記事一覧
卒業設計の社会依存症候群
「卒制」とは建築学科の卒業設計(もしくは卒業制作)のことだが、
「せんだいデザインリーグ2024卒業設計日本一決定戦(通称SDL2024)」のエスキス塾というイベントで、卒制の講評を担当した。
全国から数百にものぼる卒制が集まりせんだいメディアテークを模型で埋め尽くすSDLはまさに「卒制の全国大会」といった様相だ。
自分もかつて、2012年開催のSDL2012で特別賞をいただいたが、
卒制をエス
パラレルワールドの地図をAIで作る
AIでパラレルワールドの地図を作る
そんな自主プロジェクトを昨年から進めている。
実際の建築設計の過程で
「敷地周辺の地図を画像生成AIに読み込ませて、敷地のパラレルワールド(っぽい)地図を作成する」
というもので、
AI-PW(パラレルワールド)地図プロジェクト
と、命名してみた。
実はプロジェクトを一緒にやってくれていたオープンデスクの塚本くんがしばらく来れなくなったので、
一緒にパラ
役にたつ建築批評をしたい
これまで他の建築家よりも文章を書く機会に恵まれてきた自分だが、
建築批評を書いてもイマイチ他の人にリーチしていないという印象を常々感じている。
特に、建築関係者ではない人たちに意味のある批評を書けていないなーと感じていて、
これからは「役にたつ建築批評」を書くことを心がけようと思い立った。
例えばこんな感じ。
建築批評が建築物の価値を持ち主や設計者にフィードバックする流れを作りたい。
建築好き
参加者募集!品川でエクストリーム行為の実験します!
品川駅海側の港南エリアで10月下旬
Ex.(エクストリーム)行為調査をやることになりました。
そこで今回は、僕たちと一緒にEx.行為調査をやってくれる調査員を募集しています!
経緯としては、
港南エリアのエリアマネジメント「品川スタイル研究所(品スタ)」にて、
10月23~29日にプレイスメイキングの実証実験イベントがあり、
それに合わせて計3日、下記の概要で港南エリアのポテンシャルを測る調査を
書評:「公共哲学入門」
僕たちは先人が丁寧に整えた社会のシステムの恩恵に預かりながら生き延びている。
それは、目で見ることのできる交通・上下水・電気インフラのような物質的なものだけでなく、法律、選挙などの社会システムのようなもの、
さらには公共性、共同体、各種政治イデオロギーなどの個々人のアイデンティティの根幹を担うような概念構造にまで及ぶ。
僕たちはまだまだ多くの社会的な課題を抱え、新しく生まれる問題にも直面していると
建築批評:House O(設計:木村松本)/リアリティの在処
2023年3月21日、
木村松本建築設計事務所が設計した住宅
House O のオープンハウスに伺った。
木村松本設計の建築物をナマで拝見させていただくのは、実は今回が初めての機会。
古い納屋をリノベーションした住宅とのことだが、
あんなかんじだろうか?こんな感じだろうか?・・・と、想像を膨らませながら、琵琶湖線に揺られ、現地へと赴いた。
結論、期待していた以上に発見の多い、素晴らしい建築だっ
展覧会レビュー:アンディ・ウォーホル・キョウト(京都市京セラ美術館)
師走の慌ただしさをそのまま引きずり、未だに右も左も見るいとまのない今日この頃、
2/12で閉会してしまうことに気づき、京セラ美術館(京都)のアンディ・ウォーホル展に2/11早朝、妻子共々駆け込んだ。
とっても良い展示だったので、忘れぬうちにバーッと、思い当たることを記しておこうと思う。
01.「政治的な作家」というウォーホルへの憶測まずはじめに、僕は特段ウォーホルに詳しいわけではない。
加えて、
オルタナティブ・パブリックスについて
この記事では「オルタナティブ・パブリックス(Alternative Publics = APs)」について説明する。
オルタナティブ・パブリックス(APs)は、建築を専門とする自分が公共性のあり方をとらえる上でヴィジョンとしている
「オルタナティブ・パブリックネス(Alternative Publicness = APness)」
という公共性論の中に出てくる概念であり、
社会の中にいくつもある
MACAPのお仕事について
こんにちは、MACAP代表の西倉美祝です。
ここではMACAP(メイキャップ)のお仕事について説明させていただきます。
MACAPはMAとCAPという2つのチームで出来ていています。「デザインもリサーチもする」というのがMACAPの特徴です。
以下では、それぞれのお仕事の特徴や進め方について説明いたします。下にある目次のうち、気になるものからクリックしてご覧になっていただけますと幸いです。
メモ: 建築における公共性(物理的公共性と政治的公共性)
建築から「公共性」を捉え、
逆に、「公共性」から建築を形作る際、
以下のこと意識しないといけないと考えている。
「物理的公共性と政治的公共性を混ぜてはいけない」
今日は「物理的公共性-政治的公共性」について、メモを残す。※1
01.建築の空間、社会学の空間
「空間」という概念は、建築と社会学・政治学ではニュアンスが異なる。
仮に、前者の空間を「物理的空間」、
後者の空間を「政治的空間」と
商業空間から視る公共性、建築から視る公共的空間、オルタナティブ・パブリックネスについて(アーキフォーラム2022 第3回)
8月6日大阪で開催されたアーキフォーラム2022というイベントで、公共性をテーマに話す機会をいただいたので、その内容をnoteにもまとめることにした。
建築空間にとっても重要な「公共性」という議題は、反面、建築業界で議論される機会は限られており、
残念ながら、非常に浅いレベルかつ都合の良い形で、建築家のプロップスとして用いられるケースが多い。
そのため、8月6日の白熱した議論の場はなかなか得難
建築批評:太田市美術館・図書館(パラレルワールドと建築)
年末に太田市美術館・図書館(設計:平田晃久建築設計事務所 竣工:2017年)に伺った。
設計段階から市民の意志を積極的に反映した設計プロセスが話題となっており、
竣工後も非常に高い評価を得ていたと記憶している。
ずっとナマで体験したいと思っていたが、
今回仕事で前橋の方に行く用事があり、その途中で立ち寄ることができた。
結論から言うと太田市美術館・図書館は
「2つの全体性、2つのリアリティを併存
SANAA展考察 「収束しない、2つのフィクション」
「TOTOギャラリー間」で開催中の、
妹島和世+西沢立衛/SANAA展 「環境と建築」
これがスゴかった。
SANAA
妹島和世氏と西沢立衛氏からなる、言わずと知れた世界レベルの建築家ユニット。
今までいくつも実物の建築を拝見したが、どれもスゴイ。
さらに今回は現在進行中のプロジェクトをメインにした展示(一部例外アリ)ということもあり、
いつもとは少し異なる角度からのインパクトだった。
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