眠れぬ夜のブックカフェ

一日一度は通う本屋好き。出版社勤務。元漫画編集者。読書、作家、本屋、出版界の話を書く。…

眠れぬ夜のブックカフェ

一日一度は通う本屋好き。出版社勤務。元漫画編集者。読書、作家、本屋、出版界の話を書く。好きな作家は村上春樹、小林秀雄、佐野洋子、色川武大、川上未映子、大江健三郎、開高健、須賀敦子、太宰治、三島由紀夫、サリンジャー。

マガジン

  • 本の命、本の謎、本の運命?

    本にまつわる謎、本の運命、本好きの宿命、本好きの責任などなど。

  • 読むことは受け身ではない!

    「読む」という行為は、受け身な行為ではない。非常にクリエイティブです!というお話を書いていきます。

  • 私はこんな人たちが好き!

    大好きな作家や作品、また好きなフレーズなどをまてめています。

  • 書くことは人生のスパイスです

    書くとはいったい何か?また、noteを書きながら自分が気づいた細やかなことをまとめました。

  • 本屋さんの話をしよう

    本屋さんや本屋大賞の話、書店業界の話について話をしよう。

最近の記事

【読書】脳を錆びさせない読書とは!?

歳はとる。 仕方がない。 髪も減るし、 歯も弱る。 シワも増えた。 それはいい。 肉体の加齢は気にしない。 でもメンタルは老けたくない。 特に、読書脳は、いつまでも 若くありたい。  というか、錆びたくない。 とはいえ、 ついつい昭和時代の作家の本に 手が伸びる。伸びてしまう。 古い作家を好んでしまう。 若い新人の作家には手が伸びない。 もはや、半ばは諦めよう。 やはり、20代くらいの書き手が 書いた作品を見ても、 あ、これは、司馬遼に深く影響を 受けた作品だな、な

    • 【推薦図書】ハロウィンを舞台にした本で何かいいのはない?

      もうひと月もしたら ハロウィンですね。 まあ、昭和生まれの私には ハロウィンは、ほとんど 「舶来品」でしかなくて、 今ひとつピンと来ないんですが、 本の世界で何かハロウィンに 親しめるものはないかしら? という訳で、 ハロウィン絡みの本を 調べてみました。 トリック!オア・ブック? ◯アガサ・クリスティ 『ハロウィン・パーティ』。 ミステリーの女王クリスティが ハロウィンを舞台にした 快作がありました。 ある殺人事件を見た…という少女が ハロウィンの日に死体で見つかり

      • 【クリスマス】ブックサンタが今年もやってきた!!

        今日はちょっとテンションが 高めです。 行きつけの書店、 啓文堂仙川店に行くと、 もうブックサンタフェアが 始まっていました。 早い。去年は10月からでした。 ところで、この、 私がむやみにテンションが高くなる 「ブックサンタ」とは何か? ご存知の方も多いかと思います。 また、ブックサンタには 批判的な考えをお持ちの方も いらっしゃるでしょう? 「ブックサンタ」とは、 NPO法人で、 本を子供たちに贈呈することが 骨子の団体が、 クリスマス・シーズンに 開催するフェ

        • 本屋さん探訪レビュー【千歳烏山】烏山書房

          今日は、久しぶりの企画を 書くことにします。 題して【本屋さん探訪レビュー】。 noteを始めてすぐの頃、 5年前はたまにやってましたね、 この企画を。 今日取り上げさせて頂くのは、 烏山書房さん。 千歳烏山駅から歩いて20秒もしない 便利な場所にあります。 小さな駅前書店。 昭和時代によく見かけたタイプの 本屋さんを絵で描いたような ノスタルジックな書店です。 規模は小さいんです。 だから、本の在庫もそんなに たくさん置ける訳ではありません。   なのに、ライトノベ

        【読書】脳を錆びさせない読書とは!?

        マガジン

        • 本の命、本の謎、本の運命?
          133本
        • 読むことは受け身ではない!
          331本
        • 私はこんな人たちが好き!
          153本
        • 書くことは人生のスパイスです
          188本
        • 本屋さんの話をしよう
          39本
        • 読書会はたのしい
          28本

        記事

          【名文】うまい文章の秘訣はテンションの高め方?

