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ディスクレビュー

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#コンテンツ会議

2023年上半期ベストアルバム トップ10

2023年上半期ベストアルバム トップ10

例年よりは遅れてしまったけれども、今年も上半期ベストnoteを書き上げることができた。良い歌モノとの出会いのきっかけになればこれ幸い。どのアルバムも、すごく優しい、というのは共通点かもしれない。心に寄り添うという作品が年々好きになっている。下半期も、音楽に抱えられていきたい。

10位 クラムボン『添春編』

蛙化現象という言葉がZ世代の流行語であり、しかもそれがYouTuberの動画を基に流行し

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2022年ベストトラック トップ50

2022年ベストトラック トップ50

今年聴いた曲で良かった曲を50曲選んでランキング化。継続的に好きな人たち、久々に再会できた歌たち、そして初めての出逢いまで。全部格別だ!

50位 水曜日のカンパネラ「モヤイ」
いかに勝手なことを楽しく言えるか勝負な水カンの曲の中で妙なエモさが光る。時を超え、都市に舞い戻った水カンとモアイを重ねちゃうからかな!

49位 STUTS「タイミングでしょ(feat. Awich)」
あれこれもやもやと

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2022年 ベストアルバム トップ50

2022年 ベストアルバム トップ50

2022年のよかったアルバムを50枚、ランキング化。5年間50枚を選び続けててこれいつまで続けられるのか、って感じなのだけども、いいアルバムが多いんだから仕方ない。とはいえ、トップ50っていうのは一区切りかもしれないなぁと。もうちょっと絞って愛聴する方向に自分を持っていくのもアリかな、と思ってます。現状はね!ひとまず、今年の分は全力で推しておきます!

50位 えんぷてい『QUIET FRIEND

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2012 to 2022〜10年分の年間ベストアルバムトップ10を振り返る

2012 to 2022〜10年分の年間ベストアルバムトップ10を振り返る

「2012 to 2022」をやろうと思ったのは、自分が意識的に多くのカルチャーに触れようとし始めたのが2012年だったことに由来しているので、"年間ベストアルバム"というのも2012年から勝手に書き留めていました。今回の記事は2012年~2021年までの10年間の年間ベストアルバムトップ10を総まとめ。

2012年ベストアルバム

1位 クリープハイプ 『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』

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[Real Sound寄稿記事] idom、ドラマ『競争の番人』主題歌「GLOW」がチャート好調の背景は? 自身の生き様ともリンクする壮大なスケール感

[Real Sound寄稿記事] idom、ドラマ『競争の番人』主題歌「GLOW」がチャート好調の背景は? 自身の生き様ともリンクする壮大なスケール感

Real Soundに60回目の寄稿をしました。前回に引き続きidomの記事を。メジャー1stソングである「GLOW」、期待通り規格外にデカい曲を持ってきてて早くも風格すら漂っています。

J-POPのど真ん中のアレンジャーを呼び寄せたり本来のポテンシャルを引き上げるステップを把握してる感じでイケてますね。これだけの手札があるし、早くライブパフォーマンス観たい。
#コンテンツ会議 #コラム

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2022年上半期ベストトラック 10

2022年上半期ベストトラック 10

ベストアルバム10で選んだ作品の収録曲は選外としてセレクト。曲単位での好みは相変わらず。良いメロディに芯のある言葉が乗っていてグッとくる、というこの3点。口ずさんであぁいいなぁと思えるような曲がとても好き。

10位 My Hair is Bad「歓声をさがして」

何が好きなのか、それすらも誰かに決められそうな息苦しい時代に僕らが何を選んだっていい、何にドキドキしたっていいと歌ってくれる頼もしさ

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2022年上半期ベストアルバム 10

2022年上半期ベストアルバム 10

毎年恒例の上半期ベスト。名古屋に住み始めて通勤が車になったのでわんさか新譜も聴けるようになった上半期。トップ10は迷うことなく決められた。例外もあるけど全体的に質量のずっしりした作品が揃った印象。でたらめに長けりゃあいいって話では決してないのだけど、たっぷり聴けてしっかり心に残るアルバムというのが今の気分には合っていたのかな、と思ってる。

10位 羊文学『our hope』

メジャー2ndアル

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最近観た旧作の感想メモ(2022年4月分)

最近観た旧作の感想メモ(2022年4月分)

サバイバルファミリー(Amazon Prime)

