『ともに共に』論語普及会

論語普及会は、安岡正篤先生の高弟である伊與田覺学監が、東洋古典の淵源である論語の普及に…

『ともに共に』論語普及会

論語普及会は、安岡正篤先生の高弟である伊與田覺学監が、東洋古典の淵源である論語の普及によって日本人の道義の昂揚と、素読を楽しむことを目指し、昭和62年に設立。論語は人生の折々にそっと背中をおしてくれる言葉の宝庫です。共に学び、まごころ溢れるおもいやり豊かな日本を創りませんか。

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    とらまる×論語普及会 論語普及会会員のとらまるが論語にふれた記事と、普及会の記事をまとめて収録しています。

記事一覧

会友輔仁...「人間」とは

曾子(そうし)曰(い)わく、 君子は文を以(もっ)て友と會(かい)し、 友を以て仁を輔(たす)く。 (顔淵第十二、仮名論語一七九頁) 曽子が言う。「君子(道に志す人)は、 詩…

人過於党...人のあやまちは仲間や心の偏りから出る

子曰(のたま)わく、人の過(あやまち)や、 各々其(そ)の黨(とう)に於(おい)てす。 (里仁第四、仮名論語四〇頁) 先師(孔子)が言われた。 「人の過ちは、それぞれの仲間や…

縲絏非罪...動物や虫、草や風、水、山と語り合えたなら

子(し)、公冶長(こうやちょう)を謂(い)う、 妻(めあわ)すべきなり。 縲絏(るいせつ)の中に在りと雖(いえど)も、 其の罪に非ざるなりと。 其の子を以(もっ)て之(これ)に妻(…

不遷不弐...過(あやまち)を弐(ふた)たびせず

「哀公(あいこう)問う、弟子(ていし)孰(たれ)か學(がく)を好むと爲(な)す。 孔子對(こた)えて 曰(のたま)わく、顔回(がんかい)なる者有り、學を好めり。 怒(いかり)を遷(…

過而不改...映画『オッペンハイマー』を観て

子曰(のたま)わく、過ちて改めざる、是(これ)を過(あやまち)と謂(い)う。(衛霊公第十五、仮名論語二三九頁) 先師(孔子)が言われた。 「あやまって、それに気付きながらも…

祭如神在...「神を祭ること神在すが如くす」

祭ること在(いま)すが如くし、神を祭ること神在すが如くす。子曰わく、吾(われ)祭に與(あずか)らざれば、祭らざるが如し。(八佾第三、仮名論語二八頁) 先師(孔子)は、…

見賢思斉...人は内省することで成長する

「子曰(のたま)わく、賢を見ては齊(ひと)しからんことを思い、不賢(ふけん)を見ては内に自ら省みるなり。」(里仁第四・仮名論語四四頁) 自分より優れた人を見たら、自分…

従心所欲...「七十を過ぎる頃から自分の思いのままに行動しても、決して道理をふみはずすことがなくなった」

七十にして心の欲する所に從(したが)えども、矩(のり)を踰(こ)えず。 (為政第二、仮名論語一二・一三頁) 先師(孔子)が言われた。 「七十を過ぎる頃から自分の思いのまま…

迷い悩んだ時こそ論語…あなたの背中を押す言葉がそこにある

論語の篇や各章は、一つのテーマ別に分かれているわけではありません。 各編・各章に関連性はなく、単独のものです。 ですので、論語を読む時は どこから読み始めても良い…

論語から生まれた言葉…四字熟語とことわざ

・学而第一 「巧言令色」「切磋琢磨」 「和を以って貴しと為す」 ・為政第二  「温故知新」  「義を見て為さざるは勇なきなり」  「五十にして天命を知る」 ・…

日本人は論語に育てられた…論語からの発展

日本人は過去から現代に至るまで、 私達の生活や立ち居振る舞いは 「論語」の影響を強く受けてきました。 礼儀作法や 尊敬・感謝の気持ちの示し方 謙虚な姿勢 他者への思…

素読をする…味わうように読む

素読とは、 意味や内容の理解はひとまず置いておいて 文章を声に出して読むことです。 何度も繰り返し読むことで、 文章の真意を脳や身体に直接インプットします。 そして…

読みやすい『仮名論語』…漢文を親しみやすく編集

論語は中国でできた言行録ですので、原文は漢文です。 漢文のままだと日本人には読みにくいため、 漢文の漢字にひらがなを足した 「書き下し文(読み下し文ともいいます)…

論語の構成……全20篇、500章

論語の構成は、学而篇から郷党篇までを「上論」 先進篇から堯日篇までを「下論」と呼びます。 篇の名称は各篇の初めの二文字をとったものです。 学而第一の始まりは、漢…

成功者のバイブル…論語を愛し、活用した偉人達

新一万円札の顔となった「近代日本経済の父」渋沢栄一も論語を愛した一人です。 彼が著した『論語と算盤』は非常に有名です。 彼は論語でいう「君子」を「紳士」ととらえ…

