SW大橋勇

1979年生まれ/男/ストーリーライター(小説家志望)/ソーシャルワーカー(社会福祉士…

SW大橋勇

1979年生まれ/男/ストーリーライター(小説家志望)/ソーシャルワーカー(社会福祉士)/統合失調症者にアウトドアを勧める会会長

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  • 【長編小説】地下世界シャンバラ

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    統合失調症を発症したらどう生きればいいか。それを共に考えていただくために私が考えたことをまとめたマガジンです。

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【長編小説】『空中都市アルカディア』

序 はるか未来 いや はるか昔と言うべきか 科学が最高度に進化した時代 地球の地殻に大変動があり すべての大地は多くの生命と共に海に没した 生き残った僅かな人類は ひとつの都市を空に浮かべ、そこに逃れた 何千年の時が流れ洪水が治まると 現れた大地に人々は再び降り立った 陸の形は以前の面影などどこにもなかった それでも人々は以前の地名への愛着を持って土地に古名を与えた 空中都市はいつしかアルカディアと呼ばれ 世界政府のある都となった アルカディア

    • 【長編小説】『空中都市アルカディア』の読み方

      長編小説『空中都市アルカディア』は現在のところ私の代表作と自分で位置づけている作品である。 この作品は、私の大好きな映画『天空の城ラピュタ』を当然意識していたが、内容としては三島由紀夫が『金閣寺』で私に投げかけてきた問いへの答えとして書いた。 この作品がエンタメなのか、純文学なのかと問われる読者もいるかもしれないが、私はそもそもその二分法を採らない。 『天空の城ラピュタ』がエンタメで、『金閣寺』が純文学とされると思うが、私にとって『天空の城ラピュタ』はエンタメに留まらない芸術

      • 水と自由

        私は九月初旬、笠ヶ岳に登ってきた。その下山時、五時間以上かかる行程だが、水を一リットル半しか持って行かなかった。暑い日で、水をたくさん飲まないと熱中症になる危険があった。登山口まで水場はない。手持ちの水で五時間を乗り切らねばならなかった。十五分置きに私はザックを降ろし水を飲んだ。登山口までの予想時間と水の尽きるであろう時間がほぼ同じ、いや、足りないかもしれなかった。登山アプリ・ヤマップの予想時間はあくまで予想だ。私は足を挫いたときなどのことを考えた。「そうなったら終わりだな」

        • 『ダルタニャン物語』と三島由紀夫。文学と哲学、読書について

          私は今、アレクサンドル・デュマの『ダルタニャン物語』を読んでいる。『三銃士』として有名な小説だ。その第六巻の三分の一を読み終えたところだ。そこで「花盛りの森」という表現に当たったとき、私は三島由紀夫を思い出した。 三島由紀夫は、時代錯誤的に天皇を崇拝していた。命を捧げる主人として天皇を選んだ。しかし、私が思うに、三島由紀夫は「単純」になりたかっただけなのだと思う。 彼のある小説で、キスシーンがあるが、その直後の主人公の感想で「自然だった」と思うところがある。しかし、キスをした

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        【長編小説】『空中都市アルカディア』

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          小説家の「長編脳」と「短編脳」

          私は小説家を目指している者だが、最近、noteで短編を書いていこうか、それとも従来通り、文学賞に出す長編を書くことを生活の中心にしようか迷っている。なぜ、迷うかというと、小説を書く脳みそには二種類あるような気がするからである。それは長編を書くのに適した「長編脳」と短編を書くのに適した「短編脳」である。これは優れた長編を書く小説家は長編ばかり書いている気がするし、短編の優れた作品を書く小説家は短編ばかり書いている気がするからである。 私の実力を測るには多くの人に読んでもらうべき

          小説家の「長編脳」と「短編脳」

          今日は短編小説を二編書いて投稿した。今日思いついた内容を書き殴ったに過ぎないが、以外と自分の意識になかった世界が書けた。長編を書くためにも短編で想像力表現力の鍛錬をすることはいいことかもしれないので、短編投稿は続けたいと思う。

          今日は短編小説を二編書いて投稿した。今日思いついた内容を書き殴ったに過ぎないが、以外と自分の意識になかった世界が書けた。長編を書くためにも短編で想像力表現力の鍛錬をすることはいいことかもしれないので、短編投稿は続けたいと思う。

          【短編小説】妖精の声

           まただ。  僕は勉強机に向かいながら、部屋の隅に何かがいるのを感じた。  僕は高校受験を控えていて、今がんばらなければ、志望校に受からなくなり、将来が決まってしまう。僕は勉強に集中しなければならなかった。  僕の四畳半の勉強部屋の隅から小さな、耳にかすかに聞こえる声で言葉が聞こえる。 「高校受験なんかしてないで、僕と遊んでよ。ユウちゃんは昔はよく遊んでくれたじゃないか?」  「ユウちゃん」その呼び名は僕が優一と言う名前で、幼い頃から親しい友達は僕をユウちゃんと呼ん

          【短編小説】妖精の声

          【短編小説】河童の城

           私は上高地にいた。  翌日、奥穂高岳に登る予定で、河童橋の近くに宿を取ったのである。夕食まで時間があるから翌日登る岳沢への道を確認しようと、河童橋から梓川の右岸を歩いて、その分岐点まで行ってみることにした。  そのとき思い出した。 「芥川龍之介の小説『河童』の、あの河童の世界に主人公が落ちる穴はこの辺りにあるのではないか?」  私は少し笹藪の中に入ってみた。  私も小説を書く人間であるので、何か話題が欲しかったのである。 「穴なんてあるわけないよな」 そう思っ

