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絵画と音楽

絵画と音楽

古い本を開いてみた。
いつか読み直すつもりで、本棚の隅に追いやられていた本。

絵画と音楽、という一番興味がある繋がり。
共感覚についてにも書かれていたはずで、面白いけれど読みにくかったような印象だった。
家にいることが長くなったので、読み返してみようと思ったのだ。

この本から、大学に提出する論文を書いたはずで、劣化した付箋がおどろおどろしくなって貼られままだ。
学生時代の私は、何に着目していた

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「さわる」ように読む

「さわる」ように読む

「さわる」ように読む。
この言葉に衝撃を受けた。
ただ、感じるのではなく、さわってみるとは、どのようなことか。

私の家の近くには、修道院や教会が点在している。
そのせいか、駅前の本屋さんの一つの棚には、興味深いものがある。

「目からウロコ 聖書の読み方 レクチオ・ディヴィナ入門」
という女子パウロ会の書を見つけた。

私はクリスチャンではないが、西洋美術史の授業は好きだった。
西洋美術と聖書は

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踊り場

踊り場

塩野七生さんがNHKに出ておられた。
コロナについてのインタビューだった。
知的で鋭い言葉と、佇まいが好きで、思わずテレビに近づいた。
『いまの世界は歴史の「踊り場」に立っている。』という。
人類は、こういう感染症を何度も乗り越えてきた。
階段でいえば、次の階に行くために息を整える踊り場にいると思えばいい。
という内容の話だった。

一日も早く、踊り場から次の階へ行けたらいい。

重篤になれば、亡

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言葉 と「空気の研究」という本

言葉 と「空気の研究」という本

歌うように、笑うように、美しい言葉を紡ぎ出せたらいい。
そのために、きらきら光る水晶のように、心を澄ませたいと願う。

日本語は、遠回りをすれば綺麗な言い回しができる言葉であると思ってきた。
季節のうつろいや、その色彩を、形容詞として散りばめることができる。
季節の行事や、花、景色、水音。
それらを感じる繊細さは、美しいことに思える。

もしも、伝えるべき『言葉』を失ってしまったら・・・。

アン

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お正月 ・ 「書く」ということ

お正月 ・ 「書く」ということ

お正月はおめでたいのに、子供の頃からそんなにテンションが上がることはなかった。
人がたくさんいるところが得意ではないし、ひなたのぬるい感じに浸っているうちに、時間がすぎるのがゆっくりすぎてつまらなくなってしまうのだった。

塗り絵、人形遊び、絵本を読むことも、一通りやってしまうとやることがない。
外に出て、従姉妹と蝋石でアスファルトに絵を描いたり、けんけんぱをしたりして、帰ってくると、またやること

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『#仕事』でお知らせをいただく

『#仕事』でお知らせをいただく

「うれしいお知らせ」を、いただいた。
いつも、思いがけないカテゴリーでいただいている気がする。
今回は、#仕事にて。
読んでくださった皆様、ありがとうございます。

内容は、私の仕事のことではなかったので、びっくりした。
白洲正子さんの「たしなみについて」という本に出てきた、呉服屋さんの気遣いのあるお仕事についての話だった。

しかし、仕事は、気遣いであることは間違いない。

自分自身の仕事につい

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透明な結晶

透明な結晶

通訳というお仕事は、頭をフル回転させるお仕事であることを、ある番組で見て、記憶していた。
他言語を頭の中で切り替えて、自国語で正確に瞬時に発声することは、会話の何倍、何十倍も大変なことだろうと感じた。

その時、通訳の方が「必需品」だと持っておられたのが、チョコレートだったのを覚えていた。
大したこともない一寸のことですぐ頭が一杯になってしまい、瞬時に回転させることなど叶わない私レベルの頭でも、「

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菫

薔薇、百合、そして菫。
いずれも聖母に捧げられる花である。
西洋では、多くの花の中で特別に扱われるようだ。

薔薇は、「美 (beauty)」
百合は、「威厳 (majesty)」
菫は、「誠実 (faithfulness)」
この3つの特徴を兼ね備えた人が理想の女性と言われるとか。

菫の花。
こうして曲線に囲まれると、清楚で上品だ。
菫に共通の花言葉は「謙虚」や「誠実」。

または「小さな幸せ

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月とザンザレリ

月とザンザレリ

四季を問わず、夜、月を見ていることが多い。
月光浴が好きだ。
白い光、静寂・・・に包まれながら、
ただ、座っている。

たまに雲で隠れて、また少しずつ顔を出す月。
霞がかかったような幻想的な月。
やさしく慰められるような月の光を見ている。

どうしようもない気持ちを抱えた自分を浄化してくれるような気がする。
月を眺めていると、悲しくもないのに
涙が流れることがある。

そう呟いた友人は、とても感覚

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『世界の美味しい月』への感謝状

『世界の美味しい月』への感謝状

「新しいお月見コンテスト」で満月賞受賞!
塩梅かもめさんの企画『世界の美味しい月』というグループ参加で、
みんなで受賞したみんなの満月賞という、とても嬉しく楽しい体験をさせていただきました。

そして、昨夜『世界の美味しい月』のワールドワールドZoomがありました。
「新しいお月見コンテスト」にグループ参加でご一緒させていただいた世界各地のみなさんと、満月の日に、初めてお目にかかりました。

この

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CROSS

CROSS

銀座8丁目に福家書店があった頃のこと。
まだ、20代だった。
そこでスターリングシルバーのCROSSに名入れしてもらった。

すでに就職していて、パッケージの校正に自らサインを入れるときに、きちんとした筆記具を使おうと思ったのだ。
当時は、何度も赤を入れるたび、印刷会社の方の手を煩わせた。
間違いだけではなく、こちらの都合で原材料表記などが修正になることもあった。
印刷立会で最終的な色合わせをする

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2020

2020

気がついたら、毎日書いて、大晦日がきてしまった。
コロナで緊急事態宣言にならなければ、noteは始めていなかったと思う。
4月末から連続投稿も予想していなかったけれど、なんとなくそうなっている。
私は、書くのが楽しくて、好きなのだ。

昔、作詞をしていたことがあった。
レコード会社で見てもらっていて、何曲かCDになった。
だから、物語を短い尺にギュッと詰め込む作業が好きだ。
友達の素敵な出来事は、

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