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l Love You and Yours【お気に入り保存箱】

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また読み直したいものを勝手に放り込んでゆくところです。 勝手に入れますが、御容赦ください。
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#エッセイ

岩崎さんの居る世界

岩崎さんの居る世界

Wi-Fiの調子が悪いのか、パソコンに表示されたZoomの画面が固まってしまった。いつもなら、焦ってしまうのだけれど、その時はあまり焦らなかった。我が家のWi-Fi回線は二つあるので、違う回線に切り替えてZoomに接続し直した。なんとか上手く切り抜けた。

Zoom上に集まったメンバーで、各々が書いた文章を読み合って感想を述べ合うことをした。テーマを決めずに即興で書くのは久しぶりで、どう書けば良い

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『サインインコワーキングオフィス』Webライターの記録#2

『サインインコワーキングオフィス』Webライターの記録#2

数年前から憧れていました。
『コワーキングオフィス』
私もいつか‥そんな場所でパソコンカタカタ打ちながら文章を書きたい!‥と。
図書館やカフェで記事を書くことはあるけれど、それとはまた違うあの場所に身を置きそしてその空気を味わってみたいの…と。

でも諦めていました。
都会じゃないし、山陰にそんなお洒落な場所があるかしらと。

それがね‥

あったんです!!
ある日、探してみるとヒット。
わぁ!あ

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結局なにがしたいんだ? raw現像から考えたこと

写真のraw(生のデータ)からの現像だと、いろいろ表現できると言うんだけどさ、、、結局何がしたいんだ?
と、自分に問いかけることになっちゃうんだよね。
現像とは関係なさそうな「自分…なんで生きてるの?」まで飛んでみちゃうみたいな。

昔みたいにフィルムの特性と現像ラボにおまかせの写真じゃなくて、今でもデジタルカメラまかせで出来上がった写真じゃなくて、自分で微調整しながら一枚の写真に仕上げることがで

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映画と珈琲

映画と珈琲

はじめての場所で珈琲を飲んだ。ホテルの中にある珈琲店だった。奥まった場所にある珈琲専用のカウンターでハンドドリップ珈琲を注文した。財布のなかから探し出した500円硬貨をレジの女性に渡した。

白いトレーナーを着た若い男がドリップケトルを慎重に傾けて珈琲を抽出した。白いトレーナーの男はコーヒーサーバーを軽く回してからマグカップに珈琲を注いだ。マグカップを受け取った私は席を探すためにホテルのエントラン

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Starless And Bible Black(或いは闇の行方)【エッセイ】

Starless And Bible Black(或いは闇の行方)【エッセイ】

 かつて私は、自室の壁に全天恒星図を貼っていた。漆黒の宇宙を背景に煌めく星々のイメージとは逆の、B全版の白地に散らばった夥しい数の黒い点を眺めながら、畳の上に寝転んで音楽を聴いていた。
 当時お気に入りのロックバンドはKing Crimson。LPレコードのタイトルは『Starless And Bible Black』だった。B面の一曲目が全て即興演奏の表題曲で、オランダ・アムステルダム公演のライ

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エッセイ:キーワード、あるいはパッチワークについて(再掲)

エッセイ:キーワード、あるいはパッチワークについて(再掲)

(2022年1月22日の記事より 再掲)

【キーワード】わたしは、長い文章を書くときは、キーワードを必ず用意する。

キーワードを念頭において文章を書くことで、わたしは、読み手に「内容」を提示することができる。

提示した内容通りに完全に受け取られることは無い、多少ズレて受け取られる。

とはいえ、キーワードを上手く提示できれば、ほとんどの場合、そのキーワードに関連した、想定内の受け取られ方をす

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引き継ぎ饅頭(2023/02/09の日記)

引き継ぎ饅頭(2023/02/09の日記)

 昨日の帰りにQ社へ送ったメールについて、前担当の畜山生太郎(ちくやま・しょうたろう)から今朝メールが来ていた。一応CCで畜山にも送っていたためである。
「こうした方がいい」的なアドバイスだったが、ありがたく思えないのはきっと彼の不徳の致すところだろう。

