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共有帳【(。・ω・)フムフム..】

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”スキ“を付けさせていただいたクリエイターさん達の投稿の中から是非とも多くの方々に読んで欲しい、共有したいと思った投稿のまとめ。 (ご迷惑な場合は連絡をいただければ出来るだけ早く… もっと読む
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2021年10月の記事一覧

綿野恵太『みんな政治でバカになる』はじめに

綿野恵太『みんな政治でバカになる』はじめに

大きな反響を呼んでいます、綿野恵太さんの『みんな政治でバカになる』。この本の「はじめに」の部分を、読者のみなさまに向けて公開いたします。「バカ」の文字にイラっと来た方も、来なかった方も、この「はじめに」をお読みいただいて、著者の意図を汲み取っていただけるとさいわいです。

はじめに本書のタイトルは「みんな政治でバカになる」である。
「バカなんて許せない!」とイラッとした人も多いかもしれない。しかし

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バンクシーとパレスチナ(「バンクシーって誰?展」レポート)

バンクシーとパレスチナ(「バンクシーって誰?展」レポート)

こんにちは。駐日パレスチナ代表部です。

先日、現在、東京・天王洲で開催されている「バンクシーって誰?展」に行ってきました。

正体を明かさずに世界各地に作品を残すミステリアスなストリートアーティストとして有名なバンクシー。ユニークなアイディアで現代社会が抱える問題を風刺する彼の作品には、多くの人が強い印象を受けていますよね。

今回取り上げる「バンクシーとパレスチナ」というテーマですが、パレスチ

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「そんなマイナーなサイト作るの?」NHK記者たちが「最高裁の国民審査」サイトを作った理由

「そんなマイナーなサイト作るの?」NHK記者たちが「最高裁の国民審査」サイトを作った理由

「一票の格差」「夫婦別姓」などの大事な問題に判断を下す最高裁判所。

その裁判官にふさわしいかどうかを「私たち」が審査するのが、国民審査。

大事な一票なのに、衆院選に比べていまいちどころか相当影が薄かった国民審査について、今回初めて特集するサイトを作ったNHK記者たちの思いとは。

(サイトはこちらです)

記者にも「秘密のベール」に包まれた最高裁判所社会部で最高裁判所の取材を担当している私、田

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記憶の空白に備えるために|『ホロコースト最年少生存者たち』書評|宮田文久

記憶の空白に備えるために|『ホロコースト最年少生存者たち』書評|宮田文久

【本稿は編集者・宮田文久さんによる寄稿です】 

 思わぬ声が、ページのあちらこちらから聞こえてくる。
「どこにもない。そう、居場所がどこにもないの」と1987年の時点で語ったのは、生後6カ月でフランス南部・ギュール収容所へ送られ、後に救出されたツィラ・Cだ。戦後を生き抜くために立ち返る、戦前の記憶をもたぬまま、成長していくということ。
 あるいは、こんな声も聞こえる。
「私のなかで闘いが始まった

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シエナ国際写真賞2021・受賞作品の発表

シエナ国際写真賞2021・受賞作品の発表

シエナ国際写真コンテストについては、昨年度も受賞作品をnoteで紹介しました。私のマガジン「国際写真コンテストの優秀作品」に収録されています。今年はさらにパワフルな作品が集まった気がいたします。

どのくらい力強いかって? こういう画像を前にするといつも、言葉は無力だと感じます。

「嘆き悲しむ移民の少女」ドキュメンタリー&フォトジャーナリズム部門の特別賞: 

2020年2月3日にギリシャのレ

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『ゼロ・グラビティ』から考える、宇宙空間に投げ出された時の対処法|高水裕一

『ゼロ・グラビティ』から考える、宇宙空間に投げ出された時の対処法|高水裕一

宇宙物理学者である高水裕一さんの『物理学者、SF映画にハマる』が刊行となりました。一度は夢見たSF映画の可能性や作品の科学的な背景についてじっくりと考察した本書。刊行を記念して、本記事では映画『ゼロ・グラビティ』を入口にリアルな宇宙空間について解説している第6章をまるっと公開いたします(本文中にはネタバレはありますので、未視聴の方はご注意ください)。

船外ミッション遂行中、突然の事故により無重力

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シューゲイザーのすゝめ!

