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現代版・徒然草(2023年は土日限定シリーズ)

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2022年12月から始めたシリーズです。2023年の冬までに、全100回にまとめるつもりです。徒然草自体は、全243段ありますので、興味のある方は、ここで取り上げた段以外も読んで…
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記事一覧

〈最終回〉現代版・徒然草【100】(第187段・プロフェッショナル)

NHKの『プロフェッショナル  仕事の流儀』という番組を観たことがある人はご存じだと思うが、番組の最後に、インタビュアーがお決まりの「あなたにとってプロフェッショナルとは?」という質問をゲストに投げかける。

プロ意識を持っている人は、昔もそれなりに自己研鑽を積んでいたと思うが、やはり同じ道のプロに認められてこそのプロであり、ちょっと成り上がっただけの勘違い人間は、素人にウケただけで調子に乗って失

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現代版・徒然草【99】(第157段・人生の教訓)

私たちがなにげなく取った行動が、その後の人生の転機につながることはよくある話である。

ネットサーフィンしていたときに目に留まった求人情報がきっかけで、転職に成功した経験がある人もいるだろう。

では、原文を読んでみよう。

①筆を執れば物書かれ、楽器を取れば音を立てんと思ふ。
②盃を取れば酒を思ひ、賽(さい)を取れば攤(だ)打たん事を思ふ。
③心は、必ず、事に触れて来たる。
④仮にも、不善の戯れ

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現代版・徒然草【98】(第22段・古きは廃れる)

「昔は良かった」という嘆きが、今の中高年世代、団塊の世代、後期高齢者からよく聞かれる。

コンプライアンスでうるさくなった、ぎすぎすした世の中になったという不満もあるだろう。

言葉の乱れについても、嘆く人はいる。「若者言葉はサッパリ分からん。」と。

兼好法師の時代にも、言葉の乱れはあったようである。

では、原文を読んでみよう。

①何事も、古き世のみぞ慕はしき。
②今様(いまよう)は、無下に

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現代版・徒然草【97】(第125段・笑えない話)

いつの時代も、興ざめなことを言って、その場をシーンとさせてしまう変わり者はいるものである。

兼好法師の生きた時代にも、そういう人がいたようで、本段ではその人のことを批評している。

では、原文を読んでみよう。

①人におくれて、四十九日の仏事に、或る聖(ひじり)を請(しょう)じ侍りしに、説法いみじくして、皆人涙を流しけり。
②導師帰りて後、聴聞の人ども、「いつよりも、殊に今日は尊とく覚え侍りつる

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現代版・徒然草【96】(第226段・平家物語の裏話)

兼好法師は、1280年代に生まれ、1350年代まで生きていたと言われている。

平家物語は、兼好法師が生まれる100年前に語り継がれていた。

1180年に幼い安徳天皇が即位し、1185年の壇ノ浦の戦いで平氏一族とともに入水して亡くなったことは有名だが、その安徳天皇の後に即位したのが、異母弟の後鳥羽天皇であり、後に上皇になって承久の乱で北条義時に挙兵したことで知られている。

では、原文を読んでみ

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現代版・徒然草【95】(第115段・復讐)

鎌倉は、神奈川県にある。同じ神奈川県の川崎市には「宿河原」という地名があり、JR南武線の駅もある。

そこで実際に起きた事件なのかは700年も昔となると分からないが、復讐のためにやってきた人がいた。

では、原文を読んでみよう。

①宿河原(しゅくがわら)といふ所にて、ぼろぼろ多く集まりて、九品(くほん)の念仏を申しけるに、外(ほか)より入り来たるぼろぼろの、「もし、この御中(おんなか)に、いろを

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現代版・徒然草【94】(第18段・質素な生活)