仙台に旅行しようしてた(結果諦めましたが)時、仙台ロケの映画を求めて観た1本。矢口史靖監督は「ハッピーフライト」が大好きでそれ以外はそこそこ、くらいの感じだったけどこれはだいぶ面白かった。思ってる以上にちゃんと深刻に描写されるし、ちゃんと人は死ぬということを予感させてくれる。沈没しないver.の「日本沈没」的な、ジョークの機能しない深刻さ。僕も困

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”分かり合えなさ“への抵抗〜ASIAN KUNG-FU GENERATION『プラネットフォークス』

”分かり合えなさ“への抵抗〜ASIAN KUNG-FU GENERATION『プラネットフォークス』

心荒むことの多い時代だ。2020年の2月からより浮き彫りになっただけで、それよりもずっと前から価値観で傷つけ合い、思想で燃やし合うような日々は常に目の前に横たわっていた。そんな世界にあって、後戻りできない断絶とコミュニケーションの可能性を描いた濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が第94回米アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞したほか、世界中で評価されたことは1つの象徴的な出来事のように思う。言語

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[Real Sound寄稿記事] 私立恵比寿中学、セルフタイトル掲げた最新アルバムは意欲作に〜“永遠に中学生”を体現するということ

[Real Sound寄稿記事] 私立恵比寿中学、セルフタイトル掲げた最新アルバムは意欲作に〜“永遠に中学生”を体現するということ

Real Soundに55回目の寄稿をしました。私立恵比寿中学の7thアルバム『私立恵比寿中学』のレビューです。Saucy Dog石原慎也が作った「ハッピーエンドとそれから」を軸にしつつ網羅的に書きました。

新メンバーを加えて新しいエビ中らしさを獲得する。かつグループとしての成熟度を見せる。この両面を“永遠に中学生”を体現しながら作り出した驚異の1作だと思った。まだまだ行ける、その幕開け。

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「ネットの音楽オタクが選んだ2021年のベストアルバム」で18本レビューを書きました

「ネットの音楽オタクが選んだ2021年のベストアルバム」で18本レビューを書きました

毎年恒例、ブログ「音楽だいすきクラブ」主催の「ネットの音楽オタクが選んだ2021年のベストアルバム」企画で以下のレビューを18本書きました。

・クリープハイプ『夜にしがみついて、朝に溶かして』
・Base Ball Bear『DIARY KEY』
・カネコアヤノ『よすが』
・吉澤嘉代子『赤星青星』
・DIALOGUE+『DIALOGUE+1』
・MONO NO AWARE『行列のできる方舟』

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2021年ベストアルバム トップ50

2021年ベストアルバム トップ50

2021年のよかったアルバムを50枚、ランキング化。例年、コメントはちょっとずつ短くなってますが続けれる限りは!来年もまた素晴らしいアルバムに出会えることを祈って。

50位 My Lucky Day『All Shimmer In A Day』

熊本発のドリームポップ/シューゲイザーバンドによる初全国流通盤。夢心地なメロウネスと疾走感溢れるビートはこのジャンル特有の湿り気というよりも、爽快感すら

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ポッドキャスト『ポップカルチャーは裏切らない』#49.Base Ball Bear「DIARY KEY」を紐解く

ポッドキャスト『ポップカルチャーは裏切らない』#49.Base Ball Bear「DIARY KEY」を紐解く

音声配信49回目。Base Ball Bearが10/27にリリースした9thアルバム『DIARY KEY』について喋り倒した。Music+Talkで録ったのでおしゃべりパートと曲の音量差に気をつけてください。

とにかく思うこととかグッとくるポイントが多すぎるので全部詰め込んだらこの尺になってしまった。noteでもこの内容を踏まえつつ1本書き上げたいなぁと。とんでもない長さになりそうだ。
#コ

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方舟を創る人々へ~2021.07.11 MONO NO AWARE「ODORI CRUISING」@福岡CB

方舟を創る人々へ~2021.07.11 MONO NO AWARE「ODORI CRUISING」@福岡CB



MONO NO AWARE、2年ぶりのアルバムで2年ぶりの福岡公演。コミュニケーションを始めとし、何となくの生き辛さを現世で抱える人々とともに悩み合うかのような4thアルバム『行列のできる方舟』を引っ提げてのツアーで、ちょうど折り返し地点。現時点で唯一のソールドアウト公演ということもあって、収容人数を間引いてはあるものの大盛況の様子。開演時間となり、波音とカモメの鳴き声を入場SEとして4人が入

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