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アイデアノート33 ティール組織~ウルトラバイオレット組織まで詳しく図解 

ウルトラバイオレット組織のまとめ 

オレンジ組織とティール組織の図。 
ティール組織の突破口はセルフマネジメント、全体性、存在目的。
ティール組織は、進化型組織と呼ばれ、新たな組織経営のスタイルとして話題になった。
中でも、インテグラル理論を実際の組織論に活かした点で革新的だったと言える。
今は、ティール組織よりもDAOという名で世間で有名になった。
<参照>プロミネンス ❘ フロー組織実現コンサルティング

発達段階は、無色→マゼンダ→レッド→アンバー→オレンジ→グリーン→ティール→インディゴ→ターコイズ→インディゴ→ヴァイオレット→ウルトラバイオレット→クリアライトと変化していく。

オレンジ型組織は上司、部下とトップダウン構造になった組織である。今一番普通の組織だ。この関係がティール組織となると、セルフマネジメントによってDAO(分散型自律組織)となる。ティール組織の突破口は、セルフマネジメント、全体性、存在目的であり、進化型組織と呼ばれる。このため、この組織のメタファーは生物である。全体性を広げていこうとするため、SQ版のオレンジ型パラダイム(飽くなき成長と利益追求)と言える。

また、ティール組織ではオレンジ型組織やグリーン型組織のような以前の組織に戻らないよう、土壌を作るイニシアチブという役割が重要になる。それまでの組織のリーダー一人の頭脳依存から脱却し、リーダーはあくまで場を作るイニシアチブとなるのだ。

しかし、このイニシアチブがティール型でないと、ティール組織であり続けることはできない。このイニシアチブにはもう一つ仕事があり、存在目的を伝え続け、メンバーに具体的な行動として示唆する作業を行う。

ターコイズ組織の図。ターコイズパラダイムの突破口は、イニシアチブ組織(元 セルフマネジメント)、世界的視野、インテグレーティブ・シンキング(元 全体性)。
また、欲求は自己超越欲求である。

ティール組織で組織がオレンジ型パラダイムや、グリーン型パラダイムのような元の組織に戻らないようイニシアチブが重要な役割を果たしていた。
しかし、ティール組織のイニシアチブはごく少数に依存していた。このため、ティール組織は実はイニシアチブ依存症という意味で不安定な組織であったとも言える。実際にティール組織がオレンジ組織に戻ってしまった例などもある。そこで、その先のパラダイムでは全員がイニシアチブとすることでこの解決を図ろうとする。こうして、組織のメタファーそのものが人間となる。また、自己超越欲求に支えられるため、超越型パラダイムと呼ばれる。

それがターコイズ組織だ。ターコイズ組織では、少数の人間ではなく、組織をイニシアチブとする。こうして土壌を作る役割を人から組織内の小組織に変える。こうして、オレンジ組織などに戻ってしまうリスクを下げる。これがイニシアチブ組織と呼ばれ、それ以外の小組織をフォロワー組織と呼ぶ。

しかし、それだけではまだイニシアチブ依存症から脱却していないので、徐々にフォロワー組織の割合を減らし、イニシアチブ組織の割合を増やしていく。こうして全てのフォロワー組織がイニシアチブ組織となった時、組織は次のパラダイムに移行する。

インディゴ組織の図。インディゴ組織の突破口は、全員イニシアチブ(元セルフマネジメント)、世界的思考(元全体性)、中心命題(元 存在目的)である。

イニシアチブの役割は、存在目的を示唆し、具体的な行動に変えていくのを支援することにある。このため、組織の中にある小組織が全てイニシアチブ組織となった時、メンバー全員もイニシアチブとなる。

こうして全員が示唆役となった時、存在目的は「○○を達成する」から、「○○を解き明かす」というテーマとなり、命題へと変わる。オレンジ型的な達成から脱却し、目標は証明へと変化していく。

そしてこの命題を中心に「○○学の○○を解き明かす」といった大きなテーマから、具体的に小さなテーマへと因数分解をしていく。組織全体の命題が中心命題と呼ばれ、それを中心に組織の命題が作られる。こうして、一メンバーが実行可能となるまで、命題は細切れになっていく。これがインディゴ組織である。このため、インディゴ型は究明型パラダイムと呼ばれる。この構造は、命題の階層構造と言え、命題版のアンバー組織(階級組織)である。

また、このパラダイムでは自分や自集団から離れ、世界の方から世界を考えるという世界的思考を得るようになる。このように、インディゴ組織は世界中心的なパラダイムであると言える。

