「イランで一番来たかった場所」

世界一周288日目(4/12)

「ここで降りな」

とバスのあんちゃんに肩を叩かれた。

『ん?エスファハーンに着いたのか?』

日が昇っていないため、辺りはまだ夜のような暗さ。時刻は5時半。僕は言われるままにバスを降りた。頭が全然回らない。バスの中でよく眠れなかったみたいだ。バスから降りてくる乗客を待ち構えるタクシーの運転手たち。インドほどしつこくはないんだけど、「どうだ?どうだ?タクシー乗ら

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ああ…、スキによってひからびた心が潤っていく…

去年、私はイランを旅した。vol.1

去年の8月、私はイランという国に語学研修という形で渡航していた。大学ではイランで主に使われているペルシア語を専攻しており、言語能力の向上と異文化理解を目的に、22日間異国の地で過ごした。

 イランは西アジア地域で唯一、イスラム教シーア派の信者が総人口の大半を占める国とされ、度々スンニ派を信仰し国教とする周辺国との対立が取り沙汰されてきた。
 さらにこの当時、イラン核合意からの離脱による、アメリカ

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「GO TO イラン」

世界一周286日目(4/11)

朝4時頃にトイレで髪を洗っていると、掃除のお兄さんに背中をぽんっと叩かれた。ここはアラブ首長国連邦にあるシャルジャ空港。

ここにいる人たちのほとんどは海外から働きに出てきた人たちのようだ。みんなどことなくフレンドリーで、物価の高いこの国にいても、僕を少し安心させてくれた。

ベンチで最後に一眠りをかますと僕は早々にチェックインカウンターに向かった。さっきダンキン

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「桜桃の味」

97年のイラン映画「桜桃の味(Taste of Cherry)」を観た。また先日、感動したアッバス・キアロスタミ監督・脚本・製作だ。

ほとんどが横から、運転してる中年男か、助手席に乗った男の顔と喋りをずっと撮ってる映像。「風が吹くまま」と同様、インディーズ・ムーヴィーみたい。

土と埃だらけの道を移動する四駆のクルマとその車内だけで、派手で劇的な展開なんてまるでないけど、言葉だけでグサッと胸に刺

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【イラン12】空港で無一文。

本来なら東京にいるはずなのに、まだイランにいる。これまで何度も味わったイラン人の優しさに完全に油断した。

結論から言えば、昨日のフライトは予定通り飛び立った。乗るはずだった日本人とロシア人の2人をテヘランに残して。

昨日のフライトは今日に変更になったと言うので、残りのイラン・リヤルもきっちり使い切って、再び空港に来たが、待てど暮らせぞ、フライトのアナウンスがない。

インフォメーションに聞きに

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【イラン11】乗れなかった帰国便

朝8時テヘラン着。到着した北ターミナルは、高級バスVOLVO専用らしい。周りの街並みも都会的で、高級住宅や大使館、大きなビジネスビルとテヘランの最先端を感じさせる。

その向こうには、4000メートル級の美しい山々を臨め、テヘランの街を国民が自慢したくなるのもうなづける。

帰りのフライトまでまだ時間があったので、博物館へ寄る。そこそこ特徴的だったが、またもや金の残りが少なくなってきた。

一応サ

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【イラン10】トイレから出られない

ラームサルで温泉に入った後、テヘランへ戻るため、バス停を目指して歩いていたら、「日本人ですか?」と話しかけられた。なんと静岡で4年近くも学校に通って日本語を勉強したというイラン人の男性。

イラクとの戦争で、自分の大学はめちゃくちゃになった。それで希望を持って日本へ渡った。イランに帰国して14年も経つのに、その日本語はかなり流暢。現在はカメラ屋とレストランを経営していて大層成功しているそうだ。立派

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君は桜桃の味を忘れたのか?

もし、君が行っても友達、行かなくても友達だ。

アッバース・キアロスタミ監督の「桜桃の味」という映画を見た。

映画のあらすじはこんな感じである。少し長くなるけど聞いて欲しい。
 浮かない顔をした中年の男が車に乗って誰かを探している。彼は誰かに仕事を頼みたいようだ。街は失業して仕事を探している人たちで溢れかえっている。だけど、彼はその人たちに仕事を頼もうとはしない。紆余曲折あって徴兵期間で軍で働く

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دست شما درد نكنه(あなたの手が痛くなりませんように)
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【イラン9】カスピ海で温泉

5時過ぎにラシュトの街に着いた。すぐにタクシーで、カスピ海沿のリゾート地・ラームサル行きのミニバス乗り場へ。

かなり北上したので、寒い。待合室の電球で冷たくなった手を温める。ぎゅうぎゅうのバスで7時出発。寒いと思いながらも寝てしまいラームサルを通り過ぎていた。

9時頃気づき慌てて下車。10キロくらい行き過ぎたようだ。歩きながら、やってくるミニバスに手をあげるが停まってくれない。ミニバス乗り場で

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新しい「記憶」を結ぶ試み

あなたの今年の記憶は、どこまで積もり重なっていますか?

パンデミックという特殊環境。健康面への懸念が大勢を占めますが、コロナによって、大切な「記憶」が生まれない現象に頭を悩ませています。

わたしをわたしと規定するのものはなんでしょうか。その一つが、記憶です。どこかに出かけた記憶。誰かと話した記憶。美味しいものを食べた記憶。そうした、一見価値がなさそうな記憶で、意識の周縁をかためることで、精神的

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スキ、嬉しい(*´꒳`*)
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