Cœur honnête
着飾ったわたしばかり
を
見てくれるひと
は
多く
わたしは
わたしが
わからなくなるばかり
本当のわたし
は
弱くて
小さな
狂気の塊
爪を尖らせ
牙を濡らし
白い吐息を夜空に吐き出す
こんなわたし
を
許してくれるひと
なんて
棘ばかりで
抱きしめたら
相手も傷付けてしまう
身を護る刃
を
鞘におさめる術すら
忘れていた
其れなのに
血塗れのわたし
と
やせ我慢のあなた
は
きつくきつく
抱き合って
共に大切なものを
失って
繰り返す
仇と過ち
あゝ
本当は
護って欲しくて
わたしは 自分を
愛しきれなくて
憎み続けて
こんなにも
荊塗れになってしまったのだろう
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