生き方の処方箋…論語から学ぶ道徳心と社会性

孔子の教えは人間の生き方について説いたものが多いです。 内容は、道徳的振る舞い、働く心得、 人間関係や家族関係を良きものにするなど 日常生活のあらゆる場面で役立つ…

会友輔仁...「人間」とは

会友輔仁...「人間」とは

曾子(そうし)曰(い)わく、
君子は文を以(もっ)て友と會(かい)し、
友を以て仁を輔(たす)く。
(顔淵第十二、仮名論語一七九頁)
曽子が言う。「君子(道に志す人)は、
詩書礼楽の学問によって友と相会い、
その友同士の切磋琢磨によって
仁の道を行う助けとなすものである」

「人間」という漢字は
にんげん・じんかんと読むが、
元来は、世の中・人の世・世間のことを言い、
人・人類という意味ではなかっ

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人過於党...人のあやまちは仲間や心の偏りから出る

人過於党...人のあやまちは仲間や心の偏りから出る

子曰(のたま)わく、人の過(あやまち)や、
各々其(そ)の黨(とう)に於(おい)てす。
(里仁第四、仮名論語四〇頁)
先師(孔子)が言われた。
「人の過ちは、それぞれの仲間や心の偏りから出るものである」

広島で被爆した歌人の正田篠枝(しょうだしのえ)は、GHQの検閲干渉が危惧されたが、処刑を覚悟してこの『さんげ』を私家版として出版した。

昭和二十年八月六日午前八時十五分に広島、
八月九日午前

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縲絏非罪...動物や虫、草や風、水、山と語り合えたなら

縲絏非罪...動物や虫、草や風、水、山と語り合えたなら

子(し)、公冶長(こうやちょう)を謂(い)う、
妻(めあわ)すべきなり。
縲絏(るいせつ)の中に在りと雖(いえど)も、
其の罪に非ざるなりと。
其の子を以(もっ)て之(これ)に妻(めあわ)す。
(公冶長第五、仮名論語四八頁)
先師(孔子)が、公冶長の人柄を批評して言われた。
「結婚させるに相応しい立派な人物だ。
 牢屋に繋がれたことがあったが、
 誤解されてのことで本人の罪ではなかった」
とて、自

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不遷不弐...過(あやまち)を弐(ふた)たびせず

不遷不弐...過(あやまち)を弐(ふた)たびせず

「哀公(あいこう)問う、弟子(ていし)孰(たれ)か學(がく)を好むと爲(な)す。
孔子對(こた)えて 曰(のたま)わく、顔回(がんかい)なる者有り、學を好めり。
怒(いかり)を遷(うつ)さず、過(あやまち)を貳(ふた)たびせず。
不幸短命にして死せり。今や則(すなわ)ち亡し。
未だ學を好む者を聞かざるなり。」
(雍也第六・仮名論語六六頁)
お殿様の哀公から
「そちの弟子の中で誰が一番学問を好きかな

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過而不改...映画『オッペンハイマー』を観て

過而不改...映画『オッペンハイマー』を観て

子曰(のたま)わく、過ちて改めざる、是(これ)を過(あやまち)と謂(い)う。(衛霊公第十五、仮名論語二三九頁)
先師(孔子)が言われた。
「あやまって、それに気付きながらも改めないのを、
本当のあやまちと言うのだ」

この四月、映画『オッペンハイマー』を観た。
米国で昨年七月に公開されてから八ケ月後の、
日本での公開であった。

既に米アカデミー賞の作品賞など七部門を受賞していた。

日本人の目か

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祭如神在...「神を祭ること神在すが如くす」

祭如神在...「神を祭ること神在すが如くす」

祭ること在(いま)すが如くし、神を祭ること神在すが如くす。子曰わく、吾(われ)祭に與(あずか)らざれば、祭らざるが如し。(八佾第三、仮名論語二八頁)
先師(孔子)は、先祖を祭るには先祖が眼の前におられるように、神を祭るには神が眼の前におられるように心をこめて祭られた。
そしてよく言われた。
「私は親(みずか)ら祭りにあたらなければ、祭りをしたような気がしない」

今年ももうすぐお盆がやって来る。

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見賢思斉...人は内省することで成長する

見賢思斉...人は内省することで成長する

「子曰(のたま)わく、賢を見ては齊(ひと)しからんことを思い、不賢(ふけん)を見ては内に自ら省みるなり。」(里仁第四・仮名論語四四頁)
自分より優れた人を見たら、自分もそのようになりたいと思い、つまらない人を見たら、自分はどうかと内省する。

優れた人物を見ると、
自分もそのようになりたいと思い、
そうなろうと努力してきたことが、
人類を進歩させ、人間を成長させてきた。

これは何も聖人賢人に対し

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従心所欲...「七十を過ぎる頃から自分の思いのままに行動しても、決して道理をふみはずすことがなくなった」

従心所欲...「七十を過ぎる頃から自分の思いのままに行動しても、決して道理をふみはずすことがなくなった」

七十にして心の欲する所に從(したが)えども、矩(のり)を踰(こ)えず。
(為政第二、仮名論語一二・一三頁)
先師(孔子)が言われた。
「七十を過ぎる頃から自分の思いのままに行動しても、決して道理をふみはずすことがなくなった」

