眠れぬ夜のブックカフェ

一日一度は書店に通う本屋好き。出版社勤務。元漫画編集者。noteでは、読書や創作、書店…

眠れぬ夜のブックカフェ

一日一度は書店に通う本屋好き。出版社勤務。元漫画編集者。noteでは、読書や創作、書店、出版界の話をします。好きな作家は村上春樹、小林秀雄、佐野洋子、色川武大、川上未映子、大江健三郎、開高健、須賀敦子、太宰治、三島由紀夫、サリンジャー。

マガジン

  • 本の命、本の謎、本の運命?

    本にまつわる謎、本の運命、本好きの宿命、本好きの責任などなど。

  • 読むことは受け身ではない!

    「読む」という行為は、受け身な行為ではない。非常にクリエイティブです!というお話を書いていきます。

  • 私はこんな人たちが好き!

    大好きな作家や作品、また好きなフレーズなどをまてめています。

  • 書くことは人生のスパイスです

    書くとはいったい何か?また、noteを書きながら自分が気づいた細やかなことをまとめました。

  • 本屋さんの話をしよう

    本屋さんや本屋大賞の話、書店業界の話について話をしよう。

最近の記事

【本の値段】文庫1980円は高いか?妥当か?

今日は、帰りがけに 神保町の書店に立ち寄り、 更には、地元の烏山駅でも 駅前の書店に立ち寄りました。 先週後半は風邪を引いてしまい、 なかなか立ち寄れなかったから、 今夜は足が痛くなるまで、 本屋をブラブラしました。 今日は収穫がありました。 大好きな戦後作家の巨人・ 小島信夫の作家論集が 今日、発売だったんです。 大好きな小島信夫。 しかも、小説ではなく、 小島信夫ならではの、 夏目漱石論、 森鴎外論、 島崎藤村論、 石川啄木論、 高浜虚子論、 有島武郎論、 正岡子規

    • 【本屋】街から本屋さんが無くならないためには!?

      本屋さんがどんどん閉店してる。 このままでは、斜陽産業になる。 いや、もうなってるのかな。 そこに、3月12日、 朗報が流れました。 街の書店を支援する プロジェクトが経済産業省によって 設立されたのです。 といって、何か始まった訳では ないらしい。 まずは、これから 書店関係者からのヒアリングが 始まるらしい。 おせえよっ!(汗)。 でも、国がやりだしたんだから、 書店の店長やスタッフには 期待したくなりますね。 3月13日の読売新聞では、 カフェ併設や イベン

      • 【読書】三浦しをんワールド、どれから読めば?ベスト7

        三浦しをん。 もう今では直木賞選考委員にまで なった三浦しをんさん。 三浦しをんさんは、 4種類の得意分野があります。 お仕事ストーリー。 爆笑系エッセイ。 恋愛、ないし非恋愛小説。 底辺的人間のヒューマンストーリー。 私には三浦さん、 同世代として、いつも 目が離せない存在でした。 一度は、新作をお願いしに 編集として、何度か、彼女の所属した 作家エージェント経由で やり取りを数回しました。 結局、実現はできませんでしたが。 私が最初に30代にうつ病休職した時、 本

        • 【反省】文学賞の応募にいちばん必要なのは?

          昨日、有吉佐和子文学賞が  〆切られました。   資格は中学生以上、 中身はエッセイ、 分量は、原稿用紙2〜5枚でした。 さて、先週日曜に、 中身はどうにか2枚を書き、 月曜に郵便局に行き、 速達で、和歌山市文化振興課に 出しました。 それにしても、 しくじった感でいっぱいです。  今回は、原稿用紙に 手書きで書くことに チャレンジしたのですが、 それがまず、余計でした。 大切な相手や大切な主張を 手紙で出す時は、 やっぱり手紙かなあ、と 考えたのですが、それが 災いにな

        【本の値段】文庫1980円は高いか?妥当か?

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        • 私はこんな人たちが好き!
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        • 書くことは人生のスパイスです
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        • 本屋さんの話をしよう
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        • 読書会はたのしい
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        記事

          【書く】書くことで身に付くチカラって何でしょうか?

