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yuraの書評を見て読みたくなった書籍

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#読書記録

虫目線

虫目線

虫の声を聴きながら、遅ればせながら夏休みの課題に取り組んでいます。
久露見庵さまの推薦図書が、目にやさしくて読みやすい上に秀逸です。

それぞれの本の詳細は
以下の書名をクリックしますと
久露見庵さまの丁寧なご紹介記事をご覧いただけます。

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手塚治虫著 『ガラスの地球を救え』(光文社、1996年)

幼い頃、『鉄腕アトム』や『ジャン

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【きみのお金は誰のため】キレイゴトを論理的に

【きみのお金は誰のため】キレイゴトを論理的に

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜世界はお金が全てなのか?〜若い頃、年上の人に「この世はお金が全てだよ」と言われて、それに言い返せずに悔しい思いをしたことがある。
たしかに、お金が無ければ、自分の欲しいものや望むものを手に入れられないのはもちろんのこと、生活することすらままならなくなってしまう。結局、お金が無ければ僕らは生きていくことが出来ない。

本書によれば、そんな論理のもとに僕らは「お

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読書記録「日日是好日」

読書記録「日日是好日」

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

今回読んだのは、森下典子さんの「日日是好日」新潮社 (2002) です!

・あらすじ
お茶を習い始めて25年、未だに私はお茶というものが何であるか、すべて理解できているわけではない。

茶人である「武田のおばさん」に出会ったのは私が14歳の頃。母は武田のおばさんのお辞儀を見て「タダモノではない」と思ったらしい。

月日は流れ、母から「お茶を習ったら」と勧

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僕の子育ての指針となっている本・2冊

僕の子育ての指針となっている本・2冊

子育ては難しい。正解が無いからだ。
世の中には子育てのノウハウが溢れていて、どれを選択すればいいのかわからなくなる。

あれもこれもやらなきゃいけない、と思って混乱してしまい、それが子育てのストレスになってしまうこともある。

ストレスにならないようにするためには、自分の中でやるべきことを絞り込むことが重要だと思う。
というわけで、僕が個人的に子育てをするにあたり非常に参考になった2冊をご紹介。現

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読書感想文:養生訓

読書感想文:養生訓

奥田昌子さん編訳のエッセンシャル版 
貝原益軒の「養生訓」を読んだ。

表紙の帯に、
「病気にならない体をつくる 養生訓」
「体は本来100年でも長持ちするものだ。」
と書かれており、興味を惹かれたので、読んでみることにしたのだ。

確か学校の歴史の授業で「貝原益軒」という人について習った気がするが、あんまりどういう人か知らなかったけれど、健康に関してこんなに沢山の金言を残した人だったのだと思った

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読者感想文:アンダーグラウンド

読者感想文:アンダーグラウンド

村上春樹さんによる地下鉄サリン事件の被害者達のインタビューを集めた本「アンダーグラウンド」を読んだ。

以前読んだ村上さんの「職業としての小説家」の中にこの本のことが書かれていて、たまたま見つけることができたので、読んでみようと思ったのだ。

この事件の当日、いつもなら、私の父も事件のあった電車に乗る予定だった。

しかし、悪運が強かったのか、たまたまその日はその電車に乗らなかったのだ。

もしか

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【世界がわかる資源の話】資源の話を網羅的に

【世界がわかる資源の話】資源の話を網羅的に

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜資源・入門〜著者によると資源についての知識は、我が国の9割以上の若者は中学生レベルにとどまっている、とのこと。

たしかに、僕自身、資源について何か語ろうとするならば、学生時代に習ったような事柄を思い出すこととなるだろう。大人になってから、資源というものに対して、わかったようなふりをしている自覚はある。

本書は、水、エネルギー、はたまた鉱物まで、資源に関する

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 「シンプル」 な選択が自律神経を整える理由

「シンプル」 な選択が自律神経を整える理由

2024/03/13
2月の、インフルエンザで寝込んでた頃読んでいた本が忘れられなくて読書ノートを見返してた朝。

インフル最悪だったな・・・こんなにも免疫力が落ちてたとは。

その本は図書館で借りてた本で、「シンプル」な選択が自律神経を整える。
小林弘幸さんの本。
右側の自律神経がすっきり整うまいにちいいこと366は、自ら購入して元にある本。

読みやすくて、ちょっとメンタルが弱ってた時に購入し

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生涯かけて繰り返し読みたい3冊

生涯かけて繰り返し読みたい3冊

たった一度の読了で、書かれた内容のすべてを理解できる。
そんな人間になれたら話が早いのかもしれません。

しかし、好奇心のままに乱読を重ねていると「これは絶対に今後も繰り返し読むべきだ」と思える一冊に巡り会う、ギフトみたいな瞬間が訪れることがあります。
今回は、2024年3月時点の私が考える、これからも何度も読み返したい本の話です。

1.『喜嶋先生の静かな世界』森博嗣

大学四年生で論文を書くた

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言葉を通して「読む」と「問う」を両立させる一冊

言葉を通して「読む」と「問う」を両立させる一冊

以前書いたnoteで、米原万里さんについて少し触れました。
が、あの内容だと米原さんのすごさが全く伝わらないな…と若干反省したので、今回は米原さんの好きな本の話をします。

まず米原万里さんのこと。
少女時代をチェコの首都・プラハのロシア人学校で過ごされたのち、日本語とロシア語の同時通訳者として、沢山のご活躍をされた方です。

旧ソ連・ロシア関連の要人会議でも同時通訳を行い、ロシア語通訳協会会長も

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【同志少女よ、敵を撃て】戦禍に放り出された1人の女性狙撃兵の葛藤

【同志少女よ、敵を撃て】戦禍に放り出された1人の女性狙撃兵の葛藤

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜実在した女性狙撃手たち〜アガサ・クリスティー賞を受賞し、本屋大賞にもノミネートされた話題作。

第二次世界大戦の独ソ戦を舞台とし、復讐に燃える1人の女性狙撃兵の戦いと葛藤を描く本作。虚実入り混じる物語の展開は、巻末の参考文献から読み取れるように、作り込みは緻密であり、かなりリアリティが感じられるフィクションとなっている。

1人の少女が戦争に巻き込まれて、狙

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こんな本を読みました【2023.9&10】

こんな本を読みました【2023.9&10】

いまさらですが、昨年の9&10月の読書記録です。

★『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ

なんとも「痛い」小説だった。こんなにも至るところに棘がある小説って、なかなかだと思う。

主人公の貴瑚は、心に無数の棘が生えたような女性。もちろん、自らが望んだわけではなく、親に無理やり棘を植え付けられたのだ。
(虐待に関する描写があります。苦手な方にはおすすめできません)

けれど、そんな貴瑚にも救いが

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