『肉体の学校』三島由紀夫【読書感想文】

「こんなに二人が、何も心なんか要らないほど、純粋に身体だけで愛し合ったことはなかったような気がした」

あらすじ

 浅野妙子は、離婚後に洋裁店を立ち上げ、成功していた。ある日、友人から素敵なバーテンダーがいる、と誘われて訪れたゲイ・バアで佐藤千吉に一目惚れする。そこから、2人の関係が始まりだした。感情を揺り動かされならも、妙子の千吉への気持ちは強まる一方であるが……?

感想

 対比的な表現が

もっとみる
スキありがとうございます!これからも頑張ります。

第一巻 戀と離別と

■主な内容

「水野、君ね、女のひとと話したいと思ふ?」「君、今度家へあそびに来ない?姉貴のところへ友達がしじゅう来てゐるんだ。そんな人たちと話してみない?」

 水野は期待をもって友人である呉の家に遊びに行き、姉に好意を抱く。しかし、姉から子供扱いされて心の中で悲しんだり憤慨したり、その家に遊びに来ていた五つ年上の佐伯と姉が親しくするのを見て、何のために来たんだと憎しみを抱いたり、ひとりざわざわ

もっとみる
(●´∀`)ノ~.ア☆.リ。ガ.:ト*・

雑誌「幕間(まくあい)」昭和33年5月号 マクアイ・リレー対談「中村歌右衛門氏・三島由紀夫氏対談」③

※①はこちら、②はこちら

大時代な本読み

歌 お仕事で三島先生にお目にかかったのは、初めは「地獄変」でしたね。歌舞伎座の貴賓室で本読みなさいました。私、それを伺って、先生は歌舞伎をお好きだということが、なんかとてもはっきりわかったのです。

司 全部お読みになったのですか。

歌 ええ、大変なのです。(笑)

三 それで今でもからかわれるのですよ。

歌 いいえ、いいえ、そういうことはありませ

もっとみる

【読書のきろく】金閣寺

「70年前のきょう(7月2日)、京都で金閣寺が焼失した。」

毎日読んでいるメルマガで、そんなコラムが紹介されました。
放火犯人は、寺の青年僧。彼を主人公にしてこの事件について書かれたのが、三島由紀夫の『金閣寺』。三島由紀夫作品も読んでみたいと思っていたので、ここで目にしたのも何かの縁ということで、手に取りました。

とても重厚な作品。テーマも、登場人物も、描き方も。
それが、第一印象でした。

もっとみる
嬉しいです!!
2

【知行合一】知識は行動に移さないと意味がないの?

知識はただ頭に入れるだけでは、
意味がない?でしょうか?
それとも意味があるでしょうか?

「知行合一」「知行一致」という
言葉がありますね。
知識をただ蓄えるばかりでは意味がない。
知識は行動に移してこそ、
その意味が出るという考えです。

更には、知識は行動に移すことで
やっと本質的に、究極的に「理解」
できるというのです。

実践に使われない知識は、
持ち腐れというか、
そんな頭でっかちな学

もっとみる
嬉しいです!
16

今年の新潮文庫の100冊に三島由紀夫が一冊も入っていないことに驚いている。

サンキューです!コメントもお待ちしてます。
1

第一巻 岬にての物語

崖の上からただ白い波を見ただけで、何かを見たわけではないが「人間が容易に人に傳へ得ないあの一つの眞實、後年私がそれを求めてさすらひ、おそらくそれとひきかへでなら、命さへ惜しまぬであろう一つの眞實を、私は覺えてきた」動かすことのできない不思議な満足を抱いた夏の日の話。

 見なかったが、声を聞いた主人公の描写が美しい。

突然私は鳥の聲に似たものをきいたのである。すぐそれは鳥の聲ではないと訂正された

もっとみる
(人´ω`).ア☆.リ。ガ.:ト*
3

「豊饒の海」解説【三島由紀夫】

三島由紀夫の「豊饒の海」は表面的には複雑な小説です。しかし要素に分解すれば簡単です。主に三つの要素、羽衣伝説、仏教、政治経済で成立しています。要点押さえて攻略してしまいましょう。

「豊饒の海」は、

「春の雪」
「奔馬」
「暁の寺」
「天人五衰」

の四部作です。
「天人五衰」の最後に

「豊饒の海」完。
昭和四十五年十一月二十五日

と書いて、三島はそのまま市ヶ谷自衛駐屯地へ行き、切腹しました

もっとみる
ありがとうございます
5

(父親 18代目中村勘三郎に対して)「コンプレックスって感じたことがないねぇ」6代目(当代)中村勘九郎 令和2年7月12日放送『ボクらの時代』より

「勘九郎さんは、どれだけ亡くなったお父様、勘三郎さんに対してコンプレックスを感じていることだろう。」と私は勝手に心配していました。

 それが父親へのコンプレックスはないという。

 勘三郎さんは芝居が上手いのは言うまでもないけど、「平成中村座」-公園で江戸時代の芝居小屋を再現したような芝居小屋を作り歌舞伎を上演したものーのような、実験的な、でも、江戸時代の歌舞伎のスピリットを秘めた公演を行うとい

もっとみる
ありがたや~。
1

坂口安吾と三島由紀夫

夏目漱石の読みに関しては難があると言わざるを得ない坂口安吾だが、本物の文士・デカダン三銃士であることは間違いない。柄谷行人が贔屓するので批判するというような馬鹿なことは私はしない。坂口杏里とは一味違う。

 三島由紀夫をなぜ芥川賞にしないのか、と云って、私のところへ抗議をよこした人がある。事情を知らない人々には、まことに尤もな抗議であるから、この機会に釈明に及んでおくが、三島君は芥川賞復活当時、す

もっとみる
スキありがとうございます。近代文学2.0を始めましょう。
3