 畜山だって全てにしゃしゃり出てくるわけではないが、何か言いたくてうずうずしているのはありありと感じられる。不明な点について彼に質問したら、そ

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キリシタン流刑という弾圧を受けながらも千人近い棄児を養育した 岩永マキと十字修道会の女性たち(長崎のカトリック史)

キリシタン流刑という弾圧を受けながらも千人近い棄児を養育した 岩永マキと十字修道会の女性たち(長崎のカトリック史)

岩永 マキ(1849~1920)の肖像。
写真すらほとんど残っていませんが、見る限り凛とした美しい表情をした人であることがわかります。
強さの中に秘めた優しさ、或いは優しさの中に秘めた強さ。そういうものを感じます。

上の写真の集合写真です。マキは前でも中央でもなく写っています。見る限り、文献にあるような大柄には見えません。

こちらの写真でも、手は細く小さく、体つきも華奢に見えます。

岩永マキ

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谷郁雄の詩のノート19

谷郁雄の詩のノート19

遠い国で始まった戦争は、終わる見込みのないまま、まもなく1年目を迎えようとしています。始めるのは簡単でも終わらせるのは至難の業です。その間にも犠牲者は増え続けています。戦争を始める人間もいれば、平和を祈る人間もいます。そんなことを考えながらも、ぼくの暮らしは続いていきます。そして暮らしの中にも小さな危機は訪れます。病気だったり、ケガだったり、老いだったり。生きることは心細いことのくり返しですが、勇

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それしかなかった

それしかなかった

大地に立ち

光を浴びる

重さはすべて

地に落とし

芯だけがのこる



それしかなかった
 

他に言葉がみつからないのが歯がゆい。

分かち合いたいからこそ、他のことばを探すのだけど。

やっぱり、それをあらわすのは「愛」しかないという、笑。

 

親友から同じ内容の手紙が二通届いた

親友から同じ内容の手紙が二通届いた

2019年のある冬の日、一週間前に手紙をくれた親友から、また手紙が届いた。少しだけ、怖くなった。

◆◆◆

当時、親友は山口県、私は東京に住んでいたのでなかなか会えなかった。年に一度くらい、近況報告を綴った手紙を気まぐれに出し合う間柄だった。

一週間前に届いた手紙は便箋二枚に渡るもので、私が転職したことへのお祝いのメッセージと、推しているアーティストのライブの話、年末に東京に帰省するので会えた

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エッセイ/写「真」

エッセイ/写「真」

真実とはなにか、真理とはなにか、と問うとき、この言語で問われたその問いは、すでに幾分、間が抜けてみえるのだ。(もっとも、どの言語であれ、その問いそのものが間抜けていないか、私には何とも言えない。)

ことばという魔物は、いつでもじわじわと純粋思念を侵食するが、「写真」ということばも、そのひとつだろう。
それが白黒の粗い画像の時代から、誰の仕業か、こいつは「真を写す」などと、荷の重すぎる名を背負わさ

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大阪の日本シリーズに、山際淳司さんを想う。亡くなって四半世紀。色褪せぬ彼の作品

21、22日と大阪ドームで行われた巨人対ソフトバンクの日本シリーズ。亡くなって25年になる山際淳司さんを思い出していた。

彼の有名な作品である「江夏の21球」。1979年に大阪球場で行われた広島と近鉄が合いまみえた日本シリーズ第7戦のことが描かれている。

「近鉄バファローズの石渡茂選手は、今でもまだそんなはずがないと思っている」という書き出しから物語は始まる。この1行目をどうするか。いろいろな

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ありのまま、美しいと思う。

ありのまま、美しいと思う。

今日は雪ですね。どうか皆さまが温かい場所でnoteを楽しんでおられますように。

大きな湯船が好きなんです。
温泉や近所の銭湯に行っては、たっぷりのお湯を満喫しています。

湯船からぼや〜んとお風呂場を見ることが多いのですが、毎回びっくりするんです。

みんながあんまりきれいで・・・本当に。

年老いた、若い、子供を産んでる、鍛えている、ふっくらしすぎ。
そりゃもう色々な人がいます。

けど、それ

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