ヴァイオレット組織の図。ヴァイオレット組織の突破口は、エゴロジー経営(元 セルフマネジメント)、四事象視野(元 全体性)、中心命題(元 存在目的)である。

しかし、インディゴ組織では命題の階層構造が存在しており、これがアンバー型組織と同じ状態にある。そこで、この関係をオレンジ型(達成型)へと変化させようという動きが起きる。こうして、命題はさらに全体性を持った普遍的な命題へと変わっていく。「○○学の○○という現象を解き明かす」という具体的なものから、より抽象的だがより広く様々な分野を超えた命題が組織の中心に位置するようになる。

すると、組織の命題がインディゴ組織の中心命題のようになり、メンバーの命題がインディゴ組織の命題のように変わっていく。

このとき、命題が広いが漠然としたものでも、具体的な行動に転換できるように、メンバー一人一人は命題にエゴ(どうしてもこれだけはしたいこと)を照らし合わせる。こうしてエコロジー(命題)とエゴロジー(自己)を統合することで、具体的な行動を示唆する。こうして、自己と社会の両方を眺めることで、四事象視野(心、行動、文化、社会)の四事象全てに目を向けるを手に入れる。

このため、自身のエゴや組織のエゴが何かをはっきりさせるというエゴロジー経営がヴァイオレット組織の突破口となる。

このエゴ発見には、「自身の生きがいや幸福が究極になったと思い込み、そうできる場合、そうできない場合の理由こそがエゴである」であるという手法を用いることができる。

自分が人生で何を望むかではなく、人生が自分に何を望むかを考える、というのも特徴だ。

このようにエゴを使うことで、命題の全体性を飽くなく広げていくパラダイムがヴァイオレット型パラダイムである。このヴァイオレット組織は、インディゴ型の分野や部門での壁を突破しようと試みており、超越型パラダイムと呼ばれる。そして、この超越を果たした時に次のパラダイムへと移行する。

ウルトラバイオレット組織の図。ウルトラバイオレット組織の突破口は、協力主義(元 セルフマネジメント)、四事象思考(全体性)、統合命題(元 存在目的)

ウルトラバイオレット組織では、中心の命題が完全に煮詰められ、統合される。これを統合命題と呼ぶ。その命題とはそもそもこの組織が存在している理由の証明である。存在目的の証明そのものが組織の命題となっているのだ。しかし、ティール組織の存在目的よりもより統合され、遥かに普遍的なものとなっている。

組織が存在する理由は「組織は協力のために存在する」である。
これを組織の命題と置くからだ。
あらゆる組織は必ず協力のために存在している。
またその協力の結果得たいものは、生きがい(存在目的を達成した時の感覚)である。

こうして、「組織があるのは協力するためであり、協力して得たいものは組織と人々の生きがいである」となる。

他の内容でも良いが、同等以上に統合されたされた命題となる

そしてこの統合命題を因数分解して、各組織のメンバーや組織自体のエゴに合わせて、そもそもこの組織が存在している理由の証明を行う。

所属するメンバーはイニシアチブとして「コラボレーションのために何が示唆できるのか?」を考え、示唆し続ける。

エゴや低次の欲求さえも活用し、特色づけることでメンバーの傾向を作る。

これに合わせて組織自体が考えることで、コアコンピテンシー(独自性)を得る。コラボレーションを常に考えるため、統率が良く取れる

このため、ウルトラバイオレット組織のブレイクスルーは協力主義(対立は互いに統合できたことを全てやり尽くしてからする・元 セルフマネジメント)四事象思考(世界だけでなく心、行動、文化、社会の全体を見て、その統合された方から考える・元 全体性)統合命題(元 存在目的)である。

自らの能力をどのように引き出せば、どのように示唆すれば、組織のコラボレーションに貢献できるか?を考え続け、組織の命題を証明し続けることが組織でのメンバー(イニシアチブ)の役割となる。

インテグラル理論の発達段階の関係。
①二つ前のパラダイムを参考にしている。
②三つ前のパラダイムの習慣はほとんど見られなくなる。
③縦並び的価値観と横並び的価値観を繰り返す。

この3つの法則によって成り立つ。

このように、
ティール組織の
セルフマネジメントは、イニシアチブ組織、命題、中心命題、統合命題へ 全体性は、世界的視野、世界的思考、四事象視野、四事象思考へ
存在目的は、命題、中心命題、統合命題へと変化していく。

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