Corazon

笑いあり、涙あり?の珈琲屋の悲哀を綴っております。

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    マスターTシャツ

    ■アイテム概要 2023年初登場のコラソンオリジナルTシャツ。 その中でも色んな意味で注目を集めたのがマスターTシャツ。 マスターの娘さんが小学生の時に描いたものです。 しっかりと特徴を捉えたイラスト。なんだかお洒落に見えてきませんか? そんなマスターTシャツを今年も近江家具商人さんに作っていただきました。 Tシャツの生地は、ヘヴィーウェイトとよばれる生地の厚さで、一枚でも着用できます。 首もとは、丈夫なダブルステッチ。 首もとはフィット感がありつつ、肩幅・身幅・身丈は適度なゆとり感のあるデザインです。 ■素材 綿100% 肌触りのよい生地です。 ■サイズ M / L / XL M 身丈:69 / 身幅:52 / 肩幅:46 / 袖丈:20 L 身丈:73 / 身幅:55 / 肩幅:50 / 袖丈:22 XL 身丈:77 / 身幅:58 / 肩幅:54 / 袖丈:24 ■カラー 【マスターTシャツ】 スミ / ライトベージュ / インディゴ 【カフェイラストTシャツ】 くすみライトブルー ※実店舗と在庫を共有しているため、タイミングにより売り切れとなる場合がございます。予めご了承いただけますようお願いいたします。 【発送について】 金額の下に 『※この商品は、最短でxx月xx日(x)にお届けします(お届け先によって、最短到着日に数日追加される場合があります)。』と表示されていますが、 通常ご注文日当日〜翌営業日に発送しています。
    3,300円
    カフェデコラソン|自家焙煎珈琲と手作りお菓子のお店
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    カフェイラストTシャツ くすみライトブルー

    ■アイテム概要 2023年初登場のコラソンオリジナルTシャツ。 今年は少し大き目サイズのTシャツで登場です。 こちらのイラストは、イラストレーターのたてやまかな子さんに描いていただきました。 コーヒーの道具やケーキ、コラソンのお店の中をモチーフに描いてもらっています。 ケーキやコーヒーがふわふわと、ゆっくりと時間が流れていくような…。 かわいいイラストに仕上げていただきました。 Tシャツの生地は、ヘヴィーウェイトとよばれる生地の厚さで、一枚でも着用できます。 首もとは、丈夫なダブルステッチ。 首もとはフィット感がありつつ、肩幅・身幅・身丈は適度なゆとり感のあるデザインです。 ※実店舗と在庫を共有しているため、タイミングにより売り切れとなる場合がございます。予めご了承いただけますようお願いいたします。 ■素材 綿100% 肌触りのよい生地です。 ■サイズ M M 身丈:69 / 身幅:52 / 肩幅:46 / 袖丈:20 ■カラー 【カフェイラストTシャツ】 くすみライトブルー ※実店舗と在庫を共有しているため、タイミングにより売り切れとなる場合がございます。予めご了承いただけますようお願いいたします。 【発送について】 金額の下に 『※この商品は、最短でxx月xx日(x)にお届けします(お届け先によって、最短到着日に数日追加される場合があります)。』と表示されていますが、 通常ご注文日当日〜翌営業日に発送しています。
    3,300円
    カフェデコラソン|自家焙煎珈琲と手作りお菓子のお店

記事一覧

【ショートショート】 ハンバーグ風常連客の作り方

「サービス業の料理教室」 「それでは、これより料理教室を始めます」 教室に先生の声がひびく。 私は初めて料理教室に参加している。 目の前のホワイトボードには本日…

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6日前
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【ショートショート】 珈琲屋店主に安心を!(後編)

「なるほど。ではこちらの商品はいかがでしょう?うちでもスタンダードなものです」 店員は普通の紙箱に入った「安心」を持ってきた。箱には『まだまだ安心』と書かれてい…

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【ショートショート】 珈琲屋店主に安心を!(前編)

珈琲屋を始めて10年以上が経過した。 私には始めたときからずっと欲しいと思っていたものがある。それは高級な材料でも立派な設備でもない。少なからず自営業者なら誰でも…

