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なんのはなしですか

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なんのはなしかわからない。だけど、重要なものなんて判断は誰にも出来ないでしょ。そんなはなし。
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#思い出

「憧れの人」になった自分は、必死にあと19年を確保した冬の日

「憧れの人」になった自分は、必死にあと19年を確保した冬の日

それは、昨年の年末だった。

「年明けたら、どこかでお会い出来たら嬉しいなぁ…なんて思ってます」

とのメッセージだった。

非常に丁寧な文面をいただいたが、この2行だけしか目に入って来ず、他をいくら読もうとしても読めなかったのは残念でならない。

私は動悸を静め、深呼吸しながら念のため5回ほど読み直したが、間違いなく誘われている事を認識した。私の人生経験で同じ女性に二度誘われるなんていうのは、ほ

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青春の感触に行列する心理は、歳を重ねても分かち合える。

青春の感触に行列する心理は、歳を重ねても分かち合える。

その日、ジムに新しい器具が入った。とりわけ最新の器具ではない。新しい器具が人気なのは目新しさからか、それとも。

僕は、少し年配に見える先輩方がその器具に順番に並んでいるのをランニングマシーンから鏡越しに見ていた。有酸素運動を終え、少しタイプのこのジムのアイドルの彼女に近寄った。話題があるうちは話すに越したことはない。少しのぎこちなさを若干の照れ隠しに利用しつつ彼女に近付いた。

少しタイプの彼女

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珈琲と喫茶店。大人になった僕に、笑顔とバストは未だに物語る。

珈琲と喫茶店。大人になった僕に、笑顔とバストは未だに物語る。

行きつけの喫茶店が欲しい。齢40の僕は、大人としての嗜みとしてそう考える。それは、誰しも願うし憧れるであろう。

僕が訪れるその店は行きつけとはほど遠く、駅近くにある雑踏の中の一軒だ。

未だに喫茶店で1人で何をしたらいいか分からず、ソワソワソワソワする。

起こるドラマがあるならば、文学誌などを片手に取り、在りし日の永井荷風や谷崎潤一郎。耽美派などに思いを耽けながら読書をしながらがいい。

ペー

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ヤマドリからのメッセージはKONISHIKIと僕達伊勢原の物語への「待ったなし」

ヤマドリからのメッセージはKONISHIKIと僕達伊勢原の物語への「待ったなし」

⛰️
山を登る。痩せたらしたかったこと。
標高1252mの神奈川県伊勢原市のシンボル

「大山」(おおやま)

どうしても1人で登りたかった。
1人で何を考え、どう思うか知りたかったからである。

こま参道という、階段続きの道を登るとケーブルカーか、乗らずに男坂か女坂に別れる。

大山はよく雲や霧がかかり、雨を降らすことが多く、阿夫利神社(あふりじんじゃ)があることから別名雨降り山(あめふりやま

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特別講演 3度の防衛と4冠の偉業を讃えて

特別講演 3度の防衛と4冠の偉業を讃えて

#ダイエット #読書 #読書感想文 #哲学 に於いて先週特にスキを集めた記事となりました。

🎤この度は、こんな名誉の数々をいただき誠に感謝致します。思えば、令和も4年を迎え、私も40を迎えました。思い返す堕落の日々。朝起きてから、夜寝るまで同じ形選手権があれば、熱心に励んだであろう青春の面影をそのまま引き摺りながら中年になりました。少し、本日は振り返えらせていただければ有り難いです。

私は本

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「ジャッキーで泣いた」私はカッコいい大人になったと呟いた。

「ジャッキーで泣いた」私はカッコいい大人になったと呟いた。

😭 #プロジェクトA #ジャッキー・チェン #映画

映画を観ました。泣きました。泣き笑いです。

このように、本当の感動とは、シンプルで短く表現されます。それでいて伝わるのです。

伝えた気でいます。

こちらです。

分かりますか。ジャッキーのあの音楽。

皆さん一度は適当に口ずさんでますよね。絶対。

広東語ですかね。

今日は、どうしようもないんです。この衝動。

今のこの気持ちを残して

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来日40周年

来日40周年

大関こと、KONISHIKIは、1982.6.18にハワイから日本へやってきた。

その事を聞くチャンスがあった。今すぐに聞いた事をメモしなきゃいけないと思って当時書いたままをここに載せる。

18歳の大関は、本当にショルダーバッグ一つでハワイから日本にやって来た。

ママは、洋服を引っ張って泣いていたらしい。

日本語も何も喋れない。そもそも日本の事も相撲の事もほとんど何も知らない。

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ふと、思い出したはなし。

ふと、思い出したはなし。

昔を振り返って書いていると、記憶と連動して思い出す話もある。

なにか、どこかに記録として残しておきたいと思ったはなし。

2008年の湘南国際マラソンの写真である。
場所は、芸能人水泳大会で有名なあの、

大磯ロングビーチ

2005年に日本縦断を走り終えた友人ポップは、実家の仕事をしながら、マラソン大会に出る決意をした。

久しぶりに走りたくなったらしい。
一種の閉塞感だったのかも知れない。

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「もたらしたもの」~市内一周駅伝大会後編~

「もたらしたもの」~市内一周駅伝大会後編~

伊勢原市内一周駅伝当日だ。

俺達は、ラジオに出演していたおかげもあり、当日は、「もと2」だと、まじで囁かれるようになっている。

集合場所に失踪していたチャンが、現れる。

「アイドルにはならないけど、俺走るよ」

当たり前だ。

ポップが、親父にみんな揃ったと伝える。

ポップの親父は、監督である。

「じゃ、ゼッケン渡すぞ…」
「これ…が……言いたかった」

は?

言いたかっ

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「チャンの失踪」~市内一周駅伝大会~前編

「チャンの失踪」~市内一周駅伝大会~前編

これは、繋がりと絆のおはなし。
お正月は駅伝大会で盛り上がる。
神奈川県伊勢原市にも市内一周駅伝大会がある。

木ノ子二十歳くらいのはなし。 木ノ子とは、私。

いつもの様にフラフラフフフの毎日を、過ごしていたのだが、駅伝のチラシを見つける。閃いた私は、友人の彼に電話をする。

「俺達ならやれる」
「俺達なら走れる」

彼と言うのもかったるいのでポップとする。

ポップと俺は、5人いなけれ

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