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意味の図画と言葉の工作、このふたつで僕は文章をつくる

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図画とはクリエイティブであり、工作とはエンジニアリングである。実用に資する公的に正しい文章は、伝達と行動を企図した徹底的な他者志向から生まれる。 文化人や知識人は世の言葉の乱れ… もっと読む
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2022年6月の記事一覧

文章作法を守る意味

崖っぷち作家のニジマルカです。

先日、仲間内で文章作法について話題になりました。

今回は「文章作法を守るとはどういうことか」という話です。

文章作法とはほとんどの方はご存じだと思いますが、文章作法について簡単に説明しておきます。

文章作法とは、文字どおり、文章を書くときのルールです。

たとえば、以下のようなものがありますね。

三点リーダは「…」を偶数個つかう
× 「そうなのですね・・・

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文章にも香りを

文章にも香りを

女性性は陰(影)、男性性は陽(公)ともいわれますが、

言葉においても、生きるうえでもこのバランスはとても大切で。

すべて隠す=秘密主義では、流れが滞りやすくなるし

だからといって

なんでも全出し=私情オープンも、女性の場合香り(品)がなくなる気がして…

特にネットでは、「公け性」と「秘める部分」のバランスは大事なのかなといつも感じています。

(ちなみにこれは信用にもつながる部分です)

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明け渡さない魂と文体

言葉を表現するとき、自分ではない誰かを感じる人生。
自分の言葉に対する離人感。

常に、みんなと同じような言葉を使えているかどうか、「間違った言葉」を使っていないかと自分を圧するものがあった。
言葉に対する自分の不能感。

そんな生き方はもう終わりだ。
言葉自体は「間違っていてもいい」。
今ある言葉もいつかは過去の古語となる。
そんなものに拘る必要はない。
人の使う言葉が「正当な言葉」であった瞬間

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かばん語 Portmanteau ward

かばん語 Portmanteau ward

かばん語とは二つの単語を組み合わせて、一つの単語にしたものです。
portmanteauは両開きの旅行かばんのことで、英国の作家キャロルが「鏡の国のアリス」で用いた語に由来します。

それではいくつかご紹介します。

❀smoke(煙)+fog(霧)→smog(スモッグ)

❀breakfast(朝食)+lunch(昼食)→brunch(ブランチ)

❀break(壊す)+fast(断食)→bre

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ラブレターを書くというのは、なかなか勇気の要ることだし、気恥ずかしさみたいなものを感じることもある。だから、ここであえて宣言してみる

ラブレターを書くというのは、なかなか勇気の要ることだし、気恥ずかしさみたいなものを感じることもある。だから、ここであえて宣言してみる

感想とか批評とか書くのって妙な緊張感がある。自分が抱いた感想が「誤解釈」だったらどうしようとという懸案みたいなものがあるからだと思います。

ツイッターで感想をつぶやくときに、noteで感想文みたいなものをかこうとするときに、自分の知り合いがつくったものが対象になっていると、緊張してしまう。言葉がダイレクトに届くであろうことを容易に予測できてしまうからだ。

けれど、僕はなにかの感想を書こうとする

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ご質問にお答えします!『脚本執筆時によく使うツール、アプリ等は?』

ご質問にお答えします!『脚本執筆時によく使うツール、アプリ等は?』

昨年3月まで、脚本家志望の皆さんからマシュマロ(匿名での質問を受付けるシステム)経由でご質問を送っていただき、私がnoteで回答する、ということを行っていました。
ですが、昨年4月からシナリオ作家協会の脚本講座で講師を務めることになったのをきっかけにご質問の受付は停止しました。
「受講料を払って私の講義を受ける人たちがいる一方で、無料でご質問への回答も行っていると不公平感があるのでは?」と考えたた

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単語と文法チェックしてますか

単語と文法チェックしてますか

みなさんnoteを書いたときの文章校正とか単語チェックとかどうしていますか?多少の誤字は愛嬌だと思ってわたしはあんまり気にしたことがなかったのですが、こないだ一気に過去のnoteの文書校正して以来、楽な方法ないのかと気になり始めております。

世の中には文章校正ツールっていうのがあってですね。ブラウザにコピペするタイプのものから、パソコンにインストールするもの、ブラウザのアドオンなんかで使えるもの

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文章の即時性

文章の即時性

呑み書き本祭りは皆勤賞だけど、後夜祭のW出場は初めてです。だって、こんな熱い文章を読んだから。(でも、数か所、誤字なおしたから呑み書きのタグは外しときます)

