代ゼミ教育総研@大学なんでも調べる課

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代ゼミ教育総研@大学なんでも調べる課

代ゼミ教育総研運営の公式noteです。代ゼミは大学受験指導の他に、教育現場や学校内外で学び続ける方に向けた情報やコンテンツを提供しています。ここでは様々な視点から大学を探検し、調べ、そこから見えてくる大学の魅力や情報をお届けします。 代ゼミ発!「入試情報だけじゃない大学の話」

マガジン

  • ❝越えていく大学❞

    大学に関するいろいろな常識やルール、 あるいは、大学を取り巻く障壁、限界、常識、 そしてそれらを果敢に乗り越えようとする試み。 ここではその取り組みを、探索してみたいと思います!

  • 高大接続ラウンドアップ

    一世を風靡した大学入試改革の議論が静まったと思いきや、大学の学生募集には18歳人口の減少がいよいよ暗い影を落とし始めています。 国の方ではようやく大学の整理統合に向けた議論に手が付けられ、かたや大学の方では、一般選抜に見切りをつけ年内入試へ大きく舵を切るところ、 定員の厳格化から緩和への急激な方向転換に翻弄されるところなど、さまざまな模索や混乱が始まっています。 これから進学をされる未来の大学生の方々、そして保護者、関係者やさまざまな皆様に、こうした現在進行形の高大接続の現状をお届けしながら、 ご一緒に、その行方も探ってまいりたいと思います。

  • ❝大学とコロナ❞

    新型コロナウィルスの影響下で、大学や大学生たちがどのような状況にあるのか、どのような活動をしているのかにスポットを当て、ご紹介しています。 全8回シリーズ。

  • ❝未来からの留学生❞を求めて 特別選抜探訪

    1990年に始まったAO入試。現在は総合型選抜と名称を変え、学校推薦型選抜と合わせて「特別選抜」と呼ばれるこの選抜は、一般選抜と並び立つ主要な選抜形式となりました。ここでは創成期から現在に至るまでをたどり、その多様性や可能性について、全7回シリーズでご紹介しています!

最近の記事

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❝大学❞探検の旅へ、ようこそ

未来のステークホルダーへみなさん、はじめまして。 代ゼミ教育総研です。 私たちは、これから、❝大学❞を探検する旅に出かけたいと思います。 ポスト・コロナ、ウィズ・コロナの時代を迎えるいま、 私たちはあらためて  ❝大学❞というのは何なのか  ❝大学❞の存在価値=レーゾンデートルはどこにあるのか について、改めて考えてみたいと思います。 どうしてか? それは、正直に申し上げますと、 これから大学で学ぼうとしている中高生や受験生たちのことが とても気がかりになったから、

    • 一部に受験生へ使用禁止を打ち出す大学も。そこに込められた大学側の懸念と、これからの大学入試のゆくえとは

      受験生に対しての生成AIのメッセージはChatGPTをはじめとする生成AIの出現以来、国内の大学は矢継ぎ早に、それぞれのメッセージを出し続けています。 しかし、そのほとんどが、学内の関係者=教職員、学生が対象になっていることは前回申し上げました。 では、間もなく開始される2024年度(令和6年度)入学者選抜についての対応は、どうなっているのでしょうか。 上智大・青山学院大は明確に“禁止”調べてみると、選抜要項などにおいて、受験生に対して、生成AIに関する注意書きやメッセ

      • 大学は生成AIとどう向き合うのか。手探りながらも方向性を表明。

        ChatGPTがもたらす衝撃、沸き起こる議論、危惧、心配・・・2022年11月、ウクライナに軍事侵攻したロシアが世界を不安に陥れている最中、衝撃的なニュースが地球上を駆け巡りました。 オープンAIが開発したChatGPTという名の生成AIの登場です。 まるで達人が創作したかのような流麗な文章、プロ顔負けのハイレベルな画像や音声の創作――おどろくべきこれらの生成物は、これまで人類が想定していたAIのレベルをはるかに凌駕するものでした。 人間にとって役立つツールが誕生したと

        • 相次ぐ募集停止で問われる、私立大学のレーゾンデートル ⑤

            伝統の「学燈ゆずり」は、途絶えてしまうのか・・・恵泉女学園の卒業式には「学燈ゆずり」という伝統があります。 卒業生代表が在校生代表に学燈を手渡し、一人ひとりの卒業生が学燈から 灯をうけ、「光よ」の歌を歌いながら退場するのです。 この学燈ゆずりには、創設者・河井道の志が込められています。 第1回の卒業式より今日まで続いてきた学燈ゆずり。 募集停止となった恵泉女学園大学がやがて迎える最後の卒業式では、 この伝統は、果たしてどのように執り行われるのでしょうか・・・ 寂しい限