暮らしが良くならない、生活がギリギリだという人は、毎日生きていくのに必死だろう。

その必死さの裏では、いかにしのいでいくかという知恵を働かせているわけであり、それができる人は、やはり賢いのだと思う。

自分にはなんの取り柄もないとか、自分は勉強できないから頭が悪いんだとかネガティブに考えている人は、この第18段で自信を持てるのではないだろうか。

では、原文を読んでみよう。

①人は、己(おのれ

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現代版・徒然草【93】(第199段・音階の話)

私たちが知っている西洋の音楽、いわゆるクラシックは、有名なバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの活躍した時代のあとに、日本に入ってきた。

兼好法師が生きていた時代には、彼らはまだこの世にいなかった。

バッハは1685年、モーツァルトは1756年、ベートーヴェンは1770年に生まれた。つまり、日本で言えば3人とも江戸時代に生まれたのである。

だから、鎌倉時代当時に日本で知られていた音楽といえば

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現代版・徒然草【92】(第239段・十三夜)

今日は、日没のあと帰宅する途中、空に大きな満月が出ていた。

実は、今月は2回満月が見れている。そのことを知っている人は、どれだけいるだろうか。

今月は、1日と今日の2回が「十五夜」にあたった。
そうすると「十三夜」は、9月29日と10月27日となり、これが、旧暦の8月15日と9月13日にあたる。

それを頭に入れた上で、第239段の文章を読んでみると分かりやすいだろう。

では、原文を読んでみ

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現代版・徒然草【91】(第90段・男の事情)

ついこの間まで話題になっていたジャニーズの件で衝撃を受けた人も多いだろう。

昔は、性の問題に関してはタブーだったのが、SNSの普及で誰かが声を上げるとあっという間に世の中に広まる時代になった。

性被害と関係あるかどうかは定かではないが、同性愛について、鎌倉時代にもドキッとする事件(?)があったようだ。

では、原文を読んでみよう。

①大納言法印(ほういん)の召し使ひし乙鶴丸(おとづるまる)、

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現代版・徒然草【90】(第202段・神無月)

10月もあっという間に下旬である。

明治6年(1873年)に西洋のグレゴリオ暦(=太陽暦)が採用されてから、それまでの旧暦(=太陽太陰暦)は廃止されたが、旧暦の和風月名を知っているひともいるだろう。

10月は神無月だということは、兼好法師が生きていた鎌倉時代後期(1300年代前半)でも知られていたようだ。

では、原文を読んでみよう。

①十月を神無月と言ひて、神事に憚かるべきよしは、記したる

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現代版・徒然草【89】(第59段・思い立ったが吉日)

あれをしよう、これをしようと思っていても、なかなか実行に移せないまま月日だけが流れてしまった経験をしたことは、誰もがあるだろう。

兼好法師は、この段では、出家の決断について触れているが、出家に限らず、現代の私たちにもさまざまなケースで当てはまるだろう。

では、原文を読んでみよう。

①大事を思ひ立たん人は、去り難く、心にかゝらん事の本意を遂げずして、さながら捨つべきなり。
②「しばし。この事果

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現代版・徒然草【88】(第21段・風流)

先日、中国で開催されたアジア大会は、中国の杭州というところだった。

その杭州を流れる川の名前が、この段に2つ登場するが、沅(げん)・湘(しょう)という。中国の漢詩を、兼好法師が引用したからである。

では、原文を読んでみよう。

①万(よろづ)のことは、月見るにこそ、慰さむものなれ。
②ある人の、「月ばかり面白きものはあらじ」と言ひしに、またひとり、「露こそなほあはれなれ」と争ひしこそ、をかしけ

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現代版・徒然草【87】(第190段・結婚の是非)

昔は結婚が当たり前だったが、今は結婚願望がほとんどないという人も増えてきた。

兼好法師は独身だったが、独身の気楽さや、結婚という形にこだわる必要がないことについて触れている。

では、原文を読んでみよう。

①妻といふものこそ、男の持つまじきものなれ。
②「いつも独り住みにて」など聞くこそ、心にくけれ、「誰がしが婿に成りぬ」とも、また、「如何なる女を取り据ゑて、相(あい)住む」など聞きつれば、無

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