          日々書くことで身に付く力。 そんなものはあるのでしょうか? 文章がうまくなる? 説得力ある文章が書ける? 名文が書けるようになる? 人を感動させる力が湧く? 正直いって、これらは  あくまで表面的なチカラでは ないでしょうか?   書くことで、 本当に身に付くチカラは もっと別にある気がします。 たとえば、集中するチカラ。 気持ちを統一するチカラ。 自分の言いたい事柄にピッタリな 言葉を探す時のチカラ。 想像するチカラ。 書くことで、 そんな色々なチカラを 使っている気が

          【書く】書くことで身に付くチカラって何でしょうか?

          【真実】真実を求める本能 VS 真実を笑う本能!?

          この世の中の本は、以下の 2タイプに分けられる気がします。 真実に近づこうとする本と、 真実なんて大したことがない、 もっと世界はユーモラスだから もっと世界のディテールを  楽しんだ方がいいと訴える本。 ①真理を信仰する本と ②真理なんてと哄笑する本。 もう察しの言い方は、 勘づいておられるでしょう。 ①は、大江健三郎タイプ。 ②は、筒井康隆タイプ。 普遍的な、宇宙的な真理を めざしたくなるのは、 きっと人間の本能かもしれない。 哲学や歴史、ノンフィクションの

          【真実】真実を求める本能 VS 真実を笑う本能!?

          【読書】作品は、作家から切り離して味わうべきと言うけれど

          「作家と作品は、切り離して 鑑賞すべきだ。 その私生活やスキャンダルは 作品理解のさまたげである。」 読者は本来、 そうしたマインドセットで 小説を読むべきであり、 太宰治は浮気性だったとか、 石川啄木は浪費家だったとか、 三島由紀夫は自己顕示欲求や 承認欲求のかたまりだった、 といったプロフィールは 果たして、作品理解に どれくらい役に立っているだろう? とまあ、日頃は  作家のプロフィールを あれこれ書いている私には 口にする資格はあるのかって 怪しむ方もいますよね(

          【読書】作品は、作家から切り離して味わうべきと言うけれど

          【読書】行きつけのお店のような本はありますか?

          行きつけのお店を持ちたい。 東京みたいな人間砂漠で暮らしてると 顔なじみな人がいる場所というのが どうも恋しくなるらしい。 それが行きつけのお店願望に なるんでしょうか。 私は最近、よく行く定食屋さんが あるんですが、 毎回、注文していないのに、 菜の花のおひたしや だし巻き玉子が1品、 小皿で付けてくれるんです。 嬉しくて、また来たくなる。 行きつけのお店とは、 まあ、宿り木、とも言えますね。 宿り木みたいな作家や本があると、 さらにいいですよね。 ちょっと悲し

          【読書】行きつけのお店のような本はありますか?

          【実況】有吉佐和子文学賞、3・15〆切。朝から全然書けなくて(汗)ヤバいよ〜

          有吉佐和子文学賞、 いよいよ、3月15日〆切。 書くなら今日書き上げねば。 そう思って、朝起きて、 すぐにコメダ珈琲にいった。 リモートで仕事するにも、 やりやすいコメダ珈琲の机は、 きっと、エッセイ執筆にも マストでしょうから。 さて、 モーニングセットも食べ終え、 いよいよ、机の上に原稿用紙を 広げました。さあ、始めますか。 と、ここまでは良かった。 ところが、なかなか、 うまく書けません。 肩がかちんかちんで誤字になる。 それから、久しぶりの手書きで 文字を書く

          【実況】有吉佐和子文学賞、3・15〆切。朝から全然書けなくて(汗)ヤバいよ〜

          【推薦図書】鳥山明にも、読み切り短編集があります。オススメです。

          私は鳥山明さんの 良き読者ではありませんでした。  『ドラゴンボール』を  毎回第10巻前後で挫折する タイプだったから。 格闘ばかりになるのが苦手で。 アラレちゃんは読みましたが。 鳥山先生の死去が報道される中、 このような話をするのは 失礼にならないよう、 気をつけて書かねば、ですね。   今から25年くらい前。 ひょんなことから、   私はフリーランスの編集の立場ながら、 鳥山明さんの読み切り短編集を 編む仕事をいただいた。 『ドラゴンボール』より  そっちの方がだ

