LUNA.N.

絵画療法士 美大卒業後、パッケージデザイナーとして企業に勤務。その後は導かれるまま。世…

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絵画療法士 美大卒業後、パッケージデザイナーとして企業に勤務。その後は導かれるまま。世界の美味しい月「月の女神賞」、第2回THE COOL NOTER賞広告部門賞受賞 ほか

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真珠の首飾り A STRING OF PEARLS

母の形見の中に、バロックパールのネックレスがある。 歪な形であるがゆえに暖かみや優しさを持つような気がして、歳を重ねるほどに使用する回数が増えた。 真珠の白い柔らかさで、顔まわりが明るくなるような気がする。 もしくは、グレーのバロックパールを白いシャツの襟を大きめに開けてするのも素敵だ。 そんなお洒落は、若いうちは似合わない。 大人の特権だ。 私は、服も持ち物も、できるだけシンプルなものを選んでしまう性分だが、 「あたたかさ」を手にしたい陶芸品や装飾品は、歪みがあるものが好

    • 緋襷と無花果

       色々なことが起きて、  色々な朝が来て、  色々な夕方がきた。  あっという間に、11月が来た。  11月1日は、亡き父と母方の祖母の誕生日であり、  毎年、ふと人生を振り返ってみる。  小さい時から、  周りで起きていることを目や耳、肌感覚で感じてしまい、  自分が苦しくなってしまうことがあった。    この頃、それを遮断する術を身につけたような気がする。  自分以外のことで、どうにもできない事に、  どれだけ気を遣ってきたことか。    気にかけても、如何ともし難い

      • イエティ

         だいぶ前から家にあるこの絵本を、開いてみようという気持ちになったのは、私が今、どこか自然を欲しているからかも知れない。  この本には、エベレストについての色々が書かれている。  植物や動物という生き物、伝説、登山家になるには、酸素、人類vs自然など。  詳しくは、インドジャボク、ヒマラヤハッカクレンという薬になるような植物。  雪豹、ヒマラヤタールなどの動物。  測量の方法や気候変動について。  大人も面白い絵本である。  なかでも、イエティ。  イエティの伝説。

        • SONG OF EARTH・・・

           9月の誕生日に、久しぶりにひとりで映画をみようと思った。  ヴィム・ヴェンダースの名前が製作総指揮にあったこともあり、SONG OF EARTHに決めた。  自然の美しさに期待した。  フィヨルド、という見たことのない場所。  四季を巡り、美しい北欧の風景もある。  しかし、私が思っていたよりも厳しい自然がそこにあり、避けられない山崩れの跡。  川が氾濫した後の能登の、木が堆積した様子と重なり胸が苦しくなった。  亡くなった人たちの名前が読まれる。  生まれた場所を味わい尽

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        真珠の首飾り A STRING OF PEARLS

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          曇り空と金木犀の香りで10月を感じる

          曇り空と金木犀の香りで10月を感じる

          Life is like a box of chocolates.

           ホワイトチョコレートとピスタチオに洋梨のタルトを食べてみる。  想像したことない組み合わせだが、なるほど!と思う。  洋梨は、ざらざらしていない方の、するりとした舌触り。  ざらざらしているのかと思いきや、するりと喉越しがよい。  食べてみなければわからない意外な食感である。  経験してみて、想像と違うことはままある。    映画「フォレスト・ガンプ」のお母さんの言葉に、チョコレートの話があった。    大人なら、誰しも経験していることかも知れない。  今まで私が通って

          Life is like a box of chocolates.

          キラキラを隠している

           職場の同僚が突然、「ねぇ。キラキラを隠しているでしょう?」と聞いてきた。  「キラキラを隠して、目立たないようにしている。」    そのキラキラが何か、私には察しがつくので驚いた。  実は、聞いた同僚もキラキラを隠している。    組織というところは面倒くさいところがある。  気が付かないことは「ないこと」になる場合がある。  それを覆すようなことを言うのは、イコール矢面に立つこと。  だから、大切なキラキラにはレイヤーをかけて、ついでに外の空気に触れないように枠の中に入

