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日本以外のアジアに関する本のレビュー集

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日本以外のアジア諸国、地域に関する本のレビューを集めてあります。日本については、「日本史に関する本のレビュー集」に集めました。
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2022年10月の記事一覧

内陸アジア史の展開 (世界史リブレット (11))

内陸アジア史の展開 (世界史リブレット (11))

内陸アジア史の展開 (世界史リブレット (11))

 内陸アジアという言葉は、あまり聞きませんね。中央アジアと、ほぼ同義です。

 普通の日本人にとって、内陸アジア(中央アジア)の歴史や文化は、縁遠いものでしょう。
 この本では、それらを、わかりやすく説明しています。

 内陸アジアの歴史は、二〇世紀末に、大きな展開点を迎えました。
 ソビエト連邦の崩壊のためです。内陸アジアに、突然、い

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河童アジア考―カッパは人か妖怪か

河童アジア考―カッパは人か妖怪か

河童アジア考―カッパは人か妖怪か

 これは、評価が難しい本ですね。読み手の力量が問われます。
 論理性と、メディアを読み解く能力(メディア・リテラシー)を身につけていない人は、この本から、悪い影響を受けてしまうかも知れません(^^;

 いきなり、ひどいことを書いてしまいました。
 けれども、この本を評価していないわけではありません。
 以下に、理由を書きます。

 この本は、河童につ

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目で見る聖書の時代

目で見る聖書の時代

目で見る聖書の時代

 キリスト教徒にも、そうでない人にも、お勧めの本です。
 ちなみに、私は、キリスト教徒ではありません。

 キリスト教徒なら、この本を読むべきですね。
 聖書が書かれた背景を知らずして、キリスト教徒を名乗るのは、おこがましいでしょう。

 自分がキリスト教徒でなくても、キリスト教徒と付き合いがある人や、イスラエル・パレスチナなどの西アジアに行く用がある人は、読んだほう

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仏教の説話と美術 大文字版

仏教の説話と美術 大文字版

仏教の説話と美術 大文字版

 題名どおり、仏教の説話と美術を解説した本です。
 類書には、ハードカバーで、お値段も高いものが多いです。そんななか、本書は、文庫本で、入手しやすいところがいいですね(^^)

 仏像や仏画を見る時、彫られたり、描かれたりしている場面が、どういう場面なのか、気になりませんか?
 気になる人には、この本をお勧めします。仏教のさまざまな言い伝えが、コンパクトにまとめ

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仏像学入門 ほとけたちのルーツを探る

仏像学入門 ほとけたちのルーツを探る

仏像学入門 ほとけたちのルーツを探る

 仏像の発展の歴史を、たどった本です。

 仏「教」がインド起源であることは、皆さん、御存知でしょう。
 けれども、仏「像」の起源については、二〇一〇年現在、いまだ議論の最中です。

 この本では、仏像の誕生地、および、誕生した時期について、興味深い見解が述べられています。仏像の成立について知りたい方は、無視できない本です。

 仏像には、いろいろな

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シルクロードのガラス―時空を超えた魅惑の輝き (MUSAEA JAPONICA)

シルクロードのガラス―時空を超えた魅惑の輝き (MUSAEA JAPONICA)

シルクロードのガラス―時空を超えた魅惑の輝き (MUSAEA JAPONICA)

 ガラスの誕生から、こんにちまでの歴史をたどった本です。

 題名は、『シルクロードのガラス』ですが、ガラスが誕生し、発展したのは、ほとんどシルクロード沿いの地域です。事実上、ガラスの歴史の本となります。

 ただし、中世以降のヨーロッパのガラスについては、載っていません。ボヘミアのガラス、ヴェネツィアのガラス

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龍のファンタジー

龍のファンタジー

龍のファンタジー

 龍に関する民話や神話を集めた本です。三十以上のお話が載っています。

 中でも、ヨーロッパから西アジアにかけて(西洋)の龍について、充実しています。いわゆるドラゴンですね。
 これは、著者がアメリカ人だからでしょう。ヨーロッパ系の文化の素養を身に付けた人、だと思います。

 東アジア(東洋)の龍についても、載っています。中国と、日本の龍ですね。
 けれども、この本に登

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世界の妖怪たち (世界民間文芸叢書 (別巻))

世界の妖怪たち (世界民間文芸叢書 (別巻))

世界の妖怪たち (世界民間文芸叢書 (別巻))

 日本以外の、各国の妖怪の話を紹介した本です。
 日本国内でも、アイヌの話は、二つ取り上げられています。

 取り上げられた妖怪話は、地域に偏りがあります。
 アフリカと、オセアニアの話は、一つも紹介されていません。中米の話は、メキシコのものが、一つだけです。
 ほとんどが、ヨーロッパと、アジアの話です。それに、北米と、南米―アルゼンチンの

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