倉本圭造

原生林のような豊かで生命力に満ちた経済の実現を目指す、経営コンサルタント・経済思想家。著書に『日本人のための議論と対話の教科書』『みんなで豊かになる社会はどうすれば実現するのか?』『日本がアメリカに勝つ方法』『21世紀の薩長同盟を結べ』。

倉本圭造

原生林のような豊かで生命力に満ちた経済の実現を目指す、経営コンサルタント・経済思想家。著書に『日本人のための議論と対話の教科書』『みんなで豊かになる社会はどうすれば実現するのか?』『日本がアメリカに勝つ方法』『21世紀の薩長同盟を結べ』。

最近の記事

「20世紀型反権力の終わり」としてのG7広島サミット(5月記事まとめ)

広島の平和記念公園の原爆死没者慰霊碑(トップ画像はwikipediaからお借りしました)に、 …と刻まれている事は有名で、原爆を落としたのはアメリカなのに、なぜ「繰り返しませぬ」という言葉になっているのか?と怒っている右翼の人を時々見かけます。いわゆる「自虐史観」だというわけですね。 ただ一方で、「本当に過ちを繰り返さない」ためには、単に核保有国が全部悪いということで否定し続けていればいいというわけでもないのは明らかです。 実際に人類は核兵器を持っていて、例えば西側諸国

    • 明治神宮外苑再開発にそれでも私が”賛成”する理由

      先月末にアップした「神宮外苑再開発に私が”賛成”する理由」という記事はかなりネットで読まれました。 詳しくは上記記事を読んでほしいですが、とりあえず物凄くざっくり要約すると、以下のようになります。 めっちゃ端折って要約しているのでこの件についてよく知らない人はぜひ上記リンクから先に読んでいただければと思います。 ・ その後一ヶ月の間、「反対派」の人から私のTwitterアカウントに殺到するコメントの量はなかなか未体験レベルに凄かったです。 そのなかには、冷静な事実関

      • 映画『スーパーマリオ』の世界大ヒット=『”余計な理屈”に毒されてない映画』の勝利?

        日米合作(任天堂とイルミネーション社)で製作され、世界でも日本でも大ヒット中の映画『ザ・スーパーマリオ・ブラザーズムービー』見に行きましたか? 日本でも2023年最速で80億円を超える大ヒット中ですが、世界中でも12億ドルをはやばやと超えた超絶ヒット作になっています。 過去のアニメ映画作品全世界興行収入ランキングはディズニーの「アナ雪2」が一位だったんですが、映画マリオは「初週興行成績」でそれに次ぐ2位、一方で「最初の週末ランキング」で計測すればマリオが勝っていたりするデ

        • 今月公開のウェブ発信集および会員向け月末恒例近況報告&雑談4月末編

          トップ画像はウィキペディアより歌川広重の「富士山と桜」 かなり熱心に倉本圭造の言論に注目してくれている人でも、note以外の場所で発信している記事などを見逃している事が多いからマトメてほしいという要望を受けたので、毎月月末に一箇所にまとめておくページを作ることにしました。 その後、毎月恒例の会員向け近況報告&雑談が続きます。 まずは、毎月このnoteで公開している記事ですが、先月末の二本の記事は、今月もそれぞれ「先週最もスキされた記事」「先週最も読まれた記事」などに選ば

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        • 倉本圭造のひとりごとマガジン
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        • 新刊『繁栄のボーナスタイム』原稿先行公開
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        • 幻の原稿を供養します「”ピシャリスキル”でウザいを解決!」
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        • 倉本圭造の5年ぶり新刊先行公開note
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          明治神宮外苑再開発の話(後編)…日本における「双方向の話し合い」はどうすれば可能になるのか?

          トップ画像は神宮外苑のイチョウ並木(ウィキペディアより) 今日二本目は全然違う記事を書いていたんですが、今朝アップした前編記事が過去最大ぐらいにバズって色んな意見が飛んで来ているので、それに答える形で補足記事を書きたいと思います。 とりあえずまず前編記事をお読みください。 今回の後編記事では、寄せられた多くのコメントの中から単純に前編に少し追記するだけでは足らず、追加の考察が必要になっている部分についてまず書きます。(見出し1−2まで) そしてその上で、どちらにしろ変

          明治神宮外苑再開発に私が”賛成”する理由

          トップ画像は神宮外苑エリアの空中写真(ウィキペディアより) 故・坂本龍一氏も熱心に活動していたという「明治神宮外苑再開発反対運動」が佳境を迎えています。2024年の着工に向けて既に準備工事が始まりつつあるからです。既に先月22日に、準備工事としての神宮第二球場の解体がはじまりました。 私は何年か前にこの話題が紛糾し始めていた頃には、「何このサイテーな再開発事業!小手先の儲け主義も大概にしろよ!ふざけんなマジで脳みそ腐ってるのか!」ってぐらい怒りを感じていたんですが、ある程

          今月公開のウェブ発信集および会員向け月末恒例近況報告&雑談3月末編

          Photo on Unsplash by Glen Carrie かなり熱心に倉本圭造の言論に注目してくれている人でも、note以外の場所で発信している記事などを見逃している事が多いからマトメてほしいという要望を受けたので、毎月月末に一箇所にまとめておくページを作ることにしました。 その後、毎月恒例の会員向け近況報告&雑談が続きます。 まずは、毎月このnoteで公開している記事ですが、先月末の二本の記事は、それぞれ「先週最もスキされた記事」「先週最も読まれた記事」などに

          「日本はAIの活用で最先端を行ける」とChatGPT開発者が言う理由について考える

          トップ画像は、テレビ東京系WBSのAI特番に出てきた、今をときめく超凄い対話AIのChatGPTを作ったOpenAI社のCEOサム・アルトマン氏の発言スクリーンショットです。(”批評”目的の引用のため著作権的に問題ないと判断していますが、権利者の方で異議があればこちらからご連絡下さい) 以下に番組の「延長戦」部分が公開されていますが、結構力入ってました。 動画本編は有料ですが下のサイトで見れます。 また、OpenAI社でChatGPT開発チームにいる、日本育ち中国系カナ

          AIで人間の仕事はそう簡単にはなくならなさそうな理由(AIは神か?パートナーか?)