芥川賞作品を楽しむ人もいれば、直木賞ものを好む人もいる。
カズオ・イシグロに惹かれる人
村上春樹を愛するハルキスト
小川洋子ワールドに魅せられる人
多和田葉子のディストピア

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迷い悩んだ時こそ論語…あなたの背中を押す言葉がそこにある

迷い悩んだ時こそ論語…あなたの背中を押す言葉がそこにある

論語の篇や各章は、一つのテーマ別に分かれているわけではありません。
各編・各章に関連性はなく、単独のものです。

ですので、論語を読む時は
どこから読み始めても良いですし
どこで終わっても良いのです。

今悩んでいることの
解決のヒントとなるページを偶然開くかもしれません。

何気なく読んだ箇所に、今求めていた言葉や教えがあるかもしれません。

論語は背中を押してくれる言葉ばかりです。
悩んだ時、

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論語から生まれた言葉…四字熟語とことわざ

論語から生まれた言葉…四字熟語とことわざ

・学而第一
「巧言令色」「切磋琢磨」
「和を以って貴しと為す」

・為政第二
 「温故知新」
 「義を見て為さざるは勇なきなり」
 「五十にして天命を知る」

・公冶長第五
 「一を聞いて十を知る」

・雍也第六
 「博文約礼」

・泰伯第八
 「戦々兢々」

・顔淵第十二
 「克己復礼」

・子路第十三
 「剛毅木訥」

皆さんも聞き覚えのある言葉があるかと思います。
これらはいずれ

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日本人は論語に育てられた…論語からの発展

日本人は論語に育てられた…論語からの発展

日本人は過去から現代に至るまで、
私達の生活や立ち居振る舞いは
「論語」の影響を強く受けてきました。

礼儀作法や
尊敬・感謝の気持ちの示し方
謙虚な姿勢
他者への思いやりなど
日本人が備える倫理観やマナーは
「論語」を通して身に付いてきたものばかりです。

また、四字熟語やことわざには「論語」が由来の言葉が多くあるのです。

『日本人らしさのルーツ、ここにあり』

素読をする…味わうように読む

素読をする…味わうように読む

素読とは、
意味や内容の理解はひとまず置いておいて
文章を声に出して読むことです。

何度も繰り返し読むことで、
文章の真意を脳や身体に直接インプットします。
そして潜在意識の中に記憶させていき、
理解を深めていく方法です。

江戸時代では、藩校や寺子屋で
人づくりや道徳教育の適切な方法の一つとして
明治の中頃まで盛んに行われていました。

声に出して読む
目で文字を見る
耳で音として聞く
身体と

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読みやすい『仮名論語』…漢文を親しみやすく編集

読みやすい『仮名論語』…漢文を親しみやすく編集

論語は中国でできた言行録ですので、原文は漢文です。

漢文のままだと日本人には読みにくいため、
漢文の漢字にひらがなを足した
「書き下し文(読み下し文ともいいます)」が考えられました。

しかし、元々の漢字の読み方が分からない場合、
音読に困りますので、さらに日本人向けの書き下し文が作成されました。

「論語普及会」の伊與田覺先生は、
誰でも親しめるように、そして気楽に、
子どもも読めるようにと全

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論語の構成……全20篇、500章

論語の構成……全20篇、500章

論語の構成は、学而篇から郷党篇までを「上論」
先進篇から堯日篇までを「下論」と呼びます。

篇の名称は各篇の初めの二文字をとったものです。

学而第一の始まりは、漢文で書くと
「子曰、学而時習之、不亦説呼。」と書きます。
その、最初の「学」と「而」をとって「学而」です。

為政第二は、「子日、為政以徳」
「子曰く、政を為すに得を以ってす」の
「為」と「政」をとって「為政」です。

各篇は平均25の

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成功者のバイブル…論語を愛し、活用した偉人達

成功者のバイブル…論語を愛し、活用した偉人達

新一万円札の顔となった「近代日本経済の父」渋沢栄一も論語を愛した一人です。
彼が著した『論語と算盤』は非常に有名です。

彼は論語でいう「君子」を「紳士」ととらえ直し、
自らの生き方と当時の日本を成長させるうえでのバイブルとしていました。

論語から生き方、人と社会の導き方を学び、
己を支える拠り所とし、
明治維新後の日本経済と、
500もの企業の発展に尽力しました。

現京セラ㈱の設立者・稲盛和

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生き方の処方箋…論語から学ぶ道徳心と社会性

生き方の処方箋…論語から学ぶ道徳心と社会性

孔子の教えは人間の生き方について説いたものが多いです。

内容は、道徳的振る舞い、働く心得、
人間関係や家族関係を良きものにするなど
日常生活のあらゆる場面で役立つエッセンスが豊富です。

教えも実はシンプルで分かりやすく、
現代にも通じる話ばかりです。

孔子の教えは社会の発展や、
ビジネスの場面でも大きな影響を与えてきました。

多くの社会人・経営者らに好まれ、
論語をもとにしたビジネスマン向

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