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サイエンス×テクノロジー=エンジニアリング

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科学とは「事物の本質を表す体系的な知」であり、技術とは「特定の場面で応用される実践的な知」である。すなわち工学および工業とは「人々にとって有用な構造物や発動機関の設計・組立・運用… もっと読む
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#テクノロジー

理系・文系、左脳・右脳を超えた創造性〜STAD(サイエンス・テクノロジー・アート・デザイン)

理系・文系、左脳・右脳を超えた創造性〜STAD(サイエンス・テクノロジー・アート・デザイン)

「これから時代、◯◯◯が大事」というフレーズをよく耳にします。

◯◯◯がトレンドになると、多くのヒトが注目して、社会を動かす原動力になります。
しかし、トレンドが最高潮に達すると、「◯◯◯こそ全て」という勘違いによる過剰な期待となり、幻滅期がやってきます。

結局のところ、それぞれテーマの一側面に注目するだけでは、新しいモノ・コトを生み出すことは難しい。そんなことは冷静に考えれば当たり前なのに、

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人に寄り添う「温かいテクノロジー」 〜LOVOTにみるAIと人間との共生

人に寄り添う「温かいテクノロジー」 〜LOVOTにみるAIと人間との共生

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

生成AIが世の中を賑わせてる今日このごろ。あっという間に文章の要約をしてくれたり、アイデア出しのブレストに付き合ってくれる新テクノロジーは私たちの生産性をもう一段ひきあげてくれそうです。

これまでもAIと呼ばれるものが多々ありましたが、今回の生成AI系はあまりのも多くのことをこれまでにないレベルでこなすため、ついに「AGI(汎用人工知能)」の時代がくる

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50年前の産業用ロボットの論文の指摘が心に染みる。

50年前の産業用ロボットの論文の指摘が心に染みる。

先日、何気なく目を通していたウェブニュース。

この記事は記事で、特に無料登録してから読める2ページ目以降が面白かったのですが、その中に以下のような文章がありました。

ここでは、将来の倉庫や物流像を考えた上で、企業として何を差別化要素として設定するかをよく考えなさい、という指摘の文脈で産業用ロボットに関する論文が引用されていました。日本ロボット工業会がロボット産業の出発点となったとして「ロボット

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テクノロジーの進化がもたらす、思ってもみなかった変化

テクノロジーの進化がもたらす、思ってもみなかった変化

まだアップルに勤めていた頃、僕はなぜか割と奇妙なプロジェクトにアサインされることが多く、お陰でかなり貴重な体験をさせていただきました。

例えばこのQuickTake 100という製品は、そんな思い出深いプロジェクトの一つです。これ、要するにデジカメなんですが、発売は1994年2月と、初めて世界的にヒットしたカシオのQV-10よりもさらに1年以上早かったのです。開発自体は1993年に行なっていまし

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「キミもロボット開発者になろう!」という企画に協力してみました。

「キミもロボット開発者になろう!」という企画に協力してみました。

アカデミアとか教育機関とも呼ばれる大学から企業に移って、はや10年経ちました。企業にメインの活動を移したと言えども、「教育」とか「子供」に関する取り組みにはできる限り協力をしたいと思っています。

もちろん自分たちの世代も頑張らないといけないですが、未来を担う子供達にはできるだけロボットに関することやロボティクス的な考え方というのも知った上で、未来を切り開いていってほしいと思っています。

以前に

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【徹底解説】何もないのに触れられる?触覚技術「ハプティクス」の仕組みとは。

【徹底解説】何もないのに触れられる?触覚技術「ハプティクス」の仕組みとは。

Meta(旧Facebook)が仮想空間で触った感覚を再現できるグローブ型デバイスの情報を公開しました。

この触覚の技術はハプティクスと呼ばれ、視覚、聴覚に後を追う形で研究が進められている分野です。

今回は、そもそもハプティクスとは?という問いから、現在進められているハプティクス技術に関するニュースを解説していきたいと思います!

これを読めば、少し先の未来のトレンドとなるかもしれない「ハプテ

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【人機一体】失われた未来を取り戻せ!~巨大ロボットが世界を救う~【後編】

【人機一体】失われた未来を取り戻せ!~巨大ロボットが世界を救う~【後編】



人型重機が普及すれば、肉体の差による不平等は解消される。

筆者のように運動が苦手な人間でも、人型重機を使えばヒーローみたいに人助けができるかもしれない。想像するだけでワクワクする未来である!