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珈琲屋のちとちとち

夫婦で閉店後に、珈琲屋店主の資質とはどうあるべきかを話し合っていた。 「うちはお客さんの年齢層が高い。店主にとって必要な資質は、やはり知性だと思うんだ」 「確か…

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3週間前
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【後編】もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら、を珈琲屋店主が読んだら

「働きがい」 ドラッカー曰く「働きがいを与えるには仕事そのものに責任を持たせなければならない」そうである。確かに言われたことをこなすだけでは働きがいは生まれない…

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【前編】もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら、を珈琲屋店主が読んだら

「プロローグ」 数年前に大ヒットしたこの本が最近になって文庫化されたようだ。 こう言ってはなんだが、私もビジネス書を読むことがある。そういったものが役に立って事…

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関西人とオチ

「お父さん、ちょっと来て」 外で息子が呼んでいる。 仕事から帰ったばっかりで、ようやくソファに腰を落ち着けたところなのに・・・。はっきり言って、めんどくさい。 …

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1か月前
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マスターと決済端末ファンタジー

「支払い方法は現金だけですか?」 このように尋ねられることが多くなった。ひと昔前の個人商店は現金決済のみでクレジットカードが使えないお店がほとんどであった。しか…

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1か月前
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マスター、ついに干される

当店では毎月お店からのお知らせや、お客様から投稿していただいたエッセイを載せた通信を発行している。これはその編集風景を切り取ったものである。 「来月の通信ができ…

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2か月前
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ライバルは映画館

ここ数ヶ月行なっている「交流屋」。 今のところ上手くいっている方かと思う。笑いに包まれることもあれば、けっこう真面目な話になることもある。世代や業種のちがう人た…

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2か月前
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台湾風かき氷の衝撃

繁忙期のはずの春が去年に比べるとそれほど忙しくなかった。 ということは、いつも暇な夏が忙しくなるのかと思っていたら、いつも通り暇であった。 しかし、こんなことぐ…

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2か月前
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6月に35度を超えると珈琲屋はろくなことを考えません

暑い。 まだ6月だというのに気温が35度を超えるなんて、どうかしている。 私は誰もいない店内から恨むような目で外を眺めていた。 これだけ暑いとお客さんはこない。…

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2か月前
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うまいものを不味く食べる

日曜日のお昼時、妻はいない。 娘と息子と3人でお昼ごはんはどこに行こうかと悩んでいた。 「マックがいい!」(息子) 「わたしラーメン食べたい!」(娘) (割れた。…

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3か月前
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保健所の抜き打ち検査

「マスター!保健所の方がいらしてます」 配達を終え、着替えようとしているところにスタッフが呼びにきた。 営業許可の更新手続きは来月のはず。なぜ連絡もなしに、しか…

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3か月前
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デパート催事出店あるあるPart2

①高いセキュリティ 朝の8時、搬入口に商品を降ろしたあと、車を近くの駐車場に止めるため移動する。止めたあと、何も考えずにデパートに入ろうとすると扉は全てしまって…

Corazon
3か月前
13

カフェをやりたい人達へ

カウンターでカップを洗っていると、こんな会話が聞こえてきた。 「仕事やめたら、カフェでもやりたいと思ってるのよ」 「ええ!いいな!そしたら私も雇ってね」 また、以…

Corazon
3か月前
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【ショートショート】 ハンバーグ風常連客の作り方

【ショートショート】 ハンバーグ風常連客の作り方

「サービス業の料理教室」

「それでは、これより料理教室を始めます」

教室に先生の声がひびく。

私は初めて料理教室に参加している。
目の前のホワイトボードには本日のお題として『ハンバーグ風常連客の作り方』と書かれている。

「ではみなさん、最初は材料となる「お客さま」を選んでください。あちらの棚に様々な「お客さま」が置いてありますので、ご自身の好みに合わせて好きなものを取ってきてください」

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【ショートショート】 珈琲屋店主に安心を!(後編)

【ショートショート】 珈琲屋店主に安心を!(後編)

