきた『シャーロック・ホームズの冒険』を読んで、これなら書けるかもしれないと真似て書いたのが始まりです。ただ、原稿用紙は高いし、400字しか書けない。そこでレポート用紙に、今だと自分で

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