山羊さんが開いたスペースでの、ぼくの一言に言及してくれたnote。読んでるうちに書かずにはいられなくなってしまった。山羊さんの作品が受賞できなかった理由。僕なりの解釈なんだけど「山羊さんの作品は即時性がないのかも」というもの。これね、最大の

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検索意図に合わせたブログの記事の書き方の限界とズレについて

検索意図に合わせたブログの記事の書き方の限界とズレについて

今回は巷で言われている「検索意図」についてかなりその限界と意識のズレを具体例を元に書くことにしました。

というのもよくあるSEOマニュアルだけでは見逃してしまう要素があるのではないかと強い危機感を感じたからです。

世の中には都合の良い検索意図にあった答えなんて書けないテーマが沢山ある

先ず世の中には「そんなの調べても無駄!」「ネットで調べたって解決できるわけがない」というテーマが沢山あるって

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編集者に言われたショッキングな一言「飯田さんの文章にはリズムがないんですよ!」_ロジラテ思考

編集者に言われたショッキングな一言「飯田さんの文章にはリズムがないんですよ!」_ロジラテ思考

ここに記事をあげてる方は、多かれ少なかれ出版したいと思われている方が、大勢いらっしゃると思います。

そのチャレンジは素晴らしいことです。
何故なら貴方のアイデアが、誰かへの貢献に繋がるからです。

私は2018年に初めて出版したのですが、実は出版が決まるより、決まった後のほうが大変だったのです。

今日は出版するためには、どんなスキルを要求されるのかについてお話したいと思います。

1.人に読ん

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AppleのUXライターに学ぶ「言葉のレンズを通してデザインする方法」

AppleのUXライターに学ぶ「言葉のレンズを通してデザインする方法」

先日行われたAppleの開発者向けイベント「WWDC22」で、AppleのUXライターが登壇してインターフェースのライティングについて解説するセッションがあったことを、こちらのツイートで知りました。

早速動画をチェックしたところ、あまりにも学びが多過ぎて大興奮だったので、自分にとって学びや発見があった部分を中心にまとめておきたいと思います。有難いことにTranscriptが公開されているのでその

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文章力を飛躍的に高めるコツ

文章力を飛躍的に高めるコツ

「文章力」というと、どうしても表面的な技巧に目が行きがちだ。しかし、より重要なのは「その文章が読者にもたらす効果(結果)」の方である。文章が読者に何かを与えることができれば、読者はそれを「良い文章だ」と思う。逆に何も与えられなければ、「悪い文章だ」と思う。

悪い文章と聞くと、まず「何が書いてあるのか分からない文章」が思い浮かぶが、これとて「何も与えられていないこと」が本質的な問題だ。何が書いてあ

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手書きにしてから1日に書ける文字数はだいぶ増えていった。キーボードのほうが文字入力が圧倒的に速いのに、手書きのほうがたくさん書けるっていうのは面白い現象だと思う。効率を重視するなら、着目すべきはスピードだけではないのだ、ということがよくわかります。

手書きにしてから1日に書ける文字数はだいぶ増えていった。キーボードのほうが文字入力が圧倒的に速いのに、手書きのほうがたくさん書けるっていうのは面白い現象だと思う。効率を重視するなら、着目すべきはスピードだけではないのだ、ということがよくわかります。

今日は午前中にインタビューがあった。インタビューをされるほうではなくて、するほう。僕はインタビュアーだった。

今回、インタビューにご協力いただいた方は、『斗起夫』にも出演予定の俳優で、かれが語る独特のリズムみたいなものがあり、それがリアルでとても心地よかった。あらためて、今回一緒にクリエイションできることになって本当によかったと思いました。稽古開始が待ち遠しいです。

魅力を言語化することの難しさ

魅力を言語化することの難しさ

ふだん、ライターなどもやっているのですが、「おもしろい」と感じた作品の「おもしろさ」を言語化して紹介するってとても難しいなぁと感じています。
マンガだと鉄板で魅力を感じるのは
・絵の迫力(デザイン、背景、アングルなど)
・ストーリーの意外性(こうだと思ったらこうだった)
・次の展開が気になる
・認めてもらえた気になる(承認欲求が満たされる)
・勧善懲悪(悪い人がこらしめられる)
・笑える

みたい

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