「なるほど。ではこちらの商品はいかがでしょう?うちでもスタンダードなものです」

店員は普通の紙箱に入った「安心」を持ってきた。箱には『まだまだ安心』と書かれている。

「先ほどのものよりリスクは上がりますが、それでも今のお客さまよりは「安心」を得られるでしょう」
「わたくしにはそのくらいが丁度いいのかもしれませんね。どのようにすればいいのでしょう?」
「サラリーマンになることをお勧めします。出世

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【ショートショート】 珈琲屋店主に安心を!(前編)

【ショートショート】 珈琲屋店主に安心を!(前編)

珈琲屋を始めて10年以上が経過した。
私には始めたときからずっと欲しいと思っていたものがある。それは高級な材料でも立派な設備でもない。少なからず自営業者なら誰でも欲しいと思ってしまうものだ。

「ここか、ついに欲しかったものを手に入れるときがきたぞ」

私は地図を頼りに、あるお店の前にたどり着いた。
店の看板には「安心ショップ」と書いてある。さっそく扉をあけ、店員さんに尋ねた。

「わたくし、自営

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珈琲屋のちとちとち

珈琲屋のちとちとち

夫婦で閉店後に、珈琲屋店主の資質とはどうあるべきかを話し合っていた。

「うちはお客さんの年齢層が高い。店主にとって必要な資質は、やはり知性だと思うんだ」
「確かにそうかもね・・・」
「君からみて私は知性的だろうか?」
「私かみてあなたはチセイ的よ」
「そうか、ありがとう。例えばどういう時に知性を感じるのかな?」
「大学の先生なんかとお話ししているときかしら・・・」
「確かに。お店では色々な専門分

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【後編】もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら、を珈琲屋店主が読んだら

【後編】もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら、を珈琲屋店主が読んだら

「働きがい」

ドラッカー曰く「働きがいを与えるには仕事そのものに責任を持たせなければならない」そうである。確かに言われたことをこなすだけでは働きがいは生まれないだろう。
働く人に責任を与え、目標を設定し、自己管理を行い、結果を分析してフィードバックしていく。こうすることで仕事にやりがいが生まれてくる。

「責任か・・・」

日頃から無責任と言われ続けている身にはどのようにすれば良いかわからない。

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【前編】もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら、を珈琲屋店主が読んだら

【前編】もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら、を珈琲屋店主が読んだら

「プロローグ」

数年前に大ヒットしたこの本が最近になって文庫化されたようだ。
こう言ってはなんだが、私もビジネス書を読むことがある。そういったものが役に立って事業が成長しているかはご想像にお任せしよう。ちなみにこの630円の文庫本を自分のこづかいで買おうか15分悩んだ。

はっきり言って私はこの本を読む必要がない。なぜなら以前に『マネジメント』は読んでいるからだ。読んだということはよく覚えている

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関西人とオチ

関西人とオチ

「お父さん、ちょっと来て」

外で息子が呼んでいる。
仕事から帰ったばっかりで、ようやくソファに腰を落ち着けたところなのに・・・。はっきり言って、めんどくさい。

「なに〜?」
「いいから早く!」

しぶしぶ外に出てみると張り切った顔で息子が言う。

「ちょっとそこで見といてや!」

そう言うなり、スケボーに座り込んだ。手には水圧を加えて噴射する仕組みの水鉄砲を手にしている。そしてゆっくりと下り坂

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マスターと決済端末ファンタジー

マスターと決済端末ファンタジー

「支払い方法は現金だけですか?」

このように尋ねられることが多くなった。ひと昔前の個人商店は現金決済のみでクレジットカードが使えないお店がほとんどであった。しかし今では決済端末が無料で普及したことにより、うちのような小さなお店でもクレジットカードでの支払いが可能となっている。

「クレジットカードも使えますよ」
「じゃあ、クレジットでお願いします」

私はお客様からカードを預かり、決済端末の電源

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マスター、ついに干される

マスター、ついに干される

当店では毎月お店からのお知らせや、お客様から投稿していただいたエッセイを載せた通信を発行している。これはその編集風景を切り取ったものである。

「来月の通信ができたので校正チェックしてもらえますか?」
「まて、まだ私のエッセイのデータを渡していないぞ?」
「今回は他の皆さまがたくさん書いてくださったので、紙面のスペースは十分埋まりました」
「スペースの問題じゃないだろ?私は1回目から欠かさず書き続