          【推薦図書】鳥山明にも、読み切り短編集があります。オススメです。

          【短歌は私小説?】石川啄木と太宰治。どこか似ている…

          石川啄木はウマい。 不来方のお城の草に寝ころびて、  空に吸われし 十五の心 ベタな話ですが私は この短歌を15才の時に 教科書で読んで感動しました。 しばらく、何日もこの歌を 口ずさんでいました。 まるで私の心は、 啄木に吸われたみたいでした。 石川啄木で、 もう一つ、すぐに思いつくのは、 友がみな  われよりえらく見ゆる日よ 花を買いきて 妻としたしむ この短歌も、 共感しやすい美しさがあります。 ああ、われは、、、、。 さて、ここからが本題です。 こんな

          【短歌は私小説?】石川啄木と太宰治。どこか似ている…

          【新聞】それでも、私は新聞が読みたい!!

          新聞。 もうその権威の失墜や、 部数の大幅な下落。 誰もが唱えるオワコンメディア。 それが紙の新聞でしょう。 その新聞に対抗しているのが、  ネットニュースでしょうか。 いや、もはや そうしたジャーナリズムめいた媒体 そのものから人は興味を無くして、 もっともっと個人発信の ユーチューブやSNSでもう十分じゃね? そんな空気も横溢しています。 ただ、 それでも、私は 毎週末、書評が出る新聞紙は 読みたいと思うし、 平日の新聞も、 仕事の合間や終わりに ちょっといっぷくな

          【新聞】それでも、私は新聞が読みたい!!

          【養老孟司】作者の意図を読み間違えて、嗚呼、20年!?

          養老孟司先生。 30代はいつも鞄にいれてました。 『バカの壁』『死の壁』『自分の壁』 『からだの見方』 『解剖教室へようこそ』 『無思想の発見』などなど。 人間には「フツウ」という概念はない。 生物はみな、違いがある。 だから、フツウはない。 それを解剖学の学識を背景に 様々な例えをしながら、 教えてくれた先生でした。 とりわけ養老孟司の名前を 世に広めた平成最大のベストセラー 『バカの壁』の印象は 衝撃的でした。 それがあまりに売れたので、 壁シリーズは次々と発売された

          【養老孟司】作者の意図を読み間違えて、嗚呼、20年!?

          【文学賞】有吉佐和子文学賞、〆切間近。エッセイ好きな方、ご一緒にいかが?

          ああ、もう早いもので、3月。 3月15日には 有吉佐和子文学賞の〆切です。 なのに、まだ何を書くか、 決めていません(汗)。 やはり、 先月にnoteで、 いくつか有吉佐和子に絡めた 記事の中で比較的に ビュー数が良かった記事を もう少し調整してから 送ることにしましょうか。 それとも、もう2〜3回、 記事を書いてみようかしら。 文字数は、 原稿用紙2枚から5枚だから、 ちょうど、noteの記事を 調整すればピッタリ(汗)。 それにしても、 イメージでは 2月末まで

          【文学賞】有吉佐和子文学賞、〆切間近。エッセイ好きな方、ご一緒にいかが?

          【読書は旅行】読書はグレートジャーニーだ!?

          最近、旅をしていない。 というか、 旅に出たいと思わない。 コロナ禍のせいかもしれない。 でもそれで、 不満とか、ストレスが たまってはいない。 旅をしていないな、という 実感がたまっているだけ。 旅がもともとは好きでは なかったのかもしれませんね。 旅好きな人って、 もう旅に出ないと苦しくなる みたいですからね。 でも、あるいは、 読書することで、 旅に出るのと同じ快感を 得ているのかも知れません。 本を読むことで、 昨日より今日、 今日より明日、 少しずつ変化した

          【読書は旅行】読書はグレートジャーニーだ!?

          【差別語】筒井康隆と差別語狩りとわたし?!

          筒井康隆。 夢野久作。 ときどき、大江健三郎。 これらの作家は、 読んでいたり、 好きだったりします。 なのに、なぜか昔から、 好きと同じくらい 苦手意識があります。 私のような未熟な読解力しかない 人間にはまだ 彼らの作品の本当の魅力の深さを そのポテンシャル通り、 きちんと理解しているのか、 自信がありません。 いや、おそらくは 本当に至ってはいないでしょう。 特に、筒井康隆。 何かとタブーに挑戦してきた スリリングな作家。 てんかんや精神病に関して たぶん、戦後

          【差別語】筒井康隆と差別語狩りとわたし?!