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サイエンス×テクノロジー=エンジニアリング

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科学とは「事物の本質を表す体系的な知」であり、技術とは「特定の場面で応用される実践的な知」である。すなわち工学および工業とは「人々にとって有用な構造物や発動機関の設計・組立・運用… もっと読む
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#コラム

人に寄り添う「温かいテクノロジー」 〜LOVOTにみるAIと人間との共生

人に寄り添う「温かいテクノロジー」 〜LOVOTにみるAIと人間との共生

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

生成AIが世の中を賑わせてる今日このごろ。あっという間に文章の要約をしてくれたり、アイデア出しのブレストに付き合ってくれる新テクノロジーは私たちの生産性をもう一段ひきあげてくれそうです。

これまでもAIと呼ばれるものが多々ありましたが、今回の生成AI系はあまりのも多くのことをこれまでにないレベルでこなすため、ついに「AGI(汎用人工知能)」の時代がくる

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『科学』と聞くと、『なんだか難しそう』と思ってしまう理由についてーわかりあうために必要なコストー

『科学』と聞くと、『なんだか難しそう』と思ってしまう理由についてーわかりあうために必要なコストー

科学者って頭良さそうだ。なんだか難しそうだけど、頭のいい人たちが、意義深い事をやっていそうな気がする。

本当にそうだろうか?

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この記事では、『科学は難しそう』というイメージが無くならない限り、大学や研究所は衰退するのではないか?という疑問を深ぼってみる
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・大学の財源の4割が税金で賄われている多くの科学者は、社会にいる沢山の人が働いて捻出した税金

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一歩ずつ進む無線給電。想定されるユースケースとは?

一歩ずつ進む無線給電。想定されるユースケースとは?

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

もうすぐ師走。気づけばほぼ1年余り在宅勤務をしています。このような生活が続くとは、全く想像もしていませんでした。急ごしらえで整えたデスクスペースですが、その後も様々な機器が増えていくにつれて、電源ケーブルやら充電のためのケーブルやらがスパゲッティのように増殖してきています。

以前、コンセントがなくなる日がくることを願って、こんな記事を書きました。

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『 #はたらく細胞 』で人体の細胞数が37兆個なのには根拠がある

『 #はたらく細胞 』で人体の細胞数が37兆個なのには根拠がある

生物屋として今期注目のアニメ『はたらく細胞』がスタートしました。

少し感動したのは、オープニングの歌詞です。

37兆個の一人、次に会うのはいつかな

また、第1話は次のナレーション(by 能登麻美子)から始まります。

人間の体の中には約37兆2000億個の細胞たちが、きょうも元気にはたらいている。

人間は60兆個の細胞からできている、と聞いたことのある方は多いと思います。なぜ本作では「37

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EBM = 科学的根拠にもとづく医療の『科学的根拠』って何?

EBM = 科学的根拠にもとづく医療の『科学的根拠』って何?

『医学情報を読み解く』その1

『魚を与えるのではなく、釣り方を教えよ』という格言についての解釈はいろいろありますが、医学や健康に関する情報を集めるという観点に立つと、この考え方は有用だと思います。新型コロナウイルスのように未知の脅威がある場合は、情報をたくさん知ること、いち早く知ることが大事な場面と言えますが、私たちが普通に生活する中で必要な情報は、どちらかというと正確性、再現性が求められます。

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テクノロジーとビジネスとデザインの越境者でありたい

テクノロジーとビジネスとデザインの越境者でありたい

あなたは半年後、3年後、5年後、どんなデザイナーになっていたいですか?

この質問は現在開催中の「#こんなデザイナーになりたい 投稿コンテスト」のお題。

そして、これは割と短中期的なヴィジョンを語りなさいというお題設定。スタート地点前後の人は即答できるかもしれないが、もうちょい先まで登った身としてはなかなか難しい質問でもある。

スタート直後の時であれば、あんな仕事をしてこんな仕事をして、こんな

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ものは考えよう-技術屋だったら、SF映画で夢見たことを実現してみたいと思うはず