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ライバルは映画館

ライバルは映画館

ここ数ヶ月行なっている「交流屋」。

今のところ上手くいっている方かと思う。笑いに包まれることもあれば、けっこう真面目な話になることもある。世代や業種のちがう人たちと気軽に打ち解けられる場はカフェならではないかと自負している。(私は余計なことばかり言ってタメになるような話はしていない)

現在、参加費は1時間半(ほとんどの会が2時間近く延長になっている)で2000円。これは高いのだろうか?安いのだ

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台湾風かき氷の衝撃

台湾風かき氷の衝撃

繁忙期のはずの春が去年に比べるとそれほど忙しくなかった。
ということは、いつも暇な夏が忙しくなるのかと思っていたら、いつも通り暇であった。

しかし、こんなことぐらいで挫けるような私ではない。
時間があるなら今後に向けて行動しなくては、個人事業主として失格である。実は密かに夏を乗り切る秘策を練っている。企業秘密にしておきたいが、言いたがりなので披露しよう。

それは、「かき氷」だ!

「そんなもん

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6月に35度を超えると珈琲屋はろくなことを考えません

6月に35度を超えると珈琲屋はろくなことを考えません

暑い。

まだ6月だというのに気温が35度を超えるなんて、どうかしている。
私は誰もいない店内から恨むような目で外を眺めていた。

これだけ暑いとお客さんはこない。一般的に喫茶業は夏の期間はアイスコーヒーを飲みにくるお客さんで賑わうように思われているようだが、それは一部の繁華街にあるお店だけだ(多分)。当店のような立地の悪いお店は「その店に行こう」という意思がないときてもらえない。暑いなかアイスコ

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うまいものを不味く食べる

うまいものを不味く食べる

日曜日のお昼時、妻はいない。
娘と息子と3人でお昼ごはんはどこに行こうかと悩んでいた。

「マックがいい!」(息子)
「わたしラーメン食べたい!」(娘)
(割れた。これはマズイ)

「マックこないだ食べたばっかりやん!」(娘)
「ぜんぜん食べてへんわ!」(息子)
(いや、今月3回目である・・)

「ラーメンぜんぜん食べてないし!」(娘)
(いや、そっちは今月2回目・・・)

「あんただってラーメン

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保健所の抜き打ち検査

保健所の抜き打ち検査

「マスター!保健所の方がいらしてます」

配達を終え、着替えようとしているところにスタッフが呼びにきた。
営業許可の更新手続きは来月のはず。なぜ連絡もなしに、しかも直接お店にやってくるのだろう?

疑問に思いつつ、お店に出て入り口に立つ保健所の職員の方に問いかけた。

「何でしょうか?」
「今日はこの辺りの更新が近いお店を回っておりまして、今からカウンターの中を拝見してよろしいでしょうか?」

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デパート催事出店あるあるPart2

デパート催事出店あるあるPart2

①高いセキュリティ

朝の8時、搬入口に商品を降ろしたあと、車を近くの駐車場に止めるため移動する。止めたあと、何も考えずにデパートに入ろうとすると扉は全てしまっている。ちょっと考えればわかることだが、デパートの開店は10時からなのである。
「しまった。駐車場に止めたあと、どこから入館するのか聞いていなかった・・」
あせった私はグルグルデパートの周囲を回ってみるが、入館証を持っていないのでガードマン

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カフェをやりたい人達へ

カフェをやりたい人達へ

カウンターでカップを洗っていると、こんな会話が聞こえてきた。
「仕事やめたら、カフェでもやりたいと思ってるのよ」
「ええ!いいな!そしたら私も雇ってね」

また、以前に来たお客さんは、しげしげと店内やコーヒーカップを眺めて
「趣味の世界やなぁ」と呟いていた。

どうやら、カフェは誰にでもできる職業のように思われているらしい。

いいだろう。いかにこの仕事が大変であるかを、20年以上のキャリアを持つ

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