【長編小説】『地下世界シャンバラ』7
二、ラパタ国にて
ラパタ国は辺境の城塞都市で、石を積んでできた壁に囲まれている。壁の外には田畑があり普段農民は外で田畑を耕している。非常時は全員壁の中に逃げ込む。人口は一万人ほどだ。壁は正方形の囲いで、四隅に櫓が立っている。東西南北に向いている四辺の中央にはそれぞれ門がある。東門が正門だ。東側は開かれた田園地帯で、南側を川が西から東に流れている。南門から出ると、田畑がありその川がある。川の南側は山が迫っている。城の北側は森の深い山が迫っていて東西に稜線が延びている。城の