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イギリスで広がる「ウォームバンク」と暖かいコミュニティ
12月のはじめから中旬にかけてイギリスには寒波が訪れ、気温が零下になる日が続きました。そんな中、低所得者層に食料を無償で提供する「フードバンク」に続いて「ウォームバンク」が全英に広がってきています。エネルギー価格高騰の冬、誰もが暖かい場所で過ごせるようにという取り組みです。
イギリスの寒波と光熱費の暴騰
11月末に日本に一時帰国するまでは、イギリスで「今年の冬はあまり寒くならないね」と言ってい
ブルシットジョブとエッセンシャルワーク
イギリスで日本相手に仕事をしていると、無駄な仕事にお互いが時間とエネルギーをさくはめになり、日本の労働生産性が低いのもさもありなんと思うことが多いです。労働時間が長いのも、真に必要な仕事をしているのではなく、無駄な「ブルシットジョブ」を几帳面にやっているからではないかと思います。その反面、本当に必要な「エッセンシャルワーク」は、コロナ禍でその価値が再評価されました。コロナを機に、仕事について今一度
もっとみる女性に関する失言パレード:年長男性が無意識バイアスから脱出するために
少し前に話題になった吉野家の「シャブ漬け」発言は、日本社会に根強く残る様々な場面での女性差別問題について改めて認識を強くするものでした。でも、イギリスから見ている私にとっては「またか」だったり「私は逃げ出せた」と一人勝手な安心感でつい済ませてしまいがち。神奈川県の女性活躍事業の話もあいまって、日本で意思決定層として活躍している年長男性の方に一言申し上げたいことを自己反省も込めて書きます。
社会人
東京五輪の陰で家を追われる人々
日本で東京五輪が行われていた時、イギリスBBCが取り上げたのが「東京のホームレスの隠れた姿」という話題。東京五輪のかげで路上生活者たちが行き場を失っているというものです。
東京五輪とホームレス
東京五輪が決まった2013年以降、五輪会場周辺などで生活しているホームレスの人々を当局は厳しく取り締まってきたとBBCは伝えています。日本政府や東京五輪当局は外国メディア、海外の五輪関係者や訪問客に日本
アロットメント:イギリス市民農園
イギリスにはアロットメント(Allotment )と呼ばれる、日本でいうところの「市民農園」が全国中にあります。似たような制度は日本を含め世界中に広まっていますが、イギリスが発祥とのこと。その起源や移り変わり、現在の事情について紹介します。
アロットメント・ガーデン「アロットメント」または「アロットメント・ガーデン」と呼ばれる制度は農業を専門としない一般市民が小規模な土地を借り、主に自家消費のた
ゼレンスキー演説から学ぶ発信スキル
ロシアのウクライナ侵攻が始まってから1か月になりましたが、未だに戦争は終わりの兆しが見られません。ウクライナのゼレンスキー大統領は各国に向けて支援を要請する演説をしていますが、日本でも行われたので聞いた人もいるのでは?
全く異なる話題ですが、気候変動やSDGsについての情報拡散が難しいという悩みをよく聞くので、彼の発信方法からヒントを学べるのではないかと思いました。
ウクライナ政府の情報戦略戦
脱ロシアと脱炭素:エネルギー安全保障
ロシアのウクライナ侵攻に対する経済制裁の影響から、欧米諸国の脱ロシア化が始まっています。ロシア産エネルギー資源の依存度を下げるために、石油やガスの供給をロシアに大きく頼るヨーロッパ諸国ではエネルギー政策を抜本的に見直さなければならなくなりました。「脱ロシア化」を契機に「脱炭素化」のスピードが速まることになるかもしれません。さらに、世界中でエネルギー政策全般が再点検され、各国は「エネルギー安全保障」
もっとみるロシア経済制裁:ESGとSDGs
毎日、ウクライナ紛争のニュースが入ってきて、はらはらしています。爆撃などによる被害の様子を見て早く戦争が終わってほしいと願いつつ、自分ができることは何もないという無力感もあります。そんな中、「ESG」とか「SDGs」などの一見関係のないようなキーワードが出てきて、遠い外国に住む私たち一般人でもできることがあるかもと思い直しました。
ロシアのウクライナ侵攻
イギリスではここ数週間毎日、ロシアによ