          名文の秘訣。 カッコつけないで 集中して文章を書けたら理想だ。 分かってはいるのに、 なぜかカッコつけてしまう。 この書き始め方だって、 もったいぶった、 いかにもな書き方かもしれない。 カッコつけるというのは、 要は、いくつかあるテンプレートを 駆使すること。 でも、それだけではつまらないから、 どこかに生々しさや、 私にしかないファクトや感情を 加えることではないか?と思うんです。 元編集者としては、 まあ、コラムやリードや 1〜2ページの記事をたくさん 書いて

          【名文】うまい文章の秘訣はテンションの高め方?

          【メンタル】狂気に取り憑かれる恐怖は、自分だけじゃなかった

          いきなりですが、 私はうつ病です。 最初は、適応障害といわれました。 過労からでした。 でも、だんだん長引いてきて、 うつだけではなく、 躁鬱病かもしれなくなりました。 主治医は、違うと言うけれど。 そんな私は、ずっとずっと ある恐怖を抱えてきました。 それは、いつかうつ病が重篤化して 狂人になったらどうしよう? 急に突破的な衝動で、誰かを いきなり傷つけたらどうしよう? 自殺したらどうしよう? こんな衝動に襲われたらどうしよう? 犯罪者になったらどうしよう? 日夜、そ

          【メンタル】狂気に取り憑かれる恐怖は、自分だけじゃなかった

          【読書】父・伊集院静が娘に「これだけは読みなさい」と勧めた本は!?

          昨日、アマゾンを見ていたら、 ジェームズ・ジョイスの 『ダブリン市民』または 『ダブリナーズ』が 新品が在庫切れになって、 中古本でしか入手できなくなっている。 新潮文庫も、新品は在庫なし。 岩波文庫も、また同様に、 新品は在庫切れ状態。 都心の中規模のリアル本屋さんでも 新潮文庫の『ダブリナーズ』は ありませんでした。 かろうじて、ちくま文庫の 『ダブリン市民』のみ、 新品で手に入れることができました。 でも、ちくま文庫の海外文学は そもそもあまりリアル書店には 置かれ

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          【村上春樹の信条】たくさんインプットし、わずかだけアウトプットする。

          村上春樹は、 『自己とは何か(あるいはおいしい 牡蠣フライの食べ方)』という エッセイでこんなことを書いています。 「小説家とは何かと質問されたとき、僕はだいたいいつもこう答えることにしている。小説家とは、多くを観察し、わずかしか判断を下さないことを生業とする人間です。」 たくさん見て観て見まくって、 わずかしか判断しない、かあ。 これは、村上春樹の 作家としての信条であると同時に、 現代のベストセラー小説や はたまた一部のSNSに対する 批評ではないでしょうか? ビ

          【村上春樹の信条】たくさんインプットし、わずかだけアウトプットする。

          【70年代思想】あれから人は進歩してきただろうか?

          村上春樹のエッセイを読んでたら 「Don't  trust  over  30.」 というフレーズに出会った。 懐かしい気持ちになりました。 日本語にすると、 30歳を過ぎた大人たちは信じるな、 という意味らしい。 1970年代に流行った言葉。 ヒッピー文化や 反戦活動にハマっていた人達が、 スーツを着て、社会に適応し、 社会の規範から出る勇気も持たない 「大人たち」を敵対視していた、 そんな時代の空気がプンプンします。 私は80年代に東京に出て来た人間だから この言葉は

          【70年代思想】あれから人は進歩してきただろうか?

          【舟を編む】自分の語彙力で、1冊の辞書を編んでみたら?

          太宰治の作品に、 うろ覚えですが、 歌留多を描いていくような短編が あったような…。 『懶惰の歌留多』だったかな。 作家の端くれになったなら、 歌留多や川柳を依頼されもするはず。 そんな依頼に慌てずに応えるには 普段から歌留多や川柳を 用意しておくのも必要かもしれない。 そんな前置きから、 太宰は、歌留多をサラサラと 書き起こしていく訳です。 さて、それとはやや違いますが、 様々なキーワードに対して 自分流の定義や意味を 用意しておくのも必要かもしれない。 例えば、 「

          【舟を編む】自分の語彙力で、1冊の辞書を編んでみたら?

          宮沢賢治で一番すぐれた作品は何か?と聞かれたら?

