見出し画像

アイデアノート40 図解クリアライト組織&CAIサイクル ティール組織の遥か先へ #インテグラル理論#ティール組織#成人発達理論#DAO

インテグラルスピリチュアリティより

クリアライト型パラダイムへ

クリアライトパラダイムは、全体性を太陽とし、世の中により多く影響を与えることと、知を統合することに重きを置いている。このため、政治家や研究者はこのパラダイムと相性が良い。また知の探究・深化では、今まであった知を集約させて新たな知を生み出すことが必要となる。

生きがいだけあっても、チームの関係が良くても、知の統合ができなければ研究者としては通用しない。政治家も、社会全体に向けて意識を向けなければ務まらない。このため、サイエンス・アート・クラフトのうちサイエンスが命題と特に相性が良い。

ウルトラバイオレット組織

一方で、企業は知が集約できたとしても、実際に協力して生産する活動がなければ持続できない。そこで、より実践的なパラダイムが重要となる。世の中にあるほとんどのものは一人では作ることができず、仮に作れるものはほとんどアートでありクラフトには属さない。

だからこそ、協力主義によるコラボレーションが重要となる。このため、クラフトは統合命題と非常に相性が良い。企業家やエンジニアなどはこのパラダイムが大きな突破口となるだろう。

最後にアートには、むしろ知の欠陥や、その本人の思考の偏りなどがスパイスとして不可欠である。一人一人の波長の違いが価値を生む。だからこそ、全体性や協力よりも生きがいが重要となる。アートは知を統合も、最高のコラボレーションも必須ではない。しかし、心に響く者には強く共鳴し、生きがいとならなければならない。このため、アートおよびアーティストは共鳴と相性が良い。

このように職業により相性の良い要素は異なる。しかし、どの場合も全体性・コラボレーション・生きがいのうちどれ一つを追えば後の二つが付いてくる。いわば一石三鳥の状態にある。一つを追えば、あとは意識をしても念頭に置く必要がない。追求すべきものに集中できるのだ。

こうして命題を統合することが、これらパラダイムの突破口であることは間違いない。そして、一石三鳥である以上、二兎を追う者は一兎をも得ずともいえる。すると疑問が浮かぶ。
わざわざ後から付いてくるものへ無理に意識を向ける必要はあるのだろうか? 統合型パラダイムに意味があるのだろうか?仮にあるとして、これには何が見合うだろうか?と。
この答えこそ、イノベーションにある。イノベーターはクリアライト型パラダイムと相性が良い。

クリアライト型パラダイム

経営学では、イノベーションを組織学習の一つとして捉えている。組織学習のうち、革新的な成果を出すものをイノベーションと呼んでいる。この組織学習の基盤となるものが「知の探索と知の深化」である。

イノベーションは常に既存の知の新しい組み合わせによって生まれる。このため、知を統合するウルトラバイオレットパラダイムとの相性が良い。自分の認知外にある知を集めることで、既存の知と結びつき新たなアイデアが生まれるのだ。しかし、これだけでは研究にはなっても、具体的な商売にはならない。このため、インプルーブメントによる実践が必要になる。この時、コラボレーションによる協力が欠かせない。また、イノベーションは社会全体に広がるほどのインパクトがあるからこそのイノベーションである。共鳴や生きがいの源泉となる力も重要となる。

よって、イノベーターにとってはこれら全てを用いたクリアライトパラダイムが欠かせない。両利きの経営もクリアライトとの相性が良い。とはいえ、このイノベーターはウルトラバイオレットに寄ったものにもなる。理由としては、統合しようとする欲求を中心に置くため、これは統合命題と同じか、非常に近いものであるからだ。

企業は確実な既存の知の活用である知の深化をよく行うが、知の探索をあまり行わない。これは企業の多くがオレンジ型パラダイムであるためともいえるが、ウルトラバイオレットでさえ知の探索は不足するだろう。

一方で、クリアライトパラダイムは、知の統合を行うため知の探索以上に大きな成果を出すこともできる。しかし、全体性が高いが故に組織の波長に合わせた内容にまで寄せることができず、深化には欠ける。ただ知るだけならば知を統合していくだけでよいが、実際に社会に価値(生きがい)を与えるならば、統合した知を結合させる方にも意識を向けなければならない。

クリアライトパラダイムでは、「知を集結すること」を命題とする。そして、企業であればこの命題を「メンバーの協力によって知を統合し、それによって生きがいと生み出し続ける」という内容とするのだ。これによって、「複数人の知を統合することで新たな生きがいを継続的に生み出し続ける」というのが統合命題となる。

こうして統合命題がCAIサイクルへと変化する。

クリアライトパラダイムでは、究極思考、Being経営、CAIサイクルが組織のブレイクスルーとなる。統合命題では協力だけに重きを置いていたが、そこに生きがいと知の統合という要素が加わり、これがサイクルの関係となる。


↓前回

↓次回



この記事が参加している募集

ビジネス書が好き

SDGsへの向き合い方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?