眠れぬ夜のブックカフェ

一日一度は書店に通う本屋好き。出版社勤務。元漫画編集者。noteでは、読書や創作、書店…

眠れぬ夜のブックカフェ

一日一度は書店に通う本屋好き。出版社勤務。元漫画編集者。noteでは、読書や創作、書店、出版界の話をします。好きな作家は村上春樹、小林秀雄、佐野洋子、色川武大、川上未映子、大江健三郎、開高健、須賀敦子、太宰治、三島由紀夫、サリンジャー。

マガジン

  • 本の命、本の謎、本の運命?

    本にまつわる謎、本の運命、本好きの宿命、本好きの責任などなど。

  • 読むことは受け身ではない!

    「読む」という行為は、受け身な行為ではない。非常にクリエイティブです!というお話を書いていきます。

  • 私はこんな人たちが好き!

    大好きな作家や作品、また好きなフレーズなどをまてめています。

  • 書くことは人生のスパイスです

    書くとはいったい何か?また、noteを書きながら自分が気づいた細やかなことをまとめました。

  • 本屋さんの話をしよう

    本屋さんや本屋大賞の話、書店業界の話について話をしよう。

最近の記事

【読書と仕事】読書できるライフスタイルには何が必要?

今日はまた読書ができそうにない。 朝から夜まで 仕事でバタバタだったから。 締め切りが迫っているから。 とにかく疲れている。 体はまあまあだけど、 メンタルは変に冴えていて、 集中力がまるでないんです。 それがたぶん、 読書にはいちばんの邪魔に なっている気がします。 まあ、集中力がすぐに切れるのは 年齢のせいかもしれない。 でも、今では 夜は誰かと飲みにいく回数も 一気に減りましたし、 9時半には家に着くことも多い。 ならば、もっとたくさん 読書にあてる時間が 増や

    • 【成功体験】成功体験は、いつも諸刃の剣?

      成功体験。 言葉の響きはちょっと俗っぽい。 (笑)。 でも、自己肯定感に絡む文脈では 時折り顔を出して来る。 とりわけ、成功体験は、 仕事の話ではよく出てくる。 私も成功体験が2回ありました。 と、勝手に思っています。 私の勝手な思い込みかもですが。 最初に入社したブラックな 小さなマンガの出版社では 編集長と馬があわずに会社を辞め、 2回めの書籍出版社でも ほぼ同じく馬が合わなかった。 よく喧嘩をしました。 それで、会社はもういやだと思って  イタリアンの道に入る

      • 【テレビ名言】努力は夢中には勝てない!

        『努力は夢中には勝てない』 最近、いつになく心を 鷲づかみされた言葉でした。 先々週でしょうか、  テレビ『激レアさんを連れてきた』 という番組で聞きました。 今ならテレビ朝日の 公式動画ユーチューブで 見られます。 上記の名言を言い放ったのは、 女優・石原さとみです。 ちょっと不思議ですが、 紛れもなく彼女が言った言葉です。 それは、 ある女性が、ダイエットのために ジムに通ううちに、 トレーナーの言うがまま 日々トレーニングしていたら、 パワーリフティング部門

        • 【読書】働いてると、なぜ人は本を読めなくなるのか?

          『なぜ働いていると 本が読めなくなるのか』 最近出た、 集英社新書のタイトルです。 著者は、三宅香帆さん。 このタイトルを見た瞬間、 うわあっとなりました。  やられたあ。 というか、私は愚か者だあ。   なぜ私は今まで、 素通りしてきたんだろう? そうした悔しさ、いや著者の見事さに すっかり脱帽でした。 たしかに、 現代人は学生時代には それなりに本を読みますが、 社会人になり、働くようになると、 ほとんどは、本は読めなくなります。 それは、もう 太陽が東から出て西

        【読書と仕事】読書できるライフスタイルには何が必要?

        マガジン

        • 本の命、本の謎、本の運命?
          133本
        • 読むことは受け身ではない!
          331本
        • 私はこんな人たちが好き!
          153本
        • 書くことは人生のスパイスです
          188本
        • 本屋さんの話をしよう
          39本
        • 読書会はたのしい
          28本

        記事

          【食べる】春告げメシと言えば、やっぱり豆ご飯!?

