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超常現象に関する本のレビュー集

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超能力、UFO、幽霊などの心霊現象、未確認動物(UMA)、超古代文明、魔術など、オカルト的なことに関する本のレビューを集めてあります。
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超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか

超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか

超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか

 超常現象とは、どんなことでしょうか?
 本書には、例えば、以下のようなことが載っています。

1)占い師のところへ行って、占ってもらったら、自分のことを、ずばずば当てられた! これって、超能力じゃない?

2)うとうとしている時に、自分の体から意識が抜け出して、天井に浮かんでた! これって、幽体離脱っていうやつじゃない?

3)子供の頃、「こっ

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霊をよぶ人たち (ちくま少年図書館 96 社会の本)

霊をよぶ人たち (ちくま少年図書館 96 社会の本)

霊をよぶ人たち (ちくま少年図書館 96 社会の本)

 かつて、山形県の一部にあった、死者の霊と交信する文化を紹介した本です。

 「死者の霊と交信する」というと、恐山のイタコを思い浮かべる方がいるでしょう。イタコも、死者の霊を呼び出して、交信できるといわれます。日本古来の形を伝える巫女【みこ】ですね。
 イタコに相当する者は、昔の日本には、各地にいました。山形県の一部では、それは、オナカマ

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日本の幽霊

日本の幽霊

日本の幽霊

 日本人が、「幽霊」というものを、どのようなものだと思ってきたのかを、解説した本です。

 というと、堅苦しい本のようですね。決して、そんなことはありません。
 文章が平易で、読みやすいです。話題も、世俗的なことを、うまく取り上げています。頭でっかちの学者さんが書いた、という感じではありません。

 本書が最初に世に出たのは、一九六二年(昭和三十七年)です。それから何回か再版さ

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フランス田園伝説集

フランス田園伝説集

フランス田園伝説集

 フランス中部のベリー地方に伝わる民話や伝説を集めた本です。
 薄い本ですので、すぐに読めます。

 ベリー地方は、著者のジョルジュ・サンドが居を定めた所です。彼女は、十九世紀のフランスに生きた文学者ですね。
 サンドは、自ら創作するだけでなく、民間伝承を収集することにも努めました。本書は、彼女の労作です(^^)

 表紙に『フランスの「遠野物語」と言うべき貴重な作品

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江戸の都市伝説---怪談奇談集 (河出文庫 し 10-4)

江戸の都市伝説---怪談奇談集 (河出文庫 し 10-4)

江戸の都市伝説---怪談奇談集 (河出文庫 し 10-4)

 題名のとおり、江戸でささやかれた不思議な話を、集めた本です。
 怖い話、不可解な話、あさましい話、忠義に感心する話などがあります。

 一つ一つの話は、短いです。すらすらっと、すぐに読めます。
 文章は現代語訳されているため、読みやすいです。読めば、江戸時代の人々の心持ちが、わかります。
 江戸時代には、仏神の奇跡があると信じ

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現代怪火考―狐火の研究

現代怪火考―狐火の研究

現代怪火考―狐火の研究

 狐火【きつねび】、鬼火、人魂【ひとだま】など、古来、言い伝えられる怪火について、解説した本です。

 類書は、ほとんどありません。
 私の知る限り、神田左京氏の『不知火【しらぬい】・人魂・狐火』が、希少な類書の一つです。

 本書も、神田氏の書も、怪火の実例をいくつも取り上げ、紹介している点は、同じです。
 けれども、本書と神田氏の書とでは、怪火に対するスタンス

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続 あなたの隣の「怖い噂」―都市伝説は進化する

続 あなたの隣の「怖い噂」―都市伝説は進化する

続 あなたの隣の「怖い噂」―都市伝説は進化する

 日本の都市伝説を、たくさん集めて、紹介した本です。

 どこかの芸人さんの本と違って、「都市伝説」と言いつつ、自分で作った話や、盛り過ぎた話を載せたりはしていないようです(笑)
 文章に、気負ったところや、扇情的なところがありません。

