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歌のよさとは何だろう ーー古今東西/J-POPから洋楽、Vtuberまで歌の良さの要素を、思いつく限り分解してみた

歌のよさとは何だろう ーー古今東西/J-POPから洋楽、Vtuberまで歌の良さの要素を、思いつく限り分解してみた

先日、Vtuberの曲をカラオケで90点取るnoteを投稿した。
このnoteを投稿したのは、Vtuberの曲をとりあえず聞いてみることも目的のひとつでしたが、やはり新しいコンテンツということで、BPMや言葉数の多い曲に触れてみたいということが大きかった。
そして、神椿のようにVtuberでしかできない表現を極める人たち、甲斐田晴さん、夢追翔さんのようにシンガソングライターの道を究める人たち、全力

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空のむこうへ消えたきみと、一緒にいるための音楽 —―真心ブラザーズ試論

空のむこうへ消えたきみと、一緒にいるための音楽 —―真心ブラザーズ試論

もしも一人の人間が、どうしてもやめられないことを見つけたとして
それは幸せなことだろうか。
もしも一人の人間が、心に避けられない傷を負ったとして、その人が幸せに生きる道はもうないのだろうか。

最近みていたVtuberの中で音楽に生きる人の話をよく聞いていたので考えていた。若いボーカロイドの曲を作る人と話すこともあった。
周りの若い人たちのはみんな、流行と時代をどうやって読むか、それとどうやって戦

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おんがくと、あそぼう ーーみのミュージックさんへの賛辞と、生まれたひとつの問い

おんがくと、あそぼう ーーみのミュージックさんへの賛辞と、生まれたひとつの問い

はじめに代えて ーー奥田民生と、まほうのとびらが開いたとき

奥田民生の曲に「意味」なんてないかもしれない。
そんな風に思ったことがある。

高校の時、初めて聞いた奥田民生のアルバムは『E』だった。
ソロのキャリアも長く続き、ユニコーンの時期から脱却した彼の緩い世界観がどこまでも詰め込まれたアルバムだった。中盤はひたすら「花」と「鼻」をかけたギャグがひたすら繰り返し続けて、でもひたすらにギターの音

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地獄の底が抜ける前に ーーLinkin Parkと夢追翔さんのこと

地獄の底が抜ける前に ーーLinkin Parkと夢追翔さんのこと

この記事は、先日自分が書いてしまった夢追翔さんについての記事についての釈明になります。いすゞさんのこの記事に付け加える形で、書いています。また、私のタイプのにじさんじリスナーの悩んでいることについても書いています。

Linkin Parkと夢追翔さんのこと

私がずっと聞いているアメリカのアーティスト、Linkin Parkのチェスターベニントンは、2017年に自ら命を絶った歌手です。彼は、亡く

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はじまりのカンザキイオリ論 —―紙に叩きつけた染みが、花の形になったとき

はじまりのカンザキイオリ論 —―紙に叩きつけた染みが、花の形になったとき

はじめに ーー君に届かない言葉私小説であったり、私の内面にひきこもるような作品は、どうしても昔から批判の対象とされやすかった。それは、特に田山花袋の『蒲団』に顕著なように、自分自身をネタにして物を書く場合、そのネタになるものを探すために、注目を集めるためにセンセーショナルなものまで書き始めたり、無理やり自分で体験しようとするからだというのを、昔授業で聴いた覚えがある。

カンザキイオリさんの歌詞は

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その瞳の先にうつる色の方へ ーー米山舞先生の絵を並べて、見て考え感じたこと (SSS Re/arise展の感想を添えて)

その瞳の先にうつる色の方へ ーー米山舞先生の絵を並べて、見て考え感じたこと (SSS Re/arise展の感想を添えて)

そもそも人は、絵に対して何かを言うことができるだろうか。

今、手元にある画集に目をやってみる。そこにはまっすぐな目線を、画面のこちらに向けてくる、大きなメガネの女の子がいる。(『ING』146ページ)

その目線と、実在しているような強度に、私は最初この同人誌を手に取った時に、文字通り言葉を失っていた。なんだか、絵の中にいる人物――その女の子は絵を描いているようにも見える――にこちらの心の中まで

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野崎りこん "We Are Alive"を聞いた時に湧き上がった想起と風 ーーりこん入門の意味も込めて

野崎りこん "We Are Alive"を聞いた時に湧き上がった想起と風 ーーりこん入門の意味も込めて

「ルックバックfreestyle」のリリックが、さわやかなトラックにのっているからか、一聴目は全く絶望的には聞こえなかったのだが、Spotifyの歌詞を見なおしてから、このアルバムは、歌詞の内側に静かに悲しみを横たえているのだと気づく。

先日、JOYSOUNDのカラオケに行ってみた時に、なんとなく野崎さんの名前を検索にぶち込んだら本人映像が出てきてビビった。その時ふときちんと感想を書いていないこ

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