だが今のロボット業界は、工場で用いられるアーム型などの位置制御ロボットが主流だ。そんな世の中で、全く別系統の力制御ロボットを社会実装するのは容易ではないだろう。

そもそもなぜ金岡博士は、このような困

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【人機一体】巨大ロボットが常識を覆す‼~人型重機で変わる未来社会~【前編】

【人機一体】巨大ロボットが常識を覆す‼~人型重機で変わる未来社会~【前編】



巨大ロボットが登場する作品は昔から人々の心を熱くさせてきた。

巨大ロボットが活躍する未来を見てみたい!
いつか自分も巨大ロボットを操縦してみたい!!

子供時代にそう夢見た人も多いはず。
筆者も同じ憧れを抱きロボット対戦ゲームをやり込んできた過去がある。

だが2020年現在、巨大ロボットはまだ社会に普及していない。
私たちが抱いてきた熱い夢はアニメの中だけの幻想なのだろうか・・・?

否!

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人類の未来を、「脳・ロボティクス・魂・テクノロジー・進化・サイバーパンク・宇宙・インターネット」とつなげて考える

人類の未来を、「脳・ロボティクス・魂・テクノロジー・進化・サイバーパンク・宇宙・インターネット」とつなげて考える

また、すばらしいテクノロジーのニュースがあった。肩から下を麻痺してしまった患者が外骨格を操作し、自力で歩けるようになったという。背景にあるのは、脳への電極のインプラントによるブレインマシンインターフェースだ。詳しくはMIT Technology Review、先週10月3日の記事から。

もちろん、課題は残っている。しかし、この一歩は未来への大きな歩みだ。ロボット・テクノロジーによる人体拡張は進化

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ロボット・テクノロジーと人体の拡張性

ロボット・テクノロジーと人体の拡張性

こどものころは短距離走が苦手だった。いつも、下の上くらいのあまりパッとしないタイムで「どうしたら早く走れるだろう?」と、早く走れるクラスの人気者を見てうらやましく思ったりもした。

早く走るには、ちょっとしたテクニックが必要だ。股関節の使い方や太もものあげ方を工夫するだけで、スピードが変わってくる。早い人の真似をしたり、陸上部のクラスメイトにフォームを教わったりして、高校生の頃には中の中くらいのタ

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サイエンスキュレーターになろう

サイエンスキュレーターになろう

新年早々、わけわからないタイトルを書いてしまい申し訳ありません。
ただ、これを今年からの抱負にしてみようかなと思って書いてみました。

キュレーターとはキュレーターという言葉を聞きなれない方は多いかと思います。キュレーターとは博物館や美術館で展示物などを選定したり管理したりする人のことを言います。日本語では学芸員と言ったりもしますね。

最近ではキュレーションという言葉が少し流行っており、私が大好

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プログラミングではじめる、アートの世界6選

プログラミングではじめる、アートの世界6選

「未経験からエンジニアへ転職」というのをプログラミングスクールのCMでよく耳にしますね。

「プログラミングスキル = ITエンジニアリング」のように使われていることに違和感ありませんか?

情報分野は比較的新しいため混同されるケースも多いですが、エンジニア・デザイナー・アーティスト・サイエンティストという4つの軸が存在します。

そしていつも提唱している既存の文化論を再構築した、シン・カルチャー

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日本語を要約できるAIが登場!!長文を3行にまとめる「ELYZA」使ってみた

日本語を要約できるAIが登場!!長文を3行にまとめる「ELYZA」使ってみた

「今北産業」という言葉をご存知でしょうか。

インターネット黎明期に流行したネットスラングで、「今来た(=今北)ばかりの私に、これまでの流れを三行(=産業)で説明してくれ」という意味を表します。書いてみると随分長いですね笑

電子掲示板といえば、最近Youtubeでの切り抜きが話題となっている「ひろゆき」こと西村博之氏が開発した掲示板「2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)」が有名ですね。掲示板ではニュ

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最近のロボットはつまらない。

最近のロボットはつまらない。

最近のロボットはつまらない。

いや、冗談抜きでマジでつまらない。

先にヤフーニュースで結果を知ってしまったサッカー日本代表戦の録画を家で見るくらいつまらない。コナンがひらめく前に毛利小五郎が犯人を奇跡的に当ててしまうぐらい鬼つまらない。あぁ、つまらない。ええい、あぁ、私はつまらない。

時が経つのは早いもので、世の中を驚愕させた某ロボットの登場からもう2年が経った。今では街のあちこちにロボット

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