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プロフィール: 切島カイリ(Kylie Kirishima)
フリーライター/エディターの切島カイリです。
普段はファッションやカルチャー系の記事を別名義で書いております。これまでモード誌の編集や通信社のニュース執筆、字幕翻訳(英語→日本語)などを手がけてきました。得意ジャンルはファッション、アート、エンタメ、フィギュアスケートで、あとはちょっと頭がおかしいくらい猫が好きです。
noteでは「ファッションビッチが花屋になってみた」体験を綴った『花屋日記』の
今夜、すべての自室で「時間を潰す技術 a.k.a.教養」を高めるには。
「教養」とは学歴のことではなく、「一人で時間をつぶせる技術」のことでもある。(『今夜、すべてのバーで』)
…と言ったのは中島らもさんだ。
新型コロナウイルスのせいで監禁状態のようなハードな6ヶ月を過ごした今、ほんとうにこの言葉が身に染みる。気軽に「ごはん行かない?」と誘えない状況だし、人混みの多い街にぶらりと出かけるのは楽しみより不安が大きかった。なので、ひたすら向き合う相手は自分で、休日の時
死にたい気持ちで一人、金沢に行ったら。
あのとき、ひどく絶望していた、ということだけは覚えている。
一年前のちょうどこの時期、人生の行き場を失って、私は唐突に金沢行きの新幹線に乗った。理由はこじつけで「祖母のルーツだという、古い屋敷を見に行く」ということにしていたが、要は気分を変えたかっただけである。
武家屋敷や庭園、美術館、神社、古本屋、市場、レストラン...あらゆるところをランダムに回った。博物館で天保4年の生花作法書を見つけて「
漫画を描くことは労働じゃない!? 漫画家・深谷陽インタビュー vol.2
デビュー25周年記念個展「enak, cantik」を8月14日(水)まで、東京のLusso Cafe Harajukuにて開催中の漫画家・深谷陽(Akira Fukaya)のインタビュー第2弾をお届け。vol.1はこちら。
今回の個展では、歴代ヒロインのポートレイトのほか、生原稿のファイルも展示されている。アシスタントへの指示などが書き込まれた当時の生原稿は、とにかく緻密で驚くほどのクオリティ
光GENJI、特殊メイク、そして漫画という道。 漫画家・深谷陽インタビュー vol.1
深谷陽(Akira Fukaya)が漫画家デビュー25周年記念個展「enak, cantik」を8月14日(水)まで、東京のLusso Cafe Harajukuにて開催中だ。深谷陽は『バーフバリ 王の凱旋』や『鉄男 THE BULLET MAN』など映画のコミカライズでも知られる、ベテラン漫画家。そして東京ネームタンクでは「コマ割り」に特化した授業も評判の人気講師でもある。
会場では貴重な生原
神の視点で「シルバニアファミリー」を作ったら。 振付・演出家 菅沼伊万里インタビュー vol.3
私たちが振付師に求めるものは、「ダンスを作ること」だけではないのかもしれない。振付・演出家の菅沼伊万里(Imari Suganuma)の活動を見ていると、そんなことに気づかされる。
音楽やファッション、映像や漫画にいたるまで、あらゆる表現を愛してきた彼女にとって、ダンスは「表現手段の一つ」。自身が主宰するThe Bambiest(ザ・バンビエスト)の公演では、あえて動きにくい衣装やウィッグも積極
「紙粘土」と「レゴ」で作り分けるダンス術 。 振付・演出家 菅沼伊万里インタビュー vol.2
女性アイドルグループ「ヤなことそっとミュート」のワンマンライブが、マイナビBLITZ赤坂で開催された。初披露された新曲では、メンバーたちがエモーショナルロックに合わせて次々とリフトや肩車を決めていく。そのアイドルらしくない前衛的な振付は、確かに衝撃的だ。
振付を手がけたのは、菅沼伊万里(Imari Suganuma)。「バンビ」の愛称で知られるThe Bambiest(ザ・バンビエスト)の主宰で
歌舞伎とガロと聖徳太子で培ったもの。 振付・演出家 菅沼伊万里インタビュー vol.1
あるジャズライブの会場で、ギリシャ彫刻のようなふくらはぎを持つ女性に出会った。聞けば、振付・演出家だという。宝塚歌劇団や早乙女太一の舞台振付も手がける彼女は、「バンビ」の愛称で知られるThe Bambiest(ザ・バンビエスト)主宰の菅沼伊万里(Imari Suganuma)。ダンスの名門である日本大学芸術学部洋舞科卒業後、ロンドンのCentral Saint Martins(セントラル・セント・
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