          キラキラを隠している

          『坂の上の雲』の再放送

           坂の上の雲。  見ていたのが15年前だったとは、忘れていた。  とても印象的で、引き込まれるように見ていたことを思い出した。  再放送になると聞いて待っていた。  秋山真之が生まれたところから青春時代までが、以前にも増して眩しかったのは、私があの頃より幾分か歳をとったからかもしれない。  秋山好古・真之兄弟と正岡子規が生きた明治時代。  未来の自分を模索しながら、強く自分を信じて進んでいく少年期から青年期の様が、海の水面に映る太陽の光のように眩しい。  さて、15年前

          『坂の上の雲』の再放送

          天使の髪の毛

           さて、出かけない三連休二日目の晩御飯は何にしよう。  毎年、夏の定番で作るのに、今年食べていないものがあった。  魚介とトマトの冷製パスタ。    『天使の髪の毛』と言われるカッペリーニ。  細い細いパスタと、アンチョビベースで魚介類をたくさん入れたトマトソースを冷たくして食べる。  箱に入ったDECECCOのパスタが懐かしいけれど、私が行く店では袋のパッケージだ。  capelli d'angelo       Angel hair pasta  呼び名が可愛らしい。  

          天使の髪の毛

          なぜなら・・・

           他界した父も祖父も、新聞記者をしていた。  記事を書いているときや、本を執筆している時には、静かにしているよう画用紙とクレヨンを渡されていた。  お話を作って絵本にして、次の日は、その続きを書いて。  そんな夏休みを過ごしていた。  幼稚園の頃、絵日記を書いてみるように言われて、絵日記帳をもらった。  短い文章なので、父の添削が入った。  「ここは、『なぜなら』という言葉で始める。」 と言われたが、小さい私には「なぜなら」が何なのかがわからなかった。  なぜなら・・・なん

          なぜなら・・・

          猫と暮らすという夢・・・と鳩

           自分の誕生日がまもなく来ることを思っていたら、大事な家族(猫のマロ)に送られてきたバースデーカードを思い出した。  一枚のハガキがこんなに嬉しいなんて!  家族の私が嬉しくなってしまう。  猫保険の会社から届く、バースデーカード。  マロと暮らせる毎日は宝物。  もちろん、本猫もお気に入りのようで、わざわざ飾ってある棚に昇っていた。  「よかったね!お誕生日おめでとう!」と見せたら、ちゃんとわかるのだ。    実の子に「ほんとうの猫っ可愛がりだね。」と言われるほど、溺

          猫と暮らすという夢・・・と鳩

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          誕生日のことばかり考える一日

          誕生日のことばかり考える一日

          珊珊

           台風10号がゆっくりと日本を迷走している。  この台風は、サンサンという名前らしい。  早く通り過ぎてくれないものか。  たくさんの自然災害はもう懲り懲りである。  被害に遭われた地域の方をニュースで見ると心が痛む。  この台風の名前は香港が提案した名称で『珊珊』。  『珊珊』とは、少女の愛称としてポピュラーなのだそうだ。  詠珊や慧珊など、『珊』の字は女性の名前によく使われるそうで、名前の最後の文字を2回繰り返すことで可愛らしさが出るので、家族や親友が親しみを込めた愛

          違うどこかに行きたいと思う心

           今働いている場所は、好きな街。  今住んでいる場所は、私の住まれた場所に近い、大好きなところ。  それなのに、なんでしょう。  暑すぎて、室内にいる。  大雨が降るよ、と言われても用心して建物の中にいる。  二酸化炭素の探知機が緑のランプからオレンジ色のランプに変わり、危険を示すオフィスで、少し窓を開けて空気を入れ替える。  むわっと熱い空気が瞬時に顔に吹き込んだ。  近くに、薄い襞が連なるようなパイのお店もあれば、フルーツがたっぷり載ったケーキのお店もあるのに、心は何

          違うどこかに行きたいと思う心

          待ち合わせ♫

          待ち合わせ♫

          すべてはデッサンからはじまる

           上記の写真は、今年、虎ノ門ヒルズで開催していたティファニーワンダー展に行った時のもの。 「鉛筆なしでは何も生まれません。  すべてはデッサンからはじまるのです。」  この言葉が、頭上に現れては消えていた。  煌びやかな宝石たちも、すべて撮影は自由だった。  多くの女の子が憧れるように、私も「ティファニーで朝食を」を何度も見て過ごしている子どもだった。  私は、どちらかというとローレン・バコールのようなクールな感じの俳優が好きだったけれど、オードリー・ヘプバーンの演じ

          すべてはデッサンからはじまる