別冊ムナカタ

迷える編集ライターが言語化能力を鍛えるためのnote 【発信するコンテンツ】 ・日常…

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迷える編集ライターが言語化能力を鍛えるためのnote 【発信するコンテンツ】 ・日常の中で感じたこと ・映画や本のレビュー ・自分週報 興味領域 お笑い・音楽・本・映画・写真・短歌・平成のCM・ビジネス・自己啓発・デザイン・ライフスタイル・コピーライティング

記事一覧

「懐かしさ」とどう向き合うか

近年なんだかトレンドになっている”平成レトロブーム”。 たまごっちやデジタルカメラ、PUFFYなど、あらゆるジャンルで「懐かしいもの」が注目を集めている流れを感じま…

「狭く深く刺す」は更に加速する

かつては、”全国的なブーム”というものがちゃんと存在していたと思います。 「逃げ恥」や「半沢直樹」はみんな観ていましたし、「AKB」も「嵐」も知らない人はいなかった…

3

ゆるやかな世界の終わり

生成AIの登場が、昨今のコンテンツ過多を一気に加速させた。 信憑性に欠ける情報、質の低い情報が今まで以上に生産されるようになった結果、コンテンツの選別コストも比例…

2

一生痛い思春期でいたい

制服を着ていた頃は、世の中に対する恨みみたいなものが自分の中に沢山存在してた気がする。 でも今はどうだろう。 沢山の人に出会って視野が広くなった。 色んな考え方が…

別冊ムナカタ
2週間前
2

思考実験を思いついたよ

研究者達が集まって、あるAIを作った。 そのAIは、カメラから取り入れた風景を文章として出力することが出来る。 出力される文章は限りなく写実的で、読むだけで元の風景…

別冊ムナカタ
1か月前
1

握力測る時さ、「夏色」流すといいよ。

「握力測定しませんか~」 上野公園を散歩していた僕は、その懐かしい響きのする言葉に一瞬足を止めた。休日のファミリー客が行き交う道の真ん中で、60代くらいのおばさん…

別冊ムナカタ
1か月前
4

視野なんか狭くて良い

受け手に対して過度に配慮した表現が苦手だ。 「自分はこう思うけど、そうじゃない人もいると思う」ということをわざわざ強調したり、 「結局は人それぞれ、自分にあった…

別冊ムナカタ
1か月前
3

にぼしいわし・いわし似の上司に恋をしてしまいました。

とある編集プロダクションに内定が決まった。正式な入社は来年の4月からなのだが、早く経験を積みたかったので、一足先にアルバイトとして働き始めることになった。 仕事…

別冊ムナカタ
1か月前
6

好きなバンドが好きすぎて勝手にMVを作った

今日は私が愛してやまないバンド、「macaroom」についてお話したいと思います。 エレクトロニカでありながら、爽やかで柔らかい。ポップなトラックに天使の囁きのようなem…

別冊ムナカタ
1か月前
8

マスコットキャラクターは看板娘じゃない、スタンドだ

企業や自治体、またはテレビ番組や本などで、かわいいキャラクターが象徴として置かれていることがあると思います。 皆さんはこいつらの役割について考えたことがあります…

別冊ムナカタ
2か月前
3

例えに用いられやすいものを考えてみた

こんにちはムナカタです。 今日は有益な記事です。 友人や家族と会話する中で、理解を助けるため、あるいは笑いを取るために、例え話を用いることがあると思います。 「〇…

別冊ムナカタ
2か月前
5

ジョジョ×ガリレオ=SPEC

SPECってドラマを覚えていますか? 加瀬亮と戸田恵梨香のダブル主演で2010年に放送されていた刑事モノです。 僕は放送当時は観ていなかったんですけど、この二人が出るって…

別冊ムナカタ
2か月前
10

好きな映画聞かれたらコレを言え!そこそこ盛り上がる作品ベスト3

春、それは自己紹介の季節春だ!出会いだ!!自己紹介だ!!! 進学や就職を機に関わる人が増え、自己紹介が必要になる場面が増えてきたんじゃないでしょうか。 特に何か…

別冊ムナカタ
3か月前
4

大味なバラードに食傷気味の君へ

はじめに泣けるバラードって、演奏が大袈裟でシラケる時があるんですよね。 上質なバイオリンも、卒業式みたいなピアノも、 こっちの感情を無理に動かそうとしてくる感じが…

別冊ムナカタ
3か月前
2

本の帯は捨てる

先日こんなツイートが流れてきた。 ダニエル・キイスによるSF小説「アルジャーノンに花束を」 これを読んだ投稿者が何気なく感想を呟いたところ世間から予想以上の反応が…

別冊ムナカタ
5か月前
2

【懐かしいCM】iidaのCMがイケてる

圧倒的な個性と研ぎ澄まされたセンスで作られたCMは、いつ見ても時代を感じさせない。 KDDIが2009年から2018年頃まで展開していた派生ブランド「iida」は、 innovation, i…

別冊ムナカタ
5か月前
「懐かしさ」とどう向き合うか

「懐かしさ」とどう向き合うか

近年なんだかトレンドになっている”平成レトロブーム”。

たまごっちやデジタルカメラ、PUFFYなど、あらゆるジャンルで「懐かしいもの」が注目を集めている流れを感じます。

「流行っている理由は、Z世代にとっては逆に新鮮だから」という見方もできますが、当時世代だった人の間でも改めて盛り上がっているようです。

不思議なことではありません。
人は誰しも懐古主義者の側面を持っているからです。
特に情報

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「狭く深く刺す」は更に加速する

かつては、”全国的なブーム”というものがちゃんと存在していたと思います。
「逃げ恥」や「半沢直樹」はみんな観ていましたし、「AKB」も「嵐」も知らない人はいなかったでしょう。

しかし最近はそういったものがだんだんと薄れてきているのを感じます。
「今流行ってるこのアーティストってさ、」と友人に話しかけても相手には通じてない、みたいなことがしょっちゅうあります。
コミュニティが分散しているんですよね

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ゆるやかな世界の終わり

ゆるやかな世界の終わり

生成AIの登場が、昨今のコンテンツ過多を一気に加速させた。
信憑性に欠ける情報、質の低い情報が今まで以上に生産されるようになった結果、コンテンツの選別コストも比例して膨れ上がっている感触がある。

かつては心から楽しめていたYouTubeやTwitterがユーザーを疲弊させるだけのアプリに変わりつつある今、ゆるやかに世界が終わっていくその様が地球温暖化に重なって見えるのは僕だけだろうか。

呼吸を

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一生痛い思春期でいたい

一生痛い思春期でいたい

制服を着ていた頃は、世の中に対する恨みみたいなものが自分の中に沢山存在してた気がする。
でも今はどうだろう。
沢山の人に出会って視野が広くなった。
色んな考え方があることを知って、他人のことを頭ごなしに否定することが怖くなった。
相手の言動に受け付けない点を感じても、わざわざ口に出さなくなった。
うっかり口に出さないように、そういうことを考えることすら抑制する習慣がついた。
本音が消失し、感覚が錆

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思考実験を思いついたよ

思考実験を思いついたよ

研究者達が集まって、あるAIを作った。

そのAIは、カメラから取り入れた風景を文章として出力することが出来る。
出力される文章は限りなく写実的で、読むだけで元の風景が鮮明に伝わるようになっている。

描写に余白はなく、人による解釈のズレは生じ得ない。
誰がその文章を読んでも、頭の中には全く同じイメージが思い浮かぶ。

そのAIはまるで、説明を司る神である。

この神の前に、とある男性が通りがかっ

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握力測る時さ、「夏色」流すといいよ。

握力測る時さ、「夏色」流すといいよ。

「握力測定しませんか~」
上野公園を散歩していた僕は、その懐かしい響きのする言葉に一瞬足を止めた。休日のファミリー客が行き交う道の真ん中で、60代くらいのおばさんが声掛けを行っている。何のキャンペーンだろう、としばらく見ているとおばさんも僕に気付いたようで、小走りでこちらに近づいてきた。

「向こうのテントのところで握力測定出来ますよ~良かったらどうですか~」
そう言っておばさんが指し示す先には運

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視野なんか狭くて良い

視野なんか狭くて良い

受け手に対して過度に配慮した表現が苦手だ。

「自分はこう思うけど、そうじゃない人もいると思う」ということをわざわざ強調したり、
「結局は人それぞれ、自分にあったやり方で」みたいに柔らかくまとめたりする表現のことだ。

こういうことを言う人は、基本的に優しい。
世の中には色々な価値観があることを理解していて、自分と異なる考えの人が不快な気持ちにならないように、伝え方に気を遣っている。

一方で、卑

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にぼしいわし・いわし似の上司に恋をしてしまいました。

にぼしいわし・いわし似の上司に恋をしてしまいました。

とある編集プロダクションに内定が決まった。正式な入社は来年の4月からなのだが、早く経験を積みたかったので、一足先にアルバイトとして働き始めることになった。

仕事を始めて思ったのは、案件の幅が想像以上に広かったことだ。出版社や企業からの依頼をもとに書籍・雑誌・Webコンテンツなどを制作していくのだが、社内報やフリーペーパーなどの制作も請け負っているようだった。

中でも珍しいと感じた案件は、とある

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好きなバンドが好きすぎて勝手にMVを作った

好きなバンドが好きすぎて勝手にMVを作った

今日は私が愛してやまないバンド、「macaroom」についてお話したいと思います。

エレクトロニカでありながら、爽やかで柔らかい。ポップなトラックに天使の囁きのようなemaruの歌声が調和した彼らの音楽は、「有機的なエレクトロニカ」と評されるほど。

そんな彼らとの出会いは、YouTubeで見つけたとある動画でした。
それは何気ない生配信の切り抜き動画で、音楽家らしき男が酒を飲みながら、視聴者か

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マスコットキャラクターは看板娘じゃない、スタンドだ

マスコットキャラクターは看板娘じゃない、スタンドだ

企業や自治体、またはテレビ番組や本などで、かわいいキャラクターが象徴として置かれていることがあると思います。

皆さんはこいつらの役割について考えたことがありますか?
親しみやすさを与えるためでしょうか?
あるいは、記憶に残りやすくするためでしょうか?
そういった看板娘のような側面ももちろんあるとは思いますが、決してそれだけではないと思います。

チコちゃんを例にあげます。

あらゆる雑学を知って

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例えに用いられやすいものを考えてみた

例えに用いられやすいものを考えてみた

こんにちはムナカタです。
今日は有益な記事です。
友人や家族と会話する中で、理解を助けるため、あるいは笑いを取るために、例え話を用いることがあると思います。
「〇〇じゃん」
「▢▢みたいなこと?」
「△△かと思ったわ」みたいな感じで。

「丁度いいタイミングで丁度いい例えをしたい!」っていうのは、誰もが憧れることじゃないでしょうか?
芸人さんとかは特にこれが上手いですよね。
ですがココで一つ注意し

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ジョジョ×ガリレオ=SPEC

ジョジョ×ガリレオ=SPEC

SPECってドラマを覚えていますか?
加瀬亮と戸田恵梨香のダブル主演で2010年に放送されていた刑事モノです。
僕は放送当時は観ていなかったんですけど、この二人が出るってだけでなんか面白そうで以前から気になってたんですよね。

で、GWにふと思い立って観てみたんですが、まぁーこれが面白い。
まさにこういうドラマを求めていたというか。
かなり衝撃を受けちゃって、そのまま全話イッキ見しました。

見終

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好きな映画聞かれたらコレを言え!そこそこ盛り上がる作品ベスト3

好きな映画聞かれたらコレを言え!そこそこ盛り上がる作品ベスト3

春、それは自己紹介の季節春だ!出会いだ!!自己紹介だ!!!
進学や就職を機に関わる人が増え、自己紹介が必要になる場面が増えてきたんじゃないでしょうか。

特に何かに打ち込んでいるわけでもない僕みたいな人間は、
「趣味は映画鑑賞です」
などといって誤魔化すしかないのですが、その際にほぼ必ず返ってくる苦手な質問があります。

「へぇ、映画好きなんだ。何が一番好きなの?」

タイタニックとか王道作品を挙

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大味なバラードに食傷気味の君へ

大味なバラードに食傷気味の君へ

はじめに泣けるバラードって、演奏が大袈裟でシラケる時があるんですよね。
上質なバイオリンも、卒業式みたいなピアノも、
こっちの感情を無理に動かそうとしてくる感じがうんざりしちゃうというか。

そんな捻くれた僕なんですが、実は最近好んで聴くジャンルがありまして。
ズバリ、ポップレクイエムっていうんですけど。
なかなか面白い音楽だなと思ったので、今日はこちらについて紹介したいと思います。

ポップレク

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本の帯は捨てる

本の帯は捨てる

先日こんなツイートが流れてきた。

ダニエル・キイスによるSF小説「アルジャーノンに花束を」
これを読んだ投稿者が何気なく感想を呟いたところ世間から予想以上の反応があり、投稿が出版社の目に止まったことで小説の帯にまで載ることになったそうだ。

「ダサすぎ、買ってすぐ捨てるわ」
「インプレッションの数をアピールして何になるんだ」
SNS上では否定意見も目立つが、投稿者の大袈裟にも聞こえる感想文は、実

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【懐かしいCM】iidaのCMがイケてる

【懐かしいCM】iidaのCMがイケてる

圧倒的な個性と研ぎ澄まされたセンスで作られたCMは、いつ見ても時代を感じさせない。

KDDIが2009年から2018年頃まで展開していた派生ブランド「iida」は、
innovation, imagination, design, artの頭文字を取って付けられたらしい。

「機能性よりデザイン性を追求する」というブランドのコンセプトに沿うように、CMの雰囲気もまた、誰が見てもハイセンスなものに

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