          宮沢賢治で一番すぐれた作品は何か? という質問を、えんえんと し続けてみたい。 学生時代、私は不毛にも、 この種の問いかけを 太宰治でやっていて、 しばしば、議論に、時には 激しい水掛け論になったこともあった。 若かった、若すぎた(笑)。 ところが、 宮沢賢治となると、 これがたちまち温かい話しあいになる。 『銀河鉄道の夜』かな? 『注文の多い料理店』かな?など 実に不思議なことですが、 温かい話し合いになる。 これ自体が、宮沢賢治の魅力なのかも しれないですね。  みんな

          宮沢賢治で一番すぐれた作品は何か?と聞かれたら?

          【作家】進化する作家?進化しない作家?

          最近、文庫になった 吉本ばななと宮本輝の  対談集『人生の道しるべ』を 読んでいます。 吉本ばななも、宮本輝も、 私には懐かしい「昔の恋人」です。 今から30数年前、 私が二十歳前後の頃に、 面白くて人気も高く、 私もドハマりしていました。 かつての恋人たちと会っているような、 懐かしく優しい気持ちになったんです。 それにしても、 この懐かしさは貴重だ。 吉本ばななも、宮本輝も、 最新作を読んでも、 30数年前と、読んだ印象が同じです。 宮本輝の最新作を読んでも、 結局

          【作家】進化する作家?進化しない作家?

          【生き甲斐】もっとnoteさんに感謝しようっと!

          目眩がする。フワフワする。 いや、目眩がする、と書くから 余計に目眩が本当になってしまう、 かもしれない。 noteを2日続けて休んだ。 1日休むことは多々あれど(汗) 2日も連続で休むことは初めてでした。 3日前くらいから? 目眩がフラフラするというか、 雲の上を歩いているというか。 頭の中が霧がかかってるというか、 そんな感覚が辛くて、 昨日、内科に行ってきた。 目眩止めとビタミン剤をもらい いくつか検査も受けました。 目眩がするから、 さすがにスマホを開く気持

          【生き甲斐】もっとnoteさんに感謝しようっと!

          【推薦図書】スタバに行ったら秋のオススメ本が板書されていた!

          今日は、仙川のスタバに来たら 思いがけない物を発見しました。 いつもコーヒー豆やドリンクの お話を手書きしている小さな黒板に、 こんな事が書いてあったんです。 「独断と偏見で選ぶ、 読書の秋に敢えて読みたい本たち! ①『読書について』 ショーペンハウエル著 ②『書を捨てよ、町に出よう』 寺山修司著 ③『華氏451度』 レイ・ブラッドベリ著」 実際には、黒板には、さらに それぞれについて簡潔な紹介文も しっかり書かれています。   スタバのスタッフさんに 寺山修司

          【推薦図書】スタバに行ったら秋のオススメ本が板書されていた!

          【読書】老いについて考える10冊を選びました。

          今日は、老いにまつわる本の 選書を考えたいと思います。 理由はシンプルに敬老の日だから(笑)。 とはいえ、 老いに対して敬意を払う作品に 限りたくはありません。 ただ、老いについて、 関心を持たれたいのが本音です。 まだ、書店に行く訳でもなく、 アマゾンで調べる訳でもなく、 パッと浮かぶところから行きましょう。 それにしても、 青春に比べて、若さに比べて、  老いに取り組む本はなかなか少ない。 どうも、老いはこれまで 分が悪かったのだろうか? いや、四の五の言うのはや

          【読書】老いについて考える10冊を選びました。

          米津玄師が好きな文学者は石川啄木、種田山頭火、宮沢賢治。当然か?意外か?納得か?

          ミュージシャン・米津玄師。 たぶん、今いちばん人気、実力 ともにある米津玄師。 そんな彼の歌詞を聞いて まずその独創性に 圧倒されていました。 優しくて悲しくて。 でも、実は深く影響された 3人の文学者がいることを、 米津玄師自身が語っていました。 9月上旬のテレビで。 その3人は、 宮沢賢治、石川啄木、種田山頭火。 おそらく、 彼の歌をこよなく愛するファンには このメンバーは、 意外であったり、 感心したり、 改めて好きになったり、 感想はそれぞれでしょう。 私はビッ

          米津玄師が好きな文学者は石川啄木、種田山頭火、宮沢賢治。当然か?意外か?納得か?