 わかりやすく、冷静な文章で、都市伝説が紹介されています。
 題名に『怖い噂』とあるように、怖い話が多

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天使たち妖精たち―精神世界の霊的存在

天使たち妖精たち―精神世界の霊的存在

天使たち妖精たち―精神世界の霊的存在

 最初に書いておきます。ルドルフ・シュタイナーの思想を理解したいと思う人以外は、本書を読む必要はありません。

 ルドルフ・シュタイナーは、二十世紀の初めに活躍した、偉大な思想家です。一般的には、「シュタイナー教育」の人として、知られるでしょう。
 偉大な思想家だからといって、すべての人が、彼の思想を理解しなければならないわけではありません。むしろ、大部

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空飛ぶ円盤の真実 (超科学シリーズ)

空飛ぶ円盤の真実 (超科学シリーズ)

空飛ぶ円盤の真実 (超科学シリーズ)

 「空飛ぶ円盤」という呼び名は、一定以上の年齢の方にとっては、懐かしいと思います。
 現在の言葉で言えば、UFO(未確認飛行物体)ですね。昔は、UFOという呼び名より、「空飛ぶ円盤」―Flying Saucerの訳語―のほうが、一般的でした。

 本書は、UFOが「空飛ぶ円盤」と呼ばれていた頃の、一般向け解説書です。
 著者のフランク・エドワーズ氏は、

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大人になった少女たちへ! My Birthday (実用百科)

大人になった少女たちへ! My Birthday (実用百科)

 一九七九年から、二〇〇六年まで発行されていた少女向け雑誌、『マイバースデイ』の特別復刊号です。二〇一二年の十一月に出ました。
 これ一号限りの予定だったようですが、二〇一三年の十一月に、『大人のマイバースデイ』として、再び復活を果たしています。

 『マイバースデイ』は、創刊時から一貫して、「愛と占いの情報誌」がキャッチコピー

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魔女と聖女―ヨーロッパ中・近世の女たち

魔女と聖女―ヨーロッパ中・近世の女たち

魔女と聖女―ヨーロッパ中・近世の女たち

 ヨーロッパの中世から近世にかけて、「魔女」と呼ばれる人々がいたことは、誰もが、御存知だと思います。
 では、同じ時代に、「聖女」と呼ばれる人々も多かったことを、御存知でしょうか?

 中世から近世のヨーロッパで、魔女と言えば、忌まわしいものの象徴でした。ちょうど中世から近世へ移り変わる時代に、ヨーロッパでは、魔女狩りの嵐が吹き荒れました。
 「怪し

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琉球怪談 七つ橋を渡って―闇と癒しの百物語

琉球怪談 七つ橋を渡って―闇と癒しの百物語

琉球怪談 七つ橋を渡って―闇と癒しの百物語

 沖縄県に関わる実話怪談を、百話、集めた本です。大部分の話の舞台が、沖縄県です。一部に、沖縄県人が、他の県で体験した話などもあります。

 実話怪談集は、いくつも出ていますね。その中でも、本書は、出来が良いほうだと思います。
 まず、ちゃんと怖いです。夜に一人で読んでいると、背中がぞくぞくしてきます。
 そのうえ、沖縄の独特な文化が感じられます。

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アジアもののけ島めぐり―妖怪と暮らす人々を訪ねて

アジアもののけ島めぐり―妖怪と暮らす人々を訪ねて

アジアもののけ島めぐり―妖怪と暮らす人々を訪ねて

 アジア各所の妖怪や魔術について、紹介した本です。
 少なくとも、本書が書かれた一九九〇年代までは、アジアのそこらじゅうで、「妖怪や魔術が実在する」と信じられていました。
 本書は、その様子を、レポートしたものです。

 紹介されているのは、インドネシアのバリ島、マレーシアのランカウイ諸島、日本の琉球(沖縄)、マレーシア領部分のボルネオ島で

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耳嚢で訪ねるもち歩き裏江戸東京散歩―古地図ライブラリー別冊

耳嚢で訪ねるもち歩き裏江戸東京散歩―古地図ライブラリー別冊

耳嚢で訪ねるもち歩き裏江戸東京散歩―古地図ライブラリー別冊

 江戸時代の怪談を紹介した本です。単なる怪談集ではありません。

 本書の特徴は、江戸時代の江戸の地図が載っていて、具体的に、怪異がどこで発生したのかを見られることです。
 さらに素晴らしいことに、現代の東京の地図も載っていて、怪談の舞台がどこなのかを、実際に現代で確かめることができます(^^)

 ここまで懇切丁寧な類書は、ほと

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