シューゲイザーのすゝめ!

皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

サウンドクルー吉祥寺「音楽と吉祥寺」第6回目は、ジャズマスター好きのトーラスがお送りします。
今回は、私が愛してやまない音楽のジャンルの魅力についてお話いたします!これをきっかけに新しい音楽の出会いになっていただけたらと思います。

その名は、「シューゲイザー」です。

シューゲイザーに出会って以来、音楽や楽器選びの嗜好が180度変化しました(*´ω`)現在で

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辞書を編むように、先人の知恵を紡いでいきたい

辞書を編むように、先人の知恵を紡いでいきたい

言葉で学んで、目と体で確認できる時代へ

「目で盗み、体で覚えよ」を問う少し前に、数年間は客前に立てない板前の修行に意味があるかなんてことが話題になった。長い修行はまさしく、なんとか先人の技術を目で盗み、また数少ない実際的な修行をもって体で覚えよということだろう。

「目で盗み、体で覚えよ」

私自身はこれに対して、異論はない。確かに五感でしか理解しがたいものもあろう。
他方で、いくら言葉で理解し

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自分だったらウンソになんて言ってあげられるだろう?|『秘密を語る時間』著者インタビュー

自分だったらウンソになんて言ってあげられるだろう?|『秘密を語る時間』著者インタビュー

 2021年9月28日に、柏書房からク・ジョンイン著『秘密を語る時間』が発売されました。

 本作は、中学生の主人公ウンソが子どもの頃に経験した出来事(トラウマ)を乗り越えていく過程を描いた作品。著者は、デビュー作『気分のない気分』が2019年韓国漫画映像振興院の優秀漫画に選定され、注目を集めています。初めての邦訳となる今作にも、各方面から賛辞が寄せられています。

 「苦しみや悲しみは分かち合っ

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【創作】星を拾ったカラス

【創作】星を拾ったカラス

生まれたときからこの町で生きてきたカラスは、光のぐあいで黒にも蒼にも紫にも光る自分の翼が大の自慢だった。

が、一方からしかカラスを見ないその町の人とは喧嘩ばかり。自分の色を忌々しそうに睨む人々に飽き飽きしたカラスは、彼らの目の利かない夜にばかり空を舞っていた。

人のいない町をいつものように飛んでいて、カラスははたと気がついた。暗がりの中に人間がいて、その目と自分の目が合ったことに。

それはそ

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魔法の靴を履きながら

魔法の靴を履きながら

私は左足に装具をつけて生活している。

先天性の神経疾患で、小学生になる前から徐々に足が変形してきた。

子どもの時、矯正手術後、固定用装具を装着。

装具は痛みもあり、嫌でつけずに無理して歩いていたら足の裏に負担がかかり深い傷ができて、ふさぐ手術をすることになった。

それ以降、足への負担を考え装具は欠かせず、今は完全な足の一部になった。

変形も進み、気づけば昔みたいに装具無しでは歩けなくなっ

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「ムーミン」作者の半生、勇気が湧く物語 【次に観るなら、この映画】10月2日編

「ムーミン」作者の半生、勇気が湧く物語 【次に観るなら、この映画】10月2日編

 毎週土曜日にオススメ映画3本をレビュー。

①「ムーミン」の作者トーベ・ヤンソンの半生を描き、ムーミンたちがいかに生み出され、成長していったかに迫る「TOVE トーベ」(10月1日から映画館で公開)

②命令を守り続け、終戦後約30年を経て帰還した実在の日本兵を描く「ONODA 一万夜を越えて」(10月8日から映画館で公開)

③ルーマニアを震撼させた巨大医療汚職事件を題材にし、第93回アカデミ

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