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LIFE

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命はひとつ。人はみんな誰しもが世界にたったひとつのオンリーワン。
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アパルトヘイトから学ぶ人種差別と母国愛

アパルトヘイトから学ぶ人種差別と母国愛

数年前「あいのり」で放送していた内容は、
強烈にも自分の心に響いている。

その内容。

メンバーがアフリカを旅している時に、
アパルトヘイトによる人種差別についてのことを取り上げていた。

「アパルトヘイト」とは
南アフリカ政府が、白人を優越させ、黒人を蔑視する人種主義に基づき、 1910~91年に実施した人種差別政策で、人口の約8割を占める黒人の参政権を否定、住居地の指定などを義務付け、教育で

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余命宣告と看取りの季節

余命宣告と看取りの季節

「明日の朝まで俺は生きていられるのかな」

彼は笑いながら言った。

冗談半分、本気半分なのか。もしくは本気中の本気で言ったのかもしれない。

その日緊急で運ばれてきた彼は
長年自分が担当していた患者だった。
自宅から嘔吐を繰り返していて、
検査中に意識レベル低下、重体となった。

SAH(くも膜下出血)Grade 5(最重症)

突然、帰らぬ人となった。

今の時代、病名や余命を本人に伝

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「感染してるのでは?」ダイヤモンド・プリンセス号に派遣された医師が感じた“風評被害と日本の風潮”

「感染してるのでは?」ダイヤモンド・プリンセス号に派遣された医師が感じた“風評被害と日本の風潮”

3月1日、新型コロナウイルスの集団感染が起きたダイヤモンド・プリンセス号に乗船していた乗客・乗員約3700人全員の下船が完了した。

楽しいはずのクルーズ船旅行が一転、狭い客室に隔離され、薬不足をはじめとした不自由な生活を強いられる中、周囲の乗客が次々と感染し、搬送されていく。乗客のストレスが極限状態にあったことは想像に難くない。

そんな中、災害派遣精神医療チーム(DPAT)のリーダーとして船内

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繰り返される命の鼓動と選択

繰り返される命の鼓動と選択

5歳、女児。心肺停止。

その情報が入ったのは、
ある日の日付が変わる頃だった。

救急車が近くなってくる街の音はいつものことで、その日もいつもと同じように対応すればいいと思っていた。

ある一つの疑念を抱くまでは。

異変その子の両親は自宅で我が子の異変に気付き、救急要請をした。そして救急隊員が到着するまで、指示に従って心臓マッサージを開始した。

女児の心臓が止まり脳への血流が途絶

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突然現れた未来からの使者

突然現れた未来からの使者

日本国、東京。

その初老の女性は、ある日突然現れた。

初めて接触し診察した
新型コロナウイルス感染症の
最重症症例だった。

ただならぬその雰囲気に、
いつもは感じない空気を感じていた。

そしてこれから起こるであろう日本の事態も
そこで自分たちは予測した。

急に現場が慌ただしくなった。
自分たち以外の周囲の人を遠ざけ、
個室隔離が余儀なくされた。

レントゲン上、両肺は真っ

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みんな誰かのオンリーワン

みんな誰かのオンリーワン

「For nine years.
Can you imagine what a long time it is? 」
(9年間。あなたはそれがどれだけ長い年月か、想像することができますか?)

と冒頭で話しかける

『命を大切に』と訳した英語のスピーチは、
中学生の頃の
最初の強い自己主張だったのかもしれない。

中学3年生で、学年から2人、
英語の弁論大会に出られるという。
それは毎年3年生が

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神様のカルテと遺言書

神様のカルテと遺言書

ずっと心の中にあるものが、
この季節になると、
春の雪解けかのように、鮮明に蘇る。

82歳の彼の傍らには、
一枚の塗り絵が置かれていた。

それは、もう何年も前の話。

あの時、悲しみに暮れた自分の心に
手を差し伸べるように、

同僚は「そばにいてやれ」と言った。

Oさんは末期の胃ガンで、
もう長いこと病院のベッドの上が
彼の生活の場だった。

持続の皮下注射で
膨れた腹を気に

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孤高の山と孤独のファイター

孤高の山と孤独のファイター

小さな命が発したのは、孤独のサインだった。

自分の専門分野には小児が抱える病気もあって、病気が子供たちの心や体の成長を妨げていることもある。

病気を抱えた子供たちは自分自身ととても良く向き合っているし、「将来〇〇になるんだ」と言って、学校や保育園に行けないながらも一生懸命勉強したりしている。

周りにはたくさんの大人たちがいるけれど、
子供たちはいつも孤独を感じていることを、
ふと

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志村けんさんの誇りと生き様

志村けんさんの誇りと生き様

2020年3月30日(月)

日本に衝撃が走った。

日本の宝である
ザ・ドリフターズの志村けんさんが
亡くなった。

世界を震撼させている
感染症によって。

入院したという報道があった時に、
同僚の一人が言った。

「難しいかもな」

全く同じことを思っていたけど、
口にはしなかった。

言霊の重みを知っているからだ。

前回ここで書いていた
人工心臓を体内に植え込

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アメリカで知った命の重み

アメリカで知った命の重み

ある年、
アメリカであるboyの渡米を待っていた。

そろそろテキサスに移動するという時期に
日本でそのboyが亡くなったと訃報が入った。

脳専門の同期とひたすら勉強していたのは
そのboyのためだった。その瞬間、テキサスに移動する理由がなくなった。

生きていてほしかった。

まだまだ未来はこれから。
これから楽しいことが待っていたはずの
人生を、大人になるその階段を、
自分の足

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新幹線その名の由来

新幹線その名の由来

世の中で一番速いものは?

飛行機?
新幹線?
スポーツカー?
ジェットコースター?

この世は物で溢れていて、
「伝達」することにおいては、
今やそのツールについて困ることはない。

いろんなものが世の中に存在する中で、

一番速いもの。

それは、人の「想い」だという。

新幹線の伝達スピード。
こだま(音)より速いのがひかり(光)、
ひかりより速いのが、のぞみ(想い)

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人との繋がりで一番大切なもの

人との繋がりで一番大切なもの

例えば、
自分の親や子供が突然亡くなるって、
どんな感覚なんだろう。

家族の誰か一人の意思だけで、
全員の人生を拘束することはできない。
家族の他全員の意思だけで、
その一人の命を決めることはできない。
でもそれは、家族だからいいのか。

日本では、救命の場面で必ず、
延命処置をどこまで行うのか、
家族に意思確認する。でも、本人の思いが、家族のそれと合致していないことも少なくない。

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西日本豪雨災害での命の連鎖

西日本豪雨災害での命の連鎖

2018年7月7日西日本豪雨災害。
DMATで招集された自分たちは、
これが今の日本かと、とてつもない岡山の光景を目の当たりにしていた。

雨で洪水と化した安定しない足場の中、
愕然としていたことを今でも覚えている。

自分たちが死んでしまうかもしれないという
微かな恐怖も覚えた気がする。

あの日の岡山は、漆黒の闇に包まれていた。
頭から放たれる懐中の光が映し出すものは
人や建物ではなく、そ

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