ものは考えよう-技術屋だったら、SF映画で夢見たことを実現してみたいと思うはず

左の写真は1996年にNTT研究所が試作した腕時計電話だ。携帯電話の一つの方式だったPHS(Personal Handy-phone System)を使っていたので「腕P」という愛称になった。1998年の長野オリンピックでも使ってもらった。その頃から毎日のように腕Pをはめて仕事をしていたのだけど、会う人が珍しげに見てくれ、最後の決め台詞は「試作品だから1台500万円だよ!」というとみんな目を丸くし

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デザインのラジオ体操〜ノンデザイナーのための観察スケッチ入門〜

デザインのラジオ体操〜ノンデザイナーのための観察スケッチ入門〜

#観察スケッチ が盛り上がってくれたおかげで色々な人と繋がれてありがたいです。そして、超ハイレベルな人が増えたのは嬉しいのですが、あまりにも上手過ぎるスケッチに初心者さんがビビってしまっているのが心配です。(親心的な感じ)

※観察スケッチの記事が未読の方は「デザインの筋トレ〜伝説の世界的デザイナーに教わった観察力を磨くとっておきの訓練法」を読んでから今回のを読んでもらえると、取りかかりやすいと思

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誰も君のコンテンツなんか見てない。 1203

誰も君のコンテンツなんか見てない。 1203

noteや自社のオウンドメディアのコンテンツを作成する上で、常に心にとめているのが、『誰も君のことなんか見てない』ということ。

昔よく読み返していたブログのタイトルから拝借したのですが、基本的に、世の中の人たちは自分や自社が発信したコンテンツやメッセージに興味を持ってくれない、という前提を持っています。

総務省が発表している情報センサスで「インターネット登場以降、情報量が爆発的に増え、情報が届

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AIが「人権」を持つかもしれない時代

AIが「人権」を持つかもしれない時代

こんにちは! 野本です。
今日はAIと人間の境目が、わかりにくくなってきた、というお話です。

中学生の長男が夢中になってる「Vsause」は、1500万人の登録者を持つYoutubeチャンネルです。
作ってるのは米国のマイケル・スティーブンス。
最近ではよく科学や心理学、カルチャーなどを取り上げてます。

「人はなぜ恐怖を感じるのか」
「今っていつなのか」
「人はどんな味なのか」

などなど、ヤ

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再読必至!文系向けオススメ理系本10選

再読必至!文系向けオススメ理系本10選

こちらの投稿はツイッターのアンケートでご要望が多かったテーマです。今後も企画募集をやるのでこちらからぜひフォローを。

理系になれなかった文系君

「文系・理系という分類は日本独特のおかしなモノだ」なんて説があるが、現実には、この仕分けはある程度ワークしていると思う。
私は文系だ。残念ながら。
なぜ残念かというと、正確には「理系に憧れたけどセンスが無かったのであきらめた文系」だからである。

理系

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自動運転車の必須部品「LiDAR」。京セラが参入

自動運転車の必須部品「LiDAR」。京セラが参入

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

先週は夏休みで沖縄を旅行していたのですが、おどろいたことがありました。レンタカーを利用したのですが、まぁ走ればいいやという感じで安いグレードのものを借りたところ、車線逸脱警告やACC(オートクルーズコントロール)等の運転支援機能がしっかりと搭載されていました。一昔前であれば高級車にしかなかった機能が、だいぶ普及してきたことを実感しました。

これらの機能

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ゲームと読書と「身体性」

ゲームと読書と「身体性」

自分はよく好んでこの言葉を使います「身体性」。

意としては基本、ヒトが何かをやる時にはどうしても自分の身体の範囲でしか実現は出来ません。自分の身体という制約を超えてめちゃくちゃは出来ないですよね。宇宙や空は生身では飛べないし、速さも限界はある。

この「身体性」には「身体感覚」も含まれるし、身体には精神や感情も含まれています。それら全てを総合して「身体性」と呼んでいます。

ゲームや読書でも、ス

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ディープラーニングについて学ぶならこの2冊を読むしかない

年末年始はこの2冊を読んでいた。

『はじめての深層学習プログラミング』清水亮
『ゼロからつくるDeep Learning』斎藤康毅

結論から言うと、いま、人工知能やディープラーニングに興味があるひとは、2冊とも必読ではないかと思った。

アプローチが完全に対称的なので、両方読んだら、理論と雰囲気について、見通しがつくようになったのがとてもよかった。

『ゼロからつくるDeep Learning

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