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#自分

l'obscurité et les mots

l'obscurité et les mots

中途半端だ
わたしは
何もかも

病めない心が恨めしい
痛まない胸がもどかしい

いっそ硝子で出来ていたなら
今よりわたしは
楽で居られたのに

少しだけ抱えている闇を
あたかも
特別なことかのように綴り
言葉に込めることは
得手

半端なんだ
なまじ強いばかりに

幾ばくかの言葉を操れるからこそ
誇張して
すかすかの闇が
膨らんだように見えるんだ

雨が降ると責めたくなる
自分を

狡いわたし

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Une belle émotion

Une belle émotion

走って
走って

息が続かないまま

我武者羅に
求めてばかりの
わたしだから

偶には歩いてみようと思う

ゆっくり
幸せを捜してみる

歪んで捻れた
わたしの頭も
少し 冷静に成れるときがある 

あのひと

お陰

だろう

でも
この気分は長く続かないだろう

だからこそ
大事にするんだ

喪くしてしまわない様に

抱きしめるみたいに
護る

自分の中の
昏いもの

たぶん
もうすぐ

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déception

déception

わたしは
わたしの淋しさを紛らわす為に

ぽっかりと抜けるように空いた穴

紛い物で埋める

何でもいい訳じゃないけど
何でもいいときもある

その刹那は
忘れていられる

だけど
又独りになった時
ふと
我に返った時

叫びたくなる位
辛くなる

繰り返すことが
愚かだとは思う
わかってるのに

そうやって
わたしは

自分に失望してしまうのだ

でもね 時に人はね

自分で自分がわからなくなるの

自分で思ってもないことをしてみたり

あの時したことが信じられなかったり

はたからみたら あなたはあなた

だけど自分にとっては

本来の自分ではない

どっちが本物なんだろうね

全部自分なのかな

私とあなたは仲間かな

L'eau devient solide quand elle gèle.

L'eau devient solide quand elle gèle.

どれくらい経ったのだろう

この感覚
を知ってから

時々
酷く冷静になる
自分の思考

嫌いではない

凍える程に
冴えてゆく感覚

平気なわけではない

また強がる

何処に行っても
素直にはなれない

いろいろと思い出してばかり

なぞる記憶は
虚しさを促す


仰ぐ
天井を

誰も居ない

期待は捨てろ
欺瞞は持つな
悲観は育つ
助けは来ない

宗教や信仰についての雑記 #153

宗教や信仰についての雑記 #153

◯「きれい」と「美しい」

高校生の頃、美術の先生が「きれい」ということと「美しい」ということは違うと言っていました。でも、この二つがどう違うのか、結局詳しいことは聴けませんでした。

一般的に「きれい」は、主に視覚的に美しいことを指し、形、色、質感などが美しく整っている様子を表現したもののようです。
そして「美しい」は、「きれい」よりも深い美しさや感動を表す言葉で、視覚的な美しさだけでなく、内面

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Cœur honnête

Cœur honnête

着飾ったわたしばかり

見てくれるひと

多く 

わたしは
わたしが
わからなくなるばかり

本当のわたし


弱くて
小さな
狂気の塊

爪を尖らせ
牙を濡らし
白い吐息を夜空に吐き出す

こんなわたし

許してくれるひと
なんて

棘ばかりで
抱きしめたら
相手も傷付けてしまう

身を護る刃

鞘におさめる術すら
忘れていた

其れなのに
血塗れのわたし

やせ我慢のあなた

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ラベンダー畑の約束【ショートショート】

ラベンダー畑の約束【ショートショート】

ラベンダー畑と一緒に見た夢がある。夏の日差しが降り注ぐ、何もない平原。遠くまで続くラベンダー畑が広がっている。

風が吹くとラベンダーの香りが全体を包む。瞬きする度に香りが増してくる。風が吹くと香りが強くなるのだ。

僕たちはそこで約束を交わした。二人だけの秘密の約束。一緒に畑を歩く約束。約束は簡単だけど、心は深い。

彼女が笑うと、全てが明るくなる。その笑顔が、僕の世界を照らす。何かを失った時、

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宗教や信仰についての雑記 #28

宗教や信仰についての雑記 #28

◯逆転する視線

自分の弱さを痛感することがよくあります。
身体の弱さだけでなく、心の弱さを思い知らされることが絶えません。
些細なことでも、すぐにイライラしたりクヨクヨしたりして、後になって思い返せば大したことでもなかったことに気づき、なぜあんなにイライラしたりクヨクヨしたりしたのかと、恥ずかしいやら情けないやらで、気分が沈み込んでしまいます。

そんなとき、先日の投稿(#20)で、パウロの言葉

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宗教や信仰についての雑記 #9

宗教や信仰についての雑記 #9

◯「私」についての思考

誰もが自分について、自己イメージというようなものを持っていると思います。
でも「私はこういう人間だ」と考えた時点で、その「私」はすでに自分ではありません。なぜならその「私」を観ているもう一人の私がいるからです。そのとき観られているほうの私は虚像です。
そして「その観ている私がほんとうの私だ」と思ったところでまた、「その観ている私」を観ている私が現れます。

これは無限遡及

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死生観

死生観

私は常に「死」を意識して生きている
いまは何も無く朝目が覚めて夜眠りにつく
当たり前の日常
しかしこれは当たり前ではなくもしかしたら明日の朝を迎えられない出来事が1時間後に起こるかもしれない
家に帰れることがないかもしれない
頭の片隅に必ずこの意識を置いている

しかし今生きているのも事実で起こるかもしれない事象に囚われて生きてもいない

何を言いたいのかと言うと「死ぬ時までは一生懸命」生きるって

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映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」今は亡き完全アウェイの議論の美学に刮目せよ。

映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」今は亡き完全アウェイの議論の美学に刮目せよ。

誰も知らない三島由紀夫の姿がここにある。

憎しみの連鎖が止まらないSNS上で巻き起こる

誹謗中傷を言っては逃げるヒットアンドアウェイで撒き散らされた無責任な言葉たち。

あれは人が人として発した言葉なのだろうか。

多種多様な意見や価値観を持つ人と人が

この世の中にいて当然だ。

対峙するテーゼをぶつかり合わせて

もう一つの何かを見出す議論でもない。

昔、SNSはおろかインターネットさえ

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