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【分野別音楽史】#04「映画音楽史」

【分野別音楽史】#04「映画音楽史」

『分野別音楽史』のシリーズです。
良ければ是非シリーズ通してお読みください。

今回は「映画音楽史」です。映画音楽やテレビドラマの劇伴では、昔から現在まで絶えず豊かなオーケストラサウンドが用いられており、劇伴の存在は現代社会で普通に生活をしている(音楽にさほど興味のない)一般の人にとってシンフォニックな音楽を耳にする一番のきっかけである、とまで言えるほどではないでしょうか。

そして、現在「音楽」

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【分野別音楽史】#09-1 ブラックミュージックのルーツとしてのゴスペルの系譜

【分野別音楽史】#09-1 ブラックミュージックのルーツとしてのゴスペルの系譜

『分野別音楽史』のシリーズです。
良ければ是非シリーズ通してお読みください。

ロック前史としてブルースやカントリーを紹介した記事(→ #08 -1)にて、19世紀アメリカにおけるルーツミュージックの1つとして黒人奴隷たちによるプランテーションソングを挙げました。

前回までは、そこからブルースやカントリーを通過してロック史に至る流れを見ていきましたが、プランテーションソングから発展したルーツ音楽は

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【分野別音楽史】#08-6 「ロック史」(1990年代)

【分野別音楽史】#08-6 「ロック史」(1990年代)

『分野別音楽史』のシリーズです。
良ければ是非シリーズ通してお読みください。

前回の冒頭に「80年代のロックは人によって体系の認識にバラつきがある」と書きましたが、90年代のロックに関しては「オルタナティブロック」という1つのキーワードのもとに、ある程度の統一的な見解が再び生まれているようにも感じます。

とはいえ、この時代になると既に、ロックだけが主流ジャンルとなっていた束の間の時代は過ぎ、「

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【分野別音楽史】#08-5 「ロック史」(1980年代)

【分野別音楽史】#08-5 「ロック史」(1980年代)

『分野別音楽史』のシリーズです。
良ければ是非シリーズ通してお読みください。

1970年代までのロック史は、様々な本やウェブサイト、ロックファンの方の紹介などを見ていても、おおむね共通見解があるように感じますが、80年代のロックに関しては、人によって触れられる分野にバラつきがあるように感じます。

ロックというジャンルを「当事者」として捉えている方にとっては、どうしても「商業化」を過度に嫌う視点

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【分野別音楽史】#08-4 「ロック史」(1970年代)

【分野別音楽史】#08-4 「ロック史」(1970年代)

『分野別音楽史』のシリーズです。
良ければ是非シリーズ通してお読みください。

ここまでの記事でも繰り返し主張している通り、筆者のスタンスとしては「ロック史」というのは数あるポピュラー音楽史の中の単なる1分野、という位置づけです。

特に、70年代はロックのサブジャンルが非常に細分化して語られる一方で、ソウル、ファンクなどのいわゆる「ブラックミュージック」と呼ばれる分野も盛り上がり、さらに現在のク

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【分野別音楽史】#08-3 「ロック史」(1960年代)

【分野別音楽史】#08-3 「ロック史」(1960年代)

『分野別音楽史』のシリーズです。
良ければ是非シリーズ通してお読みください。

今回の内容は一般的に「音楽史のメインイベント」のような立ち位置になっていると思います。ポピュラー音楽史を調べている方にとっては、必修事項のような感もありますが、前々から書いている通り、ロック史だけがポピュラー音楽史ではなく、同時期にロック以外の重要な系譜もたくさん存在しています。

分野別音楽史なのでこの記事ではロック

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【分野別音楽史】#08-1 ロックへと繋がるルーツ音楽の系譜(ブルース、カントリー)

【分野別音楽史】#08-1 ロックへと繋がるルーツ音楽の系譜(ブルース、カントリー)

『分野別音楽史』のシリーズです。
良ければ是非シリーズ通してお読みください。

今回はブルースやカントリーの系譜について見ていきたいと思いますが、その前にここで、筆者のスタンスを再表明しておきたいと思います。

現在一般的に「ポピュラー音楽史」といえばその中心にある視点が「ロック史」となっていて、「ポピュラー音楽史」を調べるとルーツミュージックからロックへと連なる物語は非常に多くの方が語っています

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