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2023年11月の記事一覧
#13 太宰治全部読む |これぞ”隠れた名盤”、女性の魂を宿して書く
私は、太宰治の作品を全部読むことにした。
太宰治を全部読むと、人はどのような感情を抱くのか。身をもって確かめることにした。
前回取り上げた『新ハムレット』では、西洋の古典やフォークロアを題材に、現代人の心情や、太宰の思想をブレンドした、新趣向の小説を読んだ。
第13回目の今回は、『きりぎりす』という短編集を読む。キリギリスといえば、バッタ目の昆虫の名前だが……果たして、どのような作品なのだろ
「山月記」を読む② アリストテレスで読む「山月記」
Ⅰ アリストテレスの悲劇論『詩学』はアリストテレスが著した芸術論である。タイトルから「詩」について論じているような印象を受けるが、その大半は「悲劇」について述べてある。この『詩学』で、アリストテレスが提示した「悲劇」の要素は以下の5つである。
1.〈悲劇の5つの要素〉
アリストテレスは、優れた悲劇には「逆転」と「認知」が同時に起こると述べ、その好例としてソフォクレスの『オイディプス王』を挙げ
生み出してしまった人間が永遠に背負うことになる責務——教育は生成AIから逃げることなく、その役割を果たしていけるのか
AIは不可逆的テクノロジー。だからこそ・・・スウェーデンの哲学者でオックスフォード大学教授のニック・ボストロム氏は、
「AIは『不可逆的なテクノロジー』だ。いちど実現してしまったものを後退させたり、なしにしたりはできない」
と断言し、
「だからこそ、常に人類が望む目標に進むよう設計しなければならない」
と述べています。
さらに、ボストロム氏はシンギュラリティに関して、
「近い将来、我々は必ず『
論理的文章力を育てなかった日本の作文教育とは
学生時代、作文は好きでしたか?私は大嫌いでした。何を書いたら良いか分からないし、先生も具体的な書き方を教えてくれませんでした。ただ書かせるか漢字を訂正するだけで、文章構成や内容の指導はありませんでした。実は、日本人が海外の学生のように論理的なエッセーが書けないことには理由があったのです。
(注:日本ではエッセーは主に随筆を指しますが、英語のエッセーは、主張を持ち論理的且つ形式に則って書かれた小論