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          相次ぐ募集停止で問われる、私立大学のレーゾンデートル ④

          想定を超えて加速する少子化私立大を取り巻く、少子化や経営環境の厳しさについて、見てまいりましたが、国や行政は、どのような動きをしているのでしょうか。 中央教育審議会の大学分科会長を務める永田恭介氏(筑波大学学長)は、 日本経済新聞のインタビューで次のように語っています。 国立大学協会(国大協)の会長も務める永田氏は、想定を超えて加速する少子化が国立大学にも迫っていることを認識していることがわかります。 国立大の責任感は伝わってくるが・・・ところで、永田氏がおっしゃる国立

          相次ぐ募集停止で問われる、私立大学のレーゾンデートル ④

          相次ぐ募集停止で問われる、私立大学のレーゾンデートル ③

          私学破綻を見据え、新たなルール作り?苦境に立たされている女子大。 これまで、その背景を詳しく見てまいりましたが、 そのような矢先、驚きのニュースがとびこんできました。 記事によると、今後、経営が悪化する私立大学が相次ぐことが予想されるため、政府は、閉鎖された大学の学生を受け入れる大学の定員について基準の充足率を超過しても補助金を減額しない特例を設ける方向で検討を始めている、とのこと。 まさに、一刻の猶予も許されない切迫感が感じられますね。 私立学校経営には不可欠な補助金

          相次ぐ募集停止で問われる、私立大学のレーゾンデートル ③

          相次ぐ募集停止で問われる、私立大学のレーゾンデートル ②

          「閉学を前提」、にした募集停止募集停止を発表した恵泉女学園大学。 3月22日に大学が発表した「募集停止のお知らせ」を見てみましょう。 そこには、このように記載されています。  「閉学を前提にした募集停止」とありますので、募集再開への道は断たれたことになります。 河井道の教育理念を受け継ぎ創設された恵泉女学園大学は、ここで完全に終止符が打たれることになります。 ほんとうに、残念です。 そして、募集停止に至った原因について、「定員割れが続き、大学部門の金融資産を確保・維持する

          相次ぐ募集停止で問われる、私立大学のレーゾンデートル ②

          相次ぐ募集停止で問われる、私立大学のレーゾンデートル ①

          女子大・短大が立て続けに・・・2023年度の学生募集が終わり、フレッシュマンを迎え入れた各キャンパスは、どこも活気に満ち溢れていることでしょう。 そして、コロナによる規制も緩和されてきていますので、学生たちの賑やかな会話や笑い声が、こちらにも聞こえてくるようです。 いよいよ、本来のキャンパスらしさが戻ってきましたね。 ところが、そうした晴れがましさを吹き飛ばすような衝撃的なニュースが、立て続けに飛び込んでまいりました。 それは、3つの女子大学・短期大学が今年度をもって

          相次ぐ募集停止で問われる、私立大学のレーゾンデートル ①

          世界の諸問題解決に高等教育が果たす役割は甚大。その原動力を担うリベラルアーツの展開に期待する。

          原点に戻って、再構築をでは、これから日本の大学はどう進めばよいのか―― 特に、米国や欧州の大学で、教育の根幹をなしていると言ってもよいリベラルアーツ教育。 これまでみてきたように、戦後まもなく80年になろうとしているにもかかわらず、日本国内においては、リベラルアーツ教育は未だ定着せずに、今日に至ってしまっていると申し上げても過言ではないでしょう。 しかし、土持氏は、そうした困難な状況にあっても諦めず、リベラルアーツ教育に大いなる期待を寄せています。 脱「機能主義」的大

          世界の諸問題解決に高等教育が果たす役割は甚大。その原動力を担うリベラルアーツの展開に期待する。

          必ずしも定着したとは言えない日本国内のリベラルアーツ教育。数多くの「ボタンの掛け違い」や、その背景を探る。

          海外とは様子が異なってしまった長い歴史のなかで育まれてきたリベラルアーツ。 ここまで、大学におけるリベラルアーツ教育について、さまざまな角度から見てまいりました。 皆さんもお分かりになったと思いますが、欧米と日本国内とでは、かなり様子が異なっているのです。 もちろん、日本の方は、戦後欧米から導入された“ばかり”ですから、欧米と単純に比較してはいけないのかもしれませんが・・・ 日本では、ごく一部の大学では熱心に取り組まれてきてはいるものの、全体としてはまだ手探りで細々行われ

