音楽における楽譜の偉大さよ

先日聴講した作曲講座にて、若い作曲専攻の学生の楽譜を見ながら時代が進んでいることを感じつつも楽譜というものの普遍性とすごさを痛感した
さすがに何百年と音楽を音楽たらしめているツールである

ちなみにここでいう楽譜とは西洋音楽における楽譜を指す

コンピュータを使って音楽はより簡単に誰でも作ることができるようになったし、楽譜のように実音が記録できない媒体よりも、実音として音楽を記録できるし保管もでき

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シェケナベイベ!
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無関係で善良な… 《変わらない一日》をアーカイブでみること

坂本光太さんのリサイタル「暴力/ノイズ/グロボカール」にて日本初演されたグロボカール作曲《変わらない一日》(1975)のアーカイブ映像を、遅ればせながら拝見した。

実際に起こったクルド人弾圧事件を基に構成されたシアターピース。
それぞれの楽器が明確に役割を与えられていて、物語として理解しやすい。
目を背けたくなる暴力的なバスクラリネットと打楽器、暴力に無頓着なチューバとエレキギター、見せしめとし

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ステキな作曲レッスン①ハンス・アブラハムセン

西洋クラシック音楽を根とする職業作曲家(現代音楽の作曲家の多くを含みます)になる道筋というのはいろいろと考えられるのですが、その中でもスタンダードなものとして、音楽大学で作曲を専攻して勉強する方法があります。

4年間の勉強期間には、自作の作曲と並行して、他の作曲家の作曲技法を勉強したり(楽曲分析や、管弦楽法、対位法、和声学など)、音楽史、楽器の演奏を勉強すること等が含まれます。分野が広いので、そ

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ベートーヴェンが忘れ去られる時  パムク 『わたしの名は赤』

オルハン・パムクの『わたしの名は赤』について。

オルハン・パムクは、1952年生まれのトルコ人作家です。村上春樹氏がノーベル文学賞を受賞するのではないか!と初めて話題になった2006年にノーベル賞を受賞した事もあり、日本でもよく知られている世界的人気作家です。東西の文化が衝突する街“イスタンブール”を非常に魅力的に描く作家で、僕も彼の作品を読んで、どうしてもトルコに行きたくなり、二年ほど前に訪れ

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楽譜のお勉強②マウロ・ランツァ『謝肉祭と四旬節の争い』

うちの書棚に眠っている楽譜を音源と併せて読んでいく記事のシリーズ、第2回はイタリアの作曲家マウロ・ランツァ(Mauro Lanza, b.1975)の弦楽八重奏曲『謝肉祭と四旬節の争い』を見ていくことにします。

私は2009年にドイツのケルンに勉強のために移住し、2013年からはフリーランスの作曲家として、また2014年からは音楽大学の非常勤講師も務めながら生活してきました。現在はデトモルトとい

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「じぶん」を奏でる声のかさなりーおととことばこ の、まにふぇすと

HPを、すこし、変えようとおもう。

「おととことばこ の、庭」→「おととことばこ 」

庭、をとる。

理由:「ばこ」が、もう、もともと「庭」の意味、というのと。

「庭」ということばは宇宙をはらんでいてとてもすきなのだけれど、ひとびとがただ集っているばしょ、という表面的なイメージを想起させることば、文字のような気がして。

あらゆるひとが(ひと以外のすべての存在もね)「じぶん」とつながり「じぶ

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きゃっ!なんとうれしいことでしょう
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新曲の楽譜へのアクセス

最近、幾人かの知人からお話を聞いていると、日本での音楽批評の土壌をもっと豊かにしたいという声が結構あることに気付きました。日本の音楽シーンの魅力をしっかり伝えようと努力してくださっていることがよく伝わる批評もあれば、問題点を辛辣に突いて気づきを促す批評もあって、読み手としては結構楽しく読んでいるのですが、言われてみれば確かに、私が暮らしているドイツのような批評シーンの広がりはないのかな、と感じる場

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アルバムを10枚選ぶなら/2020年上半期

東京都内のあるバーにて、音楽好きの友人とワインを飲みながら「あの世に持っていきたいアルバムを10枚選ぶなら、どれにしよう」という、傍から見れば莫迦莫迦しい、けれども、本人にとってはかなり重要な問題について検討した。もっとも今回が初めての検討ではない。年に1、2回はその友人と、あるいは独りで考える問題だ(ほんと)。

 そういえばこの前、本屋で時間をつぶしていたときに「今日の下着で救急車に乗れるか?

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お仕事のご依頼について

こんにちは、作曲の稲森安太己です。

クラシック音楽の作曲を勉強して、現代音楽と呼ばれるジャンルの音楽を主に作曲しています。現在はドイツを中心に活動していますが、作曲のご依頼はどこにお住まいの方からもお受けしています。

ホームページにコンタクトフォームがありますので、ご興味がおありの方はぜひホームページからご連絡ください。

ホームページには、私の作品リストや演奏会予定等も掲載されておりますので

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楽譜のお勉強①ベント・ソーレンスン『シャドウランド』

先週から始めたnoteの記事、おかげさまでたくさんの方に読んでいただけているようで、嬉しく思います。ありがとうございます。noteは「いいね」などのリアクションがなくても、読まれた総数が分かるシステムであることを始めてから知りました。とてもいいシステムだと思います。記事を書いていこうというモチベーションに繋がります。

さて、noteを始めたばかりということもあって、今回も新シリーズ記事の第1回で

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