晶文社
東京・神保町にある、文学・芸術を中心とした書籍と各種学校案内書を発行する出版社です。犀…
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とてつもない勇気と知性と愛に溢れた一冊だ|金田淳子——『フェミニスト、ゲームやってる』&『SF作家はこう考える』刊行記念イベントレジュメより
1.ゲームをフェミニズム批評することの困難 日本ではゲームについて、ビジュアルやシステム、ストーリーの良し悪しに関しては、早い時期から専門誌や個人のサイトなどで、頻繁に批評の対象にされてきた。しかしゲームから読み取れる思想的な良し悪し(特にジェンダーやセクシュアリティに関する思想)については、極端に批評が少ない。というよりバックラッシュのせいで批評を公にしづらい現状がある、と言わざるを得ないと思う(私ごとであり、かつ昔の話ではあるが、現存人類以外の生命体が作り出す社会が描
【さきよみ】近藤銀河『フェミニスト、ゲームやってる』より「#01 かくして私は収奪と救出に失敗する/『ピクミン4』、やってみた」全文掲載!
かくして私は収奪と救出に失敗する 『ピクミン4』、やってみた ピクミンというあの植物みたいな生き物のことを知っている人は多くても、「ピクミン」というゲームをやったことがある、という人は意外に少ないのかもしれない。 実際のところ、「ピクミン」シリーズはピクミンの可愛さに惹かれてプレイするには、恐ろしいゲームだと私は思う。そこでは労働という行為がもたらす快楽と破壊が描かれている。 2023年に発売された「ピクミン」シリーズの最新作『ピクミン4』をプレイした私の経験を語りながら