          必ずしも定着したとは言えない日本国内のリベラルアーツ教育。数多くの「ボタンの掛け違い」や、その背景を探る。

          リベラルアーツの黎明より、ともに歩み続けた“音楽”と“演劇”が、様々な人々と協働し対話する力を育む

          20世紀の大指揮者も生んだハーバード大学前回は、上智大学における基盤教育センターの取り組み、そして、リベラルアーツとパフォーミング・アーツなどの芸術とのつながりについて見てまいりました。 今回は、まず、その一翼を担う「音楽」とリベラルアーツの関係について探ってみましょう。 ところで、みなさんは、20世紀を代表するオーケストラ指揮者の一人、レナード・バーンスタイン(Lenard Bernstein、1918-1990)をご存知でしょうか。 世を去ってすでに20年余り経ちま

          リベラルアーツの黎明より、ともに歩み続けた“音楽”と“演劇”が、様々な人々と協働し対話する力を育む

          『ズバッと解説!共通テスト2023』ダイジェスト版

          代々木ゼミナール教育総合研究所が、1月19日にインスタライブで実施した『ズバッと解説!共通テスト2023』の放映内容について、主な内容をダイジェスト版にしてご紹介いたします。 ★なお、実際のライブをご覧になりたい方は、インスタグラムにてアーカイブをご用意しておりますので、ぜひご覧ください。 詳細は本文最後にご案内しております。 ズバッと解説!共通テスト2023 ダイジェスト【解説】 代々木ゼミナール教育総合研究所 主幹研究員 坂口幸世 代々木ゼミナール教育総合研究所 主幹

          『ズバッと解説!共通テスト2023』ダイジェスト版

          既存の概念を越えた視点で模索し、再構築されていく、これからのリベラルアーツ。

          リベラルアーツの火を絶やさぬように「大学大綱化」以降、すっかり下火になってしまった国内大学の教養教育。 しかし、混迷の世界に突入し、時代が大きな転換期を迎えた現在、改めて教養教育の重要性が認識され始めてはいますが、大綱化以降も、リベラルアーツの火を絶やさぬよう、地道な努力や工夫を重ねてきている大学も少なからずあるのです。 国立大では、東京大学のほか、東京医科歯科大学、東京工業大学、等々。 私立大学では、国際基督教大学、玉川大学、東京女子大学、桜美林大学、関西学院大学、等々

          既存の概念を越えた視点で模索し、再構築されていく、これからのリベラルアーツ。

          教養教育を見直し、拡大することを選んだ東大。専門分野の枠を「往復」へ。

          文理横断型=リベラルアーツ?日本国内における、リベラルアーツとは?  前回最後にご紹介した資料に出てくる「文理横断型のリベラルアーツ教育」とのコメントについて、もう少しご説明を加えましょう。   これは、日経連が企業に行ったアンケート結果を文科省が引用し、コメントしたものです。 大学に対して「特に期待する知識」は何かという問いについて、 「文系・理系の枠を超えた知識・教養」という回答が一番多かったという結果に対して、文科省が記載したコメントだったのです。 リベラルアー

          教養教育を見直し、拡大することを選んだ東大。専門分野の枠を「往復」へ。

          大学のリベラルアーツ教育は世界の難局を乗り越える切り札になるのか

          “自由人”であるための学問21世紀に入り23年目——地球上では様々な問題や試練が渦巻いています。 こうした世界の現状に対し、大学は、何らかの解決への道筋を示しうるのか。 まさに高等教育機関として、その存在意義や真価が問われている、と言っても過言ではないでしょう。 そうしたなか、現在、中世以来、伝統的な大学教育として受け継がれてきた「リベラルアーツ」に、改めて脚光が当たりはじめています。 リベラルアーツ——その淵源は古代ギリシャにまでさかのぼるとされ、 古代ローマで概念化

          大学のリベラルアーツ教育は世界の難局を乗り越える切り札になるのか

          過去、情報やデータの増大が引き起こしてきた学問のパラダイムシフト。今後はデータサイエンスが新たな学問・研究領域の再構築を担うのか、注目!

          学びの場に吹く“新風”前回は、「文・理分け」には問題があるけれど、だからと言って、頭ごなしの「文理横断」も難しい、ということをお話しいたしましたが、 ここでもう一度、ビックデータやデータサイエンスにスポットライトを当ててみたいと思うのです。 と言いますのも、 それらによって、学問に新しい兆候が生まれている、ように感じ、 あるいは、学びの場に“新風”が吹いている、と思われるからです。 情報の増大が学問の発展に前回ご登場いただいた名古屋大学大学院の隠岐さや香教授は、自著のなか

          過去、情報やデータの増大が引き起こしてきた学問のパラダイムシフト。今後はデータサイエンスが新たな学問・研究領域の再構築を担うのか、注目!