          もうすっかり春もたけなわ? いえ、東北や北海道は これからですよね? 少し前、 行きつけの立ち食い蕎麦屋さんで ニシン蕎麦を季節限定メニューで 出していました。 その時のポスターには 「春告げ魚」と書いてありました。 ニシンは春を告げる魚でしたか。 気になって、 春告げ魚を調べると、 ニシンの他にも、 魚ヘンに春と書くサワラも また、春告げ魚でした。 他にも、メバルやサヨリも 同じく春告げ魚でした。 ところで、他のジャンルにも 春を告げるものがありますね。 春告げ鳥

          【食べる】春告げメシと言えば、やっぱり豆ご飯!?

          【本のセレクト】5月病にならないための10冊。

          今日は久しぶりに 選書企画をやりたいと思います。   今回のテーマは何がいいですかね? 4月だし、 進学、入社、環境変化などで、 戸惑っている人もたくさん   いるかもしれませんね。 それが続くと、 昔は「5月病」という、 気だるいメンタルになる傾向が ありました。 そんな5月病に効く本を 10冊、選んでいきたいと思います。 (1)『舟を編む』三浦しをん。  いっけん、三浦さん得意の お仕事小説かと思いきや、 辞書作りに奮闘する主人公と 恋人や上司らとの人間模様が バツグ

          【本のセレクト】5月病にならないための10冊。

          【文学】明治の私小説『蒲団』が映画化。現代に受けるのか?

          作家・田山花袋が 1907年(明治40年)に書いた 作品『蒲団』を原案にした 映画がもうすぐ公開になるらしい。 今から117年も前の小説が 現代にそのまま通じるだろうか? そんな不安は、 映画制作サイドにも もちろんあったらしく、 主人公の小説家は、 映画では、シナリオライターに 変更されているらしい。 田山花袋が書いた小説では、 妻子ある小説家が、 作家志望の女学生を弟子にし、 自分の家に住まわせる。 やがて、女学生は若い男に惹かれ、 嫉妬に狂った小説家は 女学生に当

          【文学】明治の私小説『蒲団』が映画化。現代に受けるのか?

          【読書の諺】眼光紙背に徹する、とは?!

          読書にまつわる、 名言やことわざ。 あまり意識してこなかったけど、 調べてみたら、 けっこうたくさんあるんですね。 熟読玩味。書物をよく味わうこと。 一読三嘆。書物に感嘆すること。 汗牛充棟。莫大な蔵書。 一目十行、速く読む力があること。 などなど。 こうした諺もあります。 「眼光、紙背に徹す」。 紙の裏側まで見通すほど 理解力が深くて鋭い、という意味。 読解力が深いことを指す言葉です。 続いて、 「読書百遍、義おのずから通ず」。 こちらはよく聞きますね。 意味がわか

          【読書の諺】眼光紙背に徹する、とは?!

          【読書】もし読書にも、終活があるならば!?

          今日は、 ブックオフに行ってきました。 いつも通り、文庫売り場から 回り出そうとしていました。 西加奈子や三浦しをんさんで 何かないか、探すつもりでした。 ふと本棚をつぶさに見ると、 ふだんはブックオフには まず並んでいない、 小島信夫や日野啓三の 講談社文芸文庫が 何冊も棚に刺さっていたんです。 うわ、びっくり。 他にも、 梅崎春生や吉行淳之介の本もある。 なんだか、私と好みが似た人が このブックオフに、 惜しげもなく? 大量に売りに出したのか、 ブックオフらしくな

          【読書】もし読書にも、終活があるならば!?

          【文学】今日は、啄木忌。石川啄木、最大の功績は何だろう?

          今日、4月13日は、 短歌・石川啄木の命日。 啄木忌。 26歳で亡くなった。 それがせめて40才まで生きてたら もっと名作がたくさん 生まれていたでしょう。 そのぶん、 石川啄木はつねに 本で紹介される時には 若い顔写真が掲載される。 その点はラッキーではある。 同じ短歌人でも、 齋藤茂吉はおじいちゃん姿の 写真ばかりが掲載される。 それは作品でも同じでしょう。 石川啄木は、 青年らしい歌、 野心と迷いばかりがうごめく 作品が多い。 あるいは、啄木の センチメンタル

          【文学】今日は、啄木忌。石川啄木、最大の功績は何だろう?

