サンデル

マイケル・サンデル「能力主義から離れ、仕事の尊厳について考えてほしい」【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.182】

ベトナム戦争真っただ中の1971年、2400人のカリフォルニアの学生を前にロナルド・レーガンとの討論に挑んだ18歳のマイケル・サンデルは、早くも敗北から教訓を得た。現在ハーバード大学で政治哲学を教えるサンデルは、そのときの様子をこう振り返る。 「私は高校時代に培った最高のディベートスタイルでレーガンに容赦なく質問を浴びせましたが、まるで暖簾に腕押しでした。レーガンはどんな質問も軽くかわし、ユーモアたっぷりに自分の見解を披露しつつも、長髪の若造に敬意を払うことを忘れませんでし

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マルクスさん、今生きてたら何を物申す?

資本主義って良いの?悪いの? とにかくビジネスをイケイケに楽しんでいる、もしくはお金がどんどん増えてくのを楽しんでいるタイプの人。周りにいませんか? 新自由主義バンザーイ。成長!努力できないのは自分の責任だ、ついて来れねー奴仕方ねえ。みたいな。 私は恥ずかしながら、今頃になってマルクス先生のお本を読みました。 Wiki引用:カール・マルクス(ドイツ語: Karl Marx, 1818年5月5日 - 1883年3月14日)は、プロイセン王国出身の哲学者、思想家、経済学者

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私有財産権について〜あなたの能力と成果はあなただけのものか?〜

まず、私は社会主義ファシズムに対して徹底的に反対することは明確にしておきたい。まあ、これに賛同する人はいないだろうが。私がここで提起したいのは、私のものとあなたのものとの境界線は一体本当に存在しているのかということである。 能力・財産の個人所有は可能か?能力や知識、財産は「持っているかどうか」が常に問われている。しかし、能力は「持つ」ことが果たして本当に可能なのだろうか?そして、その能力を行使して獲得した財産はあなただけのものだろうか?政治哲学者マイケル・サンデルは、あなた

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能力主義は正義か 根源的な幸せの形

「能力主義は正義か」の動画を見た時に、自分の中のピースがいくつか繋がったので、備忘録に記します。 挫折しそうな学生をなんで支援したくなるのか論文が書けなくて博士過程をやめる学生。 レポートを進めることができなくて留年・退学する学生。 出席しなくて留年する学生。 いずれもシステム上で、能力が不足しているので卒業・進級できません、となります。別に働き口はあるし、きっとその道だけが幸せなわけでもない。わざわざ苦労して卒業しなくても生きていけます。 でも本人が「卒業したい。やら

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お小遣いをお手伝いのご褒美にしない

以前に投稿したよう「お小遣い制度」は複利で運用している我が家だけど、お手伝いのインセンティブとしてのお小遣いは渡さない判断をした。この考えに至った経緯として、コーチングの先生との出会い、オススメされた書籍、経済と倫理との関連などの話題について。 もちろん、おうちの数だけ考え方があるので、論破するつもりも論破されるつもりもない。いろいろ知った上で至ったのであれば、その判断は尊いものだ。 子育ての悩み事が読書に救われた話長女が4~5歳くらいの頃、クセが強くて手を焼き、コーチン

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サンデル『実運』感想:21世紀の「スゴイ人」「エライ人」問題

どうも、上海から来ました悪い猫です。普段は恋愛やら男女やらで浮ついた話題を書いているのですが、今回は今さら読書感を簡潔に書いていこうと思います。 マイケル・サンデルの『実力も運のうち 能力主義は正義か?』という本について書いていきたいと思います。 トランプ減少から見る近年リベラルが大衆から支持されなくなった原因の一つ、学歴偏重社会について分析した本です。 単純化して要約しますと、この本は 「近年のアメリカは学歴偏重社会、実力社会であり、この社会は階級間の流動性を低くし

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身近にあるトロッコ問題

私が住んでいる地域でも、再び飲食店の酒類提供が禁止となることになった。それを受けて 「この政策によって救われる命と失われる命のどちらが多いんだろう?」 と問いかける人がいたので掘り下げる。 数値化を試みた人がいた少し調べると2021/7/20付で東京大学の方が「コロナ禍の自殺・コロナ後の自殺」という分析結果を公開していた。 https://covid19outputjapan.github.io/JP/files/FujiiNakata_Suicides_Slides_

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「能力主義」から考えること

 サンデルさんの新しい本でもテーマになっているが、能力主義ってものがある。これはどういう考え方かっていうと、思うに、「報酬の高低を能力に準拠して変える、という考え方」だと説明できて。だから高い能力には高い報酬が払われるし、高い報酬が払われるってことは、高い能力があるってことだ、と考える、ということになる。  で、それって生まれや育ち、そして運といった能力の構成要素を無視するってことなので、競争は不平等になるし、高い能力と報酬の受け取り手に慢心を芽生えさせるから良くないよね、

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〈初学者〉にも読みとれること

書評:仲正昌樹『現代哲学の最前線』(NHK出版新書) 本書は、現代哲学を広く見渡した上で、その流れの中心にあって、いまも最前線にあるテーマを紹介したもの、だと言えるだろう。したがって、個々の議論を正確に追っていける人はそう多くはないだろうし、ましてや哲学の〈初学者〉ですらない私には、そんなことは出来るわけもないので、ここでは哲学にも興味を持つ〈門外漢〉が、本書をどのように読んだかを示すことで、多くの一般読者の用に供したい。 本書の具体的な内容については、「yasuji」「

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壁・顔・箱~自己と他者を仕切る境界

※※ヘッド画像は カワサキタカシ さまより ※安部公房『壁』のネタバレがあります。 安部公房は『壁』『他人の顔』『箱男』にて、一貫して同じ問題を扱っていたのではないか。実は〈壁〉も〈顔〉も〈箱〉も本来は同じものかもしれない。 『壁』を再読したときにそんな発想が浮かんできた。 『壁』の第一部「S・カルマ氏の犯罪」を読む特に『壁』の第一部「S・カルマ氏の犯罪」を読んでいると、「自我と外界の境界」について考えさせられる。主人公は名前を奪われた男であり、名前という根本的なアイデ

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