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結婚・出産・子育て・女性・仕事・待機児童を考えるマガジン

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#働き方

「核家族・共働き」子育て社会の限界感

「子どもを産み育てる」という生き物として当たり前のことがこんなにも難しい時代になってしまったのか…と思うことが多い今日この頃。不妊に悩むカップルも多いし、無事に健康に生まれたとしても産まれてすぐに異物(ワクチン)漬けになり、常在菌と触れ合う機会は奪われ(過度な消毒)、周囲の人や一番大好きな親でさえも顔の半分は隠れていて表情は読み取れず、1年くらい経ったら見知らぬ施設に預けられ…これから生まれる子ど

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「週5」に縛られすぎな学校、仕事、保育園

今年は大学や教育について考えていきたいと昨年末に宣言した通り、教育関係の本などを読んだり調べたりすることが多いです。先日はオランダの教育システムって良いかも、と思い、『オランダの共生教育 学校が〈公共心〉を育てる』(リヒテルズ直子著)という本を読んでいました。ただ、今回書きたいのはオランダの教育システムについてではなく、働き方についてです。この本を読んで、オランダではより柔軟に働けるシステムが整っ

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どんな人が高い給料をもらうべき?

漠然とした大きな問いをタイトルにしてみました。組織で働いていると、「なぜこんな人が私より給料もらってるんだろう?」と思うことも結構あると思います。組織の内部でも、業界別、職業別でも思うことがあるのではないでしょうか。これは一人一人価値観が違うのかな、と思う部分でもありますので明確な答えは出ないでしょうが、今の社会全体の給与体系を比較してみても、何か納得のいかない理不尽さを感じる人が多いのではないか

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シングルマザーを働かせる社会の異常さ

生活保護や貧困問題に興味がある私は、2018年夏に放送されている関西テレビのドラマ、『健康で文化的な最低限度の生活』を毎週観ています。同名のコミックが原作で、新人ケースワーカーが生活保護の現場で奮闘する様子を描いた社会派ドラマです。ドラマなのでかなりわかりやすく描いているなぁとは思いますが、普段はまず光の当たらない現場、重いテーマに切り込んでいっている挑戦的な作品だと感じ、応援しています。

この

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「母性喪失社会」と保健室の役割

前々から書きたいと思っていた内容をまとめてみたいと思います。ちょうど1か月くらい前に、『ルポ 保健室 子どもの貧困・虐待・性のリアル』(秋山千佳著)という本を読んでいました。記者の方が学校の保健室のリアルな現状を取材してまとめた本で、読みやすいけれども中身は非常に重く、看過できない内容だったのでご紹介したいと思います。保健室にやってくる子どもたち(中高生)の置かれた状況や、学校における養護教諭の役

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思い通りにならない世の中における優先順位

最近「世の中の人ってこんなに自己中心的な人ばっかりだっけ?」と思うようなことが多いなぁと少し悲しくなったりする時もあります。グローバル資本主義が自己中心的&エゴ丸出しな思想なので、人々の意識がそちらに向かいがちということもありますし、「引き寄せ」などのスピブームにより、願望成就や夢を叶える的な思想が流行っていることも背景にあると思います。「自分の思い通りに生きるために…」というのが人々の共通目標み

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「その先の○○」のために今を犠牲にする生き方

前回の就活や婚活も、「偏差値」至上主義?という記事でも少し触れましたが、幼い頃から人と比べられ、競争することに慣れすぎた私たちは、あとあとでいい思いができる(と信じている)ことをするために、今を犠牲にしてそれに捧げるような生き方をしているものだなぁと感じます。いい会社に入るためのいい大学、いい大学に入るための高校生活などなど、こういった類のものは無限にあります。「その先の○○」のために生きているの

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就活や婚活も、「偏差値」至上主義?

先日、例によって心の友と話していて気づいたことがあったので書いてみたいと思います。最近は大学に通う意味や奨学金について考える記事を書いていて(大学に通う意味と金銭的負担のしわ寄せ、奨学金が「就職するための借金」になっているの記事参照)、結局大学に行くのが「当たり前」で、そうしないと就職できなくなっているから行くだけという人が大半なのではないかと考察していました。そして、そのことが教育費の増大、少子

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大卒も共働きも、「当たり前」になると苦しい

大学の存在意義や奨学金、働く女性と子育てなど、社会にまつわるあれこれを考察する続きの記事です。先日書いた、奨学金が「就職するための借金」になっているという記事でも触れましたが、大学全入時代と言われて久しい現代において、大学に進学する理由として一番大きいのは「みんな行ってるから」「就職に大卒の肩書が必要だから」ということではないかと思っています。私も何も考えずに大学に進学した一人ですが、大学に高等教

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理念は「平等」、しかし性差は超えられない

前回まで、教育や大学進学について思うところを書いてきました。大学全入時代と言われて久しいですが、大学進学率のデータを見てみると確かに年々上昇していて、特に女性の大学進学率はここ数十年で急激に増加しています。私が大学に入るころのH18年には約40%、最新のデータでは約48%と、半数近くにも上っているようです(参考:平成29年版男女共同参画白書 概要版 )。女性が高い教育を受けられなかった時代から、女

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楽な方に、楽な方に流れるのが人間

前回、同じ時給なら手抜きするのが賢いの?という記事に、「怠惰・勤勉」や「働くこと」に関する葛藤や思いなどを書きました。中でも以前から気になっていた、怠惰な人について怒りを感じてしまうことについて、そうは言いつつ働いても働かなくても同じ時給なら手を抜いてサボった方が賢いんだ、と考える人がいるのも無理はないということも書きました。どんな時代であれ、どんな場所であれ、サボりがちな人と一生懸命働く人がいて

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過保護な親も厳しい親も結局同じ

10月は不正や道徳について長々と綴ってきました。不正や非行、犯罪と道徳・モラルについて考えていくと、どうしても子育ての問題に行きつくし、世の中全体の治安と子育てというのは切っても切れない関係にあるなぁと痛感します。ステレオタイプ的な見方かもしれませんが、世の中で犯罪を犯してしまう人というのは、たいていは複雑な家庭で育っていたり、裕福であっても家が厳しかったりと、いわゆる「夫婦仲睦まじく愛にあふれた

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「正規・非正規」の枠を超えた働き方

人が働く上で不満に感じることが多いことの一つとして、自分の仕事と給料が見合っていないことであったり、仕事ができない(しない)人が出世して高い給料をもらっていることだったり、いい仕事をしても給料に反映されないことなど、仕事に対する見返りへの「納得いかない感」というものがあると思います。私は公務員として働いていた時にまさにその感覚を味わっていたし、やっても報われない感がものすごくありました。結果、心身

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離婚の保険としての女性の自立

結婚・出産など人生の大きなライフイベントについて考えるシリーズの続きです。結婚してすぐの新婚の頃はラブラブだったのに、子どもが産まれ、何年、何十年も連れ添っていくうちに、徐々に倦怠期が訪れ、夫婦の会話もなくなり、すれ違いや不満も増え、レスになり…と関係性が変化していくという話は、それが当たり前なのではないかと思うくらい耳にします。私の両親も例外ではなく、一時期本当に離婚するのではないかと思うくらい

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