          【笑いと文学】笑いを上手く描く作家は関西人?西加奈子、筒井康隆…

          日本文学、近代文学で 最近、今さらながら ある短所に気づいてしまいました。 それは「笑い」。 漱石や鴎外ばかりか、 日本文学のほとんどが笑いがない。 (いや、夏目漱石「吾輩は猫である」は ユーモア小説でしたね) もしかしたら、 笑いについて、意識的に 取り組もうとしたのは、 坂口安吾くらいかな。 太宰もまた、気まぐれながら 笑いについては 自分の作品に取り入れようと していたかもしれない。 最近では、 意識的に笑いを取り入れている 作家がすぐにおもいつく。 西加奈子さん

          【笑いと文学】笑いを上手く描く作家は関西人?西加奈子、筒井康隆…

          【本屋大賞】歴代大賞を眺めていたら?

          昨日、2024年の本屋大賞が 決まりました。 新潮社から出ている 『成瀬は天下を取りにいく』 作者は、宮島未奈さん。 ノミネート作品で、 いちばんの新人だったかも 知れません。 なにせ、 2位は津村記久子。 3位は塩田武士。 4位は夏川草介。 5位は多崎礼。 6位は川上未映子。 7位は青山美智子。 8位は凪良ゆう。 7位、8位は、 最近の本屋大賞の ノミネート常連作家さん。 6位は天才、川上未映子。 2位、3位は 今乗りに乗ってる作家たち。 よくぞ、そんな人たち

          【本屋大賞】歴代大賞を眺めていたら?

          【アイデア】ひらめきをくれる本がある。作家がいる。

          ひらめきをくれる本がある。 その本を読んでいると、 良いひらめきをくれるというか、 刺激的な本ってありますね。 noteでネタに困っている日は そんな本を読んで、 何かひらめくのを期待する。 (笑)。 きっと、皆さんにも そんな本、 何冊かはありますよね。 私の場合は、 司馬遼太郎のエッセイ集 『十六の話』かな。 あ、いや、もう一冊ありました。 村上春樹と柴田元幸さんの 対談本『本当の翻訳の話をしよう』 ですね。 もう、二人とも  本が大好きで、 特に小説が大好き

          【アイデア】ひらめきをくれる本がある。作家がいる。

          【推薦図書】巨人の文章作法は意外に地味なコツコツ系?

          小島信夫『小説作法』。 中公文庫。1200円プラス税。 小説家をめざす人は ぜひ、読んでおいた方がいい。 「内向の世代」の巨人が 残した貴重な小説作法だから。 小島信夫は天才だから、 この『小説作法』も、 あまりホスピタリティはない。 正直、身も蓋もない指摘がズバズバ。  でも、浅くない。軽くない。 それでは、早速、 紹介させてください。 まずは冒頭から。 「一言にいって、 私は文章というものを 非常に簡単に考えている。 つまり、言いたいことが十分に いえているかどう

          【推薦図書】巨人の文章作法は意外に地味なコツコツ系?

          【正論って?】noteを書く上で、大きな間違い、してました。

          自分はnoteを書く上で、 致命的な間違いをしてました。 読んでくださる方々に 「なるほど〜」と思って頂くために 記事を書いていました。 なるほど〜、と 思って頂けるには、 どんな記事がいいかしら? 私はその問いに かなり浅い視野で こう考えました。 正論を書けばいいんだ、と。 なるほど〜。 確かに〜。 そんな記事を書いていければ みなさんに頷いて頂いたり、 同意して頂いたりできる。 いいね、も増える。 フォロワーも増える。 そのためには、 とにかく正論を書いていく

          【正論って?】noteを書く上で、大きな間違い、してました。

          【文章】はて。小説とは何だろうか?

          何を書いても小説になる作家、 という話を、昨日書いて 「はて待てよ。小説って そもそも何だろうか?お前は よくわかっているのか?」 という疑問がフツフツと 湧いてきました。  はて、小説とは何か? 人間の、 人間による 人間のための文章群。 人間に興味があり、 人間とは何か?を追求する文章群、  というのは言えるでしょう。 その背景には、  市民による革命や革命運動で 解放を目指したり、 解放された人間たちの 市民の成立があるでしょう。   でも、これじゃあ  アバウ

          【文章】はて。小説とは何だろうか?