          【短編小説】河童の城

          短編小説をnoteに投稿しまくってみようか・・・。

          小説家になりたい、小説家を目指している、noteでそんなことばかり書いているような気がする。 じゃあ、どんな小説を書いているのか、多くの読者にはわからないと思う。 私はこのnoteに、二本「冒険ファンタジー長編小説」を公開している。 『空中都市アルカディア』と『地下世界シャンバラ』だ。このふたつは私の本気小説なのだが、読者数が伸びていない。スキもあまり集まらない。これは私の力不足なのだろう。しかし、「小説家になろう」に連載していた千話以上ある大長編小説『最低な三人の異世界転生

          短編小説をnoteに投稿しまくってみようか・・・。

          読書の量と質

          最近、noteの記事で、年間三百冊~五百冊、本を読んでいるなど自慢している人の記事に出会った。私は素直にスゲーなーと思ったが、一年三百六十五日で割ると一日二冊くらい読んでいることになる。いや、凄いっす。しかし、ふと思った。読書量は読書の質に比例するのだろうか? 私は『ダルタニャン物語』を読み始めて一ヶ月以上が経ったが、まだ昨日、五巻を読み終えたばかりである。この遅さは何だ?私はこのシリーズを集中力を持って読めていない。遅い割に内容も伴っていないのだ。 そういえば私が初めて買っ

          読書の量と質

          自己紹介(総裁選用)

          自民党総裁選の候補者の写真と経歴が新聞に並べて書かれてあった。 私の経歴を書いたら、総裁になれそうかどうだろうと思って書いてみようと思う。 国学院大学卒。 十六歳で統合失調症発症。 二十代パートの肉体労働。 三十四歳から介護士。 今年、ジャンダルムに登頂する。 小説家を目指す四十五歳。 まず、国学院大学卒・・・弱いな。今回の総裁選では九人中四人もハーバード大学院修了している。慶大卒が弱く見えるところに、国学院とは弱すぎ、学歴主義の日本では誰も投票しないだろう。 次、十六歳

          自己紹介(総裁選用)

          強く生きることが美徳なんですか?

          強く生きることを良く生きることに替えて人生のテーマに据えたのは哲学者ニーチェであると思う。それ以来強く生きることが美徳とされるようになった。 憎まれっ子世に憚るである。 ポルノ女優を買うような男がアメリカ大統領に選ばれてしまう時代だ。 女性も男性社会に出るようになり、強い女が良しとされるようになった。男は腕っぷしの強さが人間の強さだと若い頃は思うものだが、女は初めから、強さとは気持ちの強さだとわかっているから、女性社会に入った男性は腕力に物言わすこともできず、女の中で強い気持

          強く生きることが美徳なんですか?

          精神病(統合失調症)でもテント泊ソロ登山ができます。

          統合失調症になって、二十九年が経った。 十六歳で罹った私はそれ以降のこの病気のない人生を知らない。 最初はヤバかった。 将棋の一手を指すのに、なぜ生きるかを考えて、なぜ将棋を指すのかを考えて、なぜこの一手を指すのかを考えるような思考の回り道をする異常さだった。 そんな私は大学(哲学科)を卒業し、パートタイムの肉体労働から始め、三十四歳でパートの介護士になった。そのときからソロ登山を始めた。毎年、夏に宿泊の登山をするのだ。 小屋泊をしてきたが、数年前からテント泊にも挑戦するよう

          精神病(統合失調症)でもテント泊ソロ登山ができます。

          小説家。複製芸術。永遠の名声。

          私は子供の頃、クラスの人気者であることが快楽であった。 しかし、思春期の辺りから、周囲の人気者であるだけでは飽き足らず、歴史に名を残したいと思うようになった。 スポーツ選手になりたいと思ったが無理だとわかったので、芸術家になろうと思った。私がまずなりたいと思ったのはマンガ家だった。 そこで私は気づいた。 「スポーツ選手の名声は、名前と記録とあるいは映像だけが残り、その本質である、臨場感は残らない。しかし、マンガはどうだ?複製芸術だから、描いたときの精神がそのまま残り、百年後の

          小説家。複製芸術。永遠の名声。

          【コント小説】お武家様!

          老人は夜中、村の医者の所へやって来た。 老「大変です。先生」 医「どうしたんだ?」 老「怪我をしたお武家様があっしの家にいるんです。今、娘のカヨが介抱しています」 医「わかった、行ってみよう」 ふたりが老人の家に近づくと、家からは灯りが漏れ、笑い声が聞こえた。 カヨ「やめてください、お武家様、その手はちょっと」 武「いいではないか。私はここを攻めるのが好きなのだ」 カヨ「まあ、なんていやらしい手!」 それから家の中は静かになった。 医「どうしたんだろう?」 老「カヨ

          【コント小説】お武家様!

          長者ヶ岳登山。日本福祉大学について考える

          今日は朝から晴れたので、静岡県民の私は富士山の外輪山のひとつ長者ヶ岳に登って来た。田貫湖畔にある山だ。 低山で登山道も簡単な山だった。 今朝、上に貼り付けた記事にコメントが寄せられ、日本福祉大学の精神保健福祉士受験資格通信課程で私と同じ辛い思いをした人がいることがわかった。詳細は上の記事を読んで欲しいが、かいつまんで言うと、日本福祉大学は、精神保健福祉士通信課程において、人数制限があるにも関わらず、入学試験を行わず、学生に入学金、授業料を払わせておきながら、入学後に教室の

          長者ヶ岳登山。日本福祉大学について考える