          トップ画像はStable DiffusionによるAI生成絵 昨年からAI(特に生成系AIという分野)の進歩が爆発的で、今年に入ってからの対話型AIのChatGPTの大ヒットもあって、「自分の仕事がAIに奪われてしまうのではないか?」という恐怖心を持っている人も結構いると思います。 先週末に大学時代の友人たち(全員コンサルに就職)と20年以上ぶりに会って飲むという体験をしたんですが、新卒で入った外資コンサルで今は役員になってる友人が、 …と言ってて、一部の”知的(とされ

          今月公開のウェブ発信集および会員向け月末恒例近況報告&雑談2月末編

          Photo by Glen Carrie on unsplash かなり熱心に倉本圭造の言論に注目してくれている人でも、note以外の場所で発信している記事などを見逃している事が多いからマトメてほしいという要望を受けたので、毎月月末に一箇所にまとめておくページを作ることにしました。 その後、毎月恒例の会員向け近況報告&雑談が続きます。 昨月末に、 …みたいなことを何人かに言われて「そりゃそうかもしれん」と思うようになったので、今月はちゃんと「ネットで発信」をやらなくち

          なぜ日本人の「議論」はこれほど不毛なのか?ひろゆき&成田悠輔的言論に対抗するにはレッテル貼りじゃダメ。

          (トップ画像は成田氏の著書『22世紀の民主主義』書影) 今月半ば頃から散発的にネットで話題だったのが、米国のイェール大学助教授にして日本でコメンテイター業を趣味でやってる成田悠輔氏の「老人は集団自決するしかない」発言が、ニューヨーク・タイムズなどに取り上げられて、タッグを組んで出ていることが多い「ひろゆき」氏も含めて色々と叩かれていた話です。 個人的な意見として、 「ひろゆき&成田論壇」的な方向性に自分は反対だし、なんとか克服していきたいと思っている …ぐらいではある

          『電気自動車の急速な普及で日本の自動車メーカーは数年後に消滅する』という話をどう考えるべきか?

          (トップ画像はウィキペディアよりテスラ本社) 先日、長らくトヨタのレクサスファンだった米国在住の日本人女性がテスラを試乗して、凄い「先進的!」だと感じてトヨタやばいんじゃないの?という話をしているツイートが話題でした。(その後乗り換えて購入したらしい) こういうツイートはたまにあって、そのたびに激論が交わされているのを見ます。 もっと過激な、ある種の「シリコンバレー的先進性」が大好きで「日本的」なアレコレが大嫌いなタイプの人たちの間のSNS議論では、今後数年で日本の自動

          月末恒例会員向け近況報告や雑談など。1月末編。

          月に一回、だいたい月末には、最近の近況報告とか、最近読んだ本とか、クライアントで起きたこととか、時事問題に関する感想とか、そういうのをざっくばらんに語ってしまう回にしようと思っています。 ・ 2023年も一ヶ月が過ぎてしまいました。あっという間ですね! 今月は、昨年末に書いた「中年のキャリア論」がずっと地味に読まれ続けていましたが、 それ以外はネットで何か発言するのを控えて、色々と地味に「次」につながる仕事をしている感じでした。 なんか、もう自分40代後半にさしかか

          世界で唯一「アバター2」が1位にならない国=日本をどう考えるか?という話。

          ジェームズ・キャメロン監督映画「アバター2 ウェイ・オブ・ウォーター」は、全世界”歴代”興行ランキングで4位につける大ヒット、3位のタイタニックを抜くか抜かないかのデッドヒートになっているそうです。 ちなみに「全世界興行収入歴代1位」、つまり「人類の歴史上最も見られた映画」は「アバター1」なんで、世界的に見てこの「アバター1・2」という映画が物凄い化け物コンテンツであることがわかります。 しかし! なんと、(おそらく)世界の中で日本だけ、国内興行ランキングでアバター2が

          アベノミクス時代が終わるにあたって、改めて「日本国債は無限に発行できるから何も問題ない説(≒MMT)」について考える。

          トップ画像はウィキペディアより日銀本店 SNSにおけるネットバトルにおいても、公式の政策論議においても、「日本政府は国債を無限に発行できるのだから何も問題ない」的な発想(≒”MMT”的なもの)に対する議論が激しくなっています。 昨日「令和国民会議(令和臨調)」っていう岸田首相肝いりの有識者会議が提言を出してたんですが、「アベノミクス時代への決別を提言している」ということで、SNSの金融専門家の人達が結構ザワザワしてました。 僕はもってまわった「役所の文書」を読むのに慣れ

          月末恒例会員向け近況報告や雑談など。年末編。

          月に一回、だいたい月末には、最近の近況報告とか、最近読んだ本とか、クライアントで起きたこととか、時事問題に関する感想とか、そういうのをざっくばらんに語ってしまう回にしようと思っています。 ・ 年末ですね!!! 今年は本当に世界的には激動の年という感じで・・・あ、でもコロナ騒動と今とどっちが「激動」なのかは難しい問題かな(笑) 2019年までの平和な世界と比べると、コロナの時期は本当にありとあらゆる事が「激変」した時期だったと言えると思うんですね。 でも当時は「形とし