マガジンのカバー画像

教育評論

33
僕が教育についた本気で考えて書いた記事です。
運営しているクリエイター

#保護者

子どもに合理性を押し付けすぎるのは酷だという話

子どもに合理性を押し付けすぎるのは酷だという話

僕は大学時代、経済学部に所属していました。

その4年間で学んだ学問の一つに、ミクロ経済学という学問があります。

(主に学んでいたのは経営や会計、統計などでしたが)

この学問では、局所的な視点で消費者や企業を見つめ、経済について考察します。

内容自体は面白いのですが、僕はこの学問をあまり好きになることができませんでした。

というのも、人間の行動が合理的であることが前提とされているからです。

もっとみる
「世間的な成功≠自分の幸せ」だと気づける人を育てよう

「世間的な成功≠自分の幸せ」だと気づける人を育てよう

『成功者』だとか『勝ち組』という言葉が世に蔓延っている。

年収1000万円越えの商社マン
港区のタワマン住みのIT社長
有名女優と結婚した外資系金融勤めの社員

世間はこうした人たちに羨望の眼差しを向ける。

こうなることが幸福なんだと思わせてくる。

これは極端な例なので、共感できない方が多かったかもしれない。

しかし、有名大学に入って有名企業に入社し、美男美女と結婚することが成功だと考えて

もっとみる
答えを教えるだけの行為を僕は教育と呼びたくない

答えを教えるだけの行為を僕は教育と呼びたくない

受験生の頃、僕はさまざまな参考書や問題集を活用して勉強に臨んでいた。

その中には、志望校合格に大きく貢献してくれた恩師のようなものがたくさんあった。

しかし一方で、使いづらくて途中で使うのをやめてしまったものもあった。

今振り返ってみると、この後者にはある一つの共通する特徴があったなと思う。

それは、解答だけが掲載されていて、解法が記されていないということ。

これによって、数学の問題で、

もっとみる
大人が子どもの逃避手段を奪ってしまってはいないだろうか

大人が子どもの逃避手段を奪ってしまってはいないだろうか

突然ですが、あなたは『逃避』という言葉に対してどのようなイメージをもつでしょうか。

少し考えてみてください。

ただし今回は、戦略的に撤退することは『逃避』に含めないことにします。

さて、どうでしょうか?

・甘え
・情けない
・好ましくない

こういった言葉が出てきたのではないでしょうか?

回答には個人差があるでしょう。

しかしおそらく、マイナスイメージを抱いたことは全員に共通すると思い

もっとみる
京大現役合格者が考える受験において最も重要な時期

京大現役合格者が考える受験において最も重要な時期

2017年3月10日、当時高校3年生だった僕は、京都大学に現役合格することができました。

もう5年以上経ち社会人になった今受験のことを語るのは少し気が引けますが、久しぶりに受験について話したいと思います。

高校生のお子さんを持つ保護者の方が、子どもに勉強を促す際に参考にしていただければと思います。

先に断っておきますが、僕は決して天才的な頭脳を持ち合わせていたわけではありません。

適切な時

もっとみる
弱みを改善するのではなく強みを伸ばす教育を

弱みを改善するのではなく強みを伸ばす教育を

僕の中学校の友人にこんな奴がいた。

野球部に所属して活躍しながら、定期テストでクラス1位をとる。

さらに文化祭では得意のピアノを披露して会場を沸かせる。

絵に描いたような完璧少年だった。

しかし残念ながら、この世界においてそんな人間はマイノリティだ。

ほとんどの人間には向き不向きがあり、そこから目を背けたまま生きていくことはできない。

そう、自分の得意なことと不得意なことそれぞれに、し

もっとみる
子どもが言うことを聞かない原因は言う側にあるのだと思う

子どもが言うことを聞かない原因は言う側にあるのだと思う

子どもを持つ保護者や先生たちがよくこんな愚痴をこぼします。

「子どもが自分のいうことを聞こうとしない」
「勉強をしろと言っても全く聞く耳を持たない」

そして、こういうことを言う大人たちの多くは、その責任の所在を子ども自身に置こうとします。

しかし僕は、子ども自身に問題があるケースよりも、大人の言動に原因があるケースの方が多い気がするのです。

今日はその理由についてのお話です。

そもそも親

もっとみる
京大に入りたいなら塾なんて行くな

京大に入りたいなら塾なんて行くな

僕は6年前まで、地方の公立高校に通っていました。

そこでは部活に力を入れており、3年生の6月までほぼ毎日練習をしていました。

しかし、その後全力で受験勉強に臨んだ結果、京都大学に現役合格することができました。

ちなみにこの3年間、塾を用いることは決してありませんでした。

僕は何も、塾へ行かずして受験に成功したという自慢をしたいわけではありません。

むしろその逆で、塾へ行かなかったからこそ

もっとみる
感受性を豊かにして小さな幸福に気づける生き方を

感受性を豊かにして小さな幸福に気づける生き方を

人の『成長』ってなんだろう。

学校や家庭、会社で頻繁に使われている言葉だが、明確な意味を説明しようとすると難しい。

まず考えられるのは、物理的な成長。

身長が伸びたり顔つきが大人っぽくなったりすること。

次に、目に見える能力の成長。

勉強やスポーツ、仕事などの能力が向上すること。

僕は世間で用いられる『成長』という言葉は、たいていこの2つに分類できると思う。

しかし最近、このどちらに

もっとみる
世間で役立つと言われる学びがあなたの役に立つとは限らない

世間で役立つと言われる学びがあなたの役に立つとは限らない

「これからはグローバル化の時代だ!」

「英語が得意な人が重宝されるぞ!」

僕は高校生の頃からこんなことを言われたきた。

そして、その言葉を間に受け、かなりの時間を英語の勉強に費やしてきた。

その甲斐もあって、大学時代にTOEICを受験した際は、800点代のスコアを獲得した。

しかし、今の仕事で英語を使うことなんてない。

プライベートで役立ってもいない。

大学時代、就活で役に立つから資

もっとみる
保護者が変わる、子供が変わる。

保護者が変わる、子供が変わる。

みなさんこんばんは。

でまちと申します。

現在社会人1年目で、教育業界で仕事をしています。

そして、教育業界を変えたいと思って日々生きています。

こう思ったきっかけの詳細は以下の記事を読んでいただければと思います。

https://note.com/demachi_blog/n/n9befecfd9c79

この記事を簡単に要約すると、

ということになります。

では具体的にはどうする

もっとみる
どうして教育はこんなにも感覚的になされてしまうのか

どうして教育はこんなにも感覚的になされてしまうのか

教育

それは子供の成長に大きな影響を及ぼすという点で、かなり責任のある仕事。

しかし、そういった仕事であるにも関わらず、教育業に携わるほとんどの人は「感覚的な教育」をしてしまっているように思う。

主観的に正しいと思ったやり方で、なんとなく教育をしてしまっているように感じてしまう。

まぁこうなってしまうのも無理はない。

というのも、教育の仕事においては瞬時の判断が求められるから。

例えば

もっとみる
保護者のみなさん、その習い事は本当に必要ですか?

保護者のみなさん、その習い事は本当に必要ですか?

現在、小学生の大半が何らかの習い事をしている。

僕も小学生の頃、色んな習い事をしてきた。

水泳やテニス、そして習字など。

やっていて楽しかったし、通わせてくれた両親には感謝している。

そんな僕が小学生だった頃から十数年が経ち、最近は習い事事情が大きく変わってきているらしい。

というのも、英会話やプログラミングなどが一般的になってきているのだという。

小学生の